連れ込み旅館はたくさんあった
ということで、前のページで一通り館内の見所を紹介しましたが、少しだけご主人さんとお話しすることができたので、その話も交えて横須賀の連れ込み旅館に関して少し書きますか!
少し書きますか、というか、少ししか知らないだけなんですけどね。。(;’∀’)
まずは、翁美家旅館の周辺が昔はどうだったかを見てみますか!
横須賀市立図書館にある一番古い住宅地図が1960年のやつだったので、そいつを見てみましょーー。上の地図がそれっす!!
地図を見てみると、、、うん、翁美家旅館は載っていますね。実はこの旅館、ご主人さんにいつから営業を始めた旅館だったか、あとは建物の築年数を聞いたんですが、その辺の詳しい背景は不明とのこと。。
とはいえこの地図に載っているということなので、少なくとも60年は経過してるようです。
周辺にある旅館の場所を赤く塗ってみたんですが、この時代には翁美家旅館を含めて四件ほどの旅館があったようですな。とはいえ、これが全部連れ込み旅館だったかは不明ですけども。。
んで、ご主人さんの話だと、これらの旅館にはドブ板通りからのお客が多かったようです。
戦後や朝鮮戦争からベトナム戦争にかけての時代、ドブ板通りは狂乱に明け暮れていた時代だったこともあり、日本人女性の方が外国人の客をドブ板通り周辺で捕まえて、翁美家旅館などの連れ込み旅館を利用する方が多かったんですって。
今では横須賀のベースにいる米軍の方々が楽しむ飲み屋やクラブが多いですが、昔は立ちんぼもいたりもっと賑やかだったようです。
ドブ板通りには、白塗りの娼婦として横浜で有名なメリーさんも一時期いましたし、あとは”ラッキーさん”っていうおばさんや、”靴磨きのサイパン”と言われる男性などの個性豊かな方もいらしたようですからね。
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そしてドブ板通りからもう少し範囲を広げて話をすると、横須賀には昔だと米が浜や日の出町などの場所にもたくさんの連れ込み旅館があったんですよね!
日の出町は、今ではそんな街とは思えないほど住宅地に変貌しておりますが、横須賀市立図書館とかで1960年代や70年代の地図を見てみると、たくさんの旅館があった痕跡を確認することができるんですよ!
その名残りとして、日の出町にあった連れ込み旅館「ハトヤ」の看板は、今でも上の写真のような感じで国道16号線沿いに残っていたりします。
こうして昔の地図を見たりしていると、連れ込み旅館が多かった時代の横須賀はどんな街だったんだろうな~といつも思っています。まぁ私は1987年生まれということで、そのような時代には存在すらしてなかったわけですけどね( ;∀;)
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横須賀には赤線が三か所あった
ということで、横須賀には連れ込み旅館がたくさんあったわけですが、赤線地帯でいうと三か所ありました!!
ちょっとこの辺もついでに( ̄▽ ̄)
それが上の地図の柏木田遊廓、安浦銘酒屋街、皆ヶ作銘酒屋街です。この中でも、公に売春が認められていたのが柏木田遊廓であり、一応私娼エリアだったのが安浦と皆ヶ作。とはいっても、この二か所も、遊廓と同様に警察の許可で営業していたので、遊廓と同じようなものですけどね!!
今まで横須賀には何度か訪問して、この三か所に関しては記事にまとめてもいます。
とはいっても、どの街も売春の歴史はとうの昔の話であり、今では閑静な住宅地になっています。この柏木田遊廓に関しては、山口瞳の小説『血族』の舞台にもなていて、大門の近くにあった藤松楼が彼の母親の実家だったようで、その歴史を辿るってお話。
昔はこの広い通りにも桜の木が植えられていて風情ある光景だったみたいですけどね。でも、それはもう70年近くも前の話なわけです。。
この皆ヶ作だって昔は歓楽街があり、売春防止法の後は売春宿が海軍の方々の寮や飲み屋があって賑やかだったそうなんですけどね。。今では、上の写真の通り見事に住宅街ですわい。
とはいえ、探索してみると昔のことを知っている方々もいて、そのかすかな痕跡を探すことは可能。
という感じで、以前に記事にまとめているのでこの辺はさらっと紹介する程度にいたしますが、横須賀は赤線や連れ込み旅館もあり、あとは米が浜の方に花街もあったんですよ!!
その中でも一番有名な料亭『小松』は火事で焼失してしまいましたけどね。。そんな感じで、横須賀の色街の歴史って本気出して掘り下げるといくらでも時間が必要なくらい歴史があるわけですね!
超ざっくり話した感じになりましたが、昔の名残が無くなっていく中で翁美家旅館が今に残っているのは本当にありがたい限りでございます。
という感じで、今回の記事はこのくらいにしておきましょうか!
おわりに
しかし、久々にすごい旅館に泊まったな!!
ってか、何度も訪問していた横須賀にこんな旅館が残っていたなんて。。色々調べてるつもりではあっても、まだまだ知らない場所って探せばあるもんですね!
これからも、横須賀は引き続き訪問し続けることになると思うので、またその時はこの旅館を使わせていただこうと思っています。興味ある方も、そんなに高くない素泊まりの旅館ですので、ぜひ泊ってみてはいかがでしょうか~。
ではでは、今回はこのくらいで。。
参考文献
詳細・地図
住所 | 神奈川県横須賀市小川町5 |
---|---|
宿泊料 | 一人宿泊4,400円、二人宿泊7,700円 |
駐車場 | ??? |
電話番号 | 046-822-3237 |
アクセス | 京浜急行の横須賀中央駅から徒歩で約10分 |