山谷のドヤ街を考える~日本三大ドヤ街

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山谷を歩く(続き)

最近はバックパッカーも多い

山谷のドヤ街
▲山谷ではバックパッカーの姿も多い
ドヤ街ということで、日雇い労働者がうろついているイメージがある山谷ですが、その雰囲気も少しづつ変わっているようです。街を歩くと気づくのだが、おっちゃん達だけでなくバックパッカーの外国人の方も多く見かけるのです。
外国人観光客がここに来るようになったのは、2002年の日韓ワールドカップがきっかけなのだという。日本で宿泊料を安く抑えられるということで外国人の方に知られるようになり、そこから海外のガイドブックなどにも載るようになった様。
料金が安いというだけでなく、山谷は人気観光地である浅草エリアからも近いということで立地の面も人気になった要因の一つのようです。
山谷のドヤ街
所々には、外国人向けの情報センターのような施設も見受けられます。
山谷のドヤ街
山谷には、ゲストハウスもあります。こちらは「東京バックパッカーズ」というゲストハウス。
山谷のドヤ街
山谷のドヤ街
▲格安ホテルも多く見られる
安宿とは違ったこのような低価格なホテルも山谷ではよく見かけます。西成にも超格安ホテルというのは存在しており、私も1泊3,000円くらいで泊まったことがあります。私ら以外お客さんは皆韓国人だったのはなぜなのか?

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毎度お馴染みデフレ自販機

山谷のドヤ街
▲ドヤ街お約束の、デフレ自販機
今まで訪れたドヤ街には必ずと言っていいほどある「デフレ自販機」。基本は120円~160円くらいで売っているジュースですが、ドヤ街では100円を切ることもよくあり、西成では50円以下で売っていることもあるのです。なので、上の写真のように100円で売っているというのは当たり前の額であるのです。
しかし、山谷では100円より安いジュースはなかなか見られない。中には、「80円」と自販機には記載していますが、ラインナップを見ると100円ジュースしか売っていないという巧妙な詐欺自販機も見られました!!
山谷のドヤ街
一通り散策はしたものの、発見したのは2台ほど。こちらは90円自販機。
山谷のドヤ街
90円で売っていたのはこちらの2つのコーヒー。この100円と90円の値段設定がどのように決まっているかが気になります!
山谷のドヤ街
そしてこちらが最安値と思われる80円自販機。「新商品が入りました」という記載があるものの、真新しそうなジュースは見当たらない(笑)
山谷のドヤ街
この80円のメロンクリームソーダとBRENSというコーヒーが最安値でした。そんで、このメロンクリームソーダはお店ではあんまり見ない安っぽそうな感じに見える。。
西成や寿町の方が安い自販機は多かったように思い、ここはそこまで極端なデフレ現象にはなっていないようだ!
山谷のドヤ街
また、こんな珍しい自販機も見られた。栄養ドリンクオンリーの自販機っす。しかし、この自販機はそんな安くはなく、定価の10円引き程度。
なんでここに栄養ドリンクオンリーの自販機が置いてあるのか?謎である。

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ドヤ街の象徴「マンモス交番」

山谷のドヤ街
▲交番にしては異様にでかい「日本堤交番」
こちらは、日本堤交番。マンモス交番という愛称がついている通り、交番とは言えないほどの大きさであります。この4F建ての交番は1960年にできた交番(当時は3F建てのよう)であり、当時は周囲に高い建物がなかったことから、労働者によって「マンモス交番」と言われるようになったという。
元々は「山谷交番」と”山谷”の文字が付いていたのですが、2008年に日本堤交番という名前に変わったようです。
山谷のドヤ街
山谷では山谷騒動といわれる暴動が何度も起こっており、その暴動から山谷が全国的に知られるようになったのだとか。第一次山谷騒動といわれる事件は1959年の8月に起こっており、翌年1月には第二次山谷騒動がおこりました。この時は投石をする者もいて、この後にマンモス交番が建てられたという。
西成の交番のように巨大な柵は無いようですが、右側の入り口には小さな柵が設けられていますな( ;∀;)

セブンイレブン世界本店

山谷のドヤ街
泪橋の交差点の角にあるセブンイレブン。実はここは昔は日本でも有名な立ち飲み屋「世界本店」という店がある場所だったのです。世界本店の焼酎は、山谷の労働者達に飛ぶように売れたようです!
山谷のドヤ街
▲セブンイレブンの店名は「世界本店」
今も、セブンイレブンの扉には「世界本店」という名前が残されています。世界本店は残念ながら1999年2月に閉店してしまい、生まれ変わったセブンイレブンは山谷のおっちゃん達だけではなく、最近訪れるようになった外国人旅行客もすっかり世話になっているようだ!

あしたのジョーの舞台でもある

山谷のドヤ街
▲三ノ輪橋にあるジョーの像
街がアニメの舞台ともなれば、それを利用して町おこしをしたりと観光客が多く訪れるネタになる。ここ山谷は、日本人ならほとんどが知っている「あしたのジョー」の舞台となっている場所なのです。
山谷のドヤ街
いろは会商店街には、至る所でジョーを見かけることができる。設定としては、この近くにある泪橋交差点付近に丹下段平のジムがあるという設定だったような。
山谷のドヤ街
しかし、いろは会商店街はホームレスに占拠されほとんどの店がシャーターをおろしている商店街。町おこしどころか、凄まじい哀愁が漂う感じになっています。

その他に山谷にある色々なもの

山谷のドヤ街
▲最近までパチンコ屋だった建物
ドヤ街にはパチンコ屋も問題になっている。大阪の西成では、毎月生活保護の受給日にはパチンコ屋の行列ができるという。国の税金で賄われている生活保護費をパチンコに使ってもいいのかというのは、確かに問題だと思います。
そんなパチンコ屋は、山谷にはあまり見かけられません。上の写真で、入り口に青いシャッターが下り白い壁ができている建物は、最近までパチンコ屋だったようです。
山谷のエリアにはなくても、ちょっと歩くとパチンコ屋はあるためこのエリアでも全く問題になっていないようにも思うのだがどうなのだろうか。。。
山谷のドヤ街
とにかく街は汚い。ところどころでゴミが捨てられている他、街中で立ち小便をする者も普通に見かけます。時折異臭がすることもあり、他の街では見かけられない光景がここには広がっているのです。
山谷のドヤ街
山谷では、テレフォンカードも売っているようです。しかも30度で300円。スマートフォンが普及した現代でありますが、ドヤ街在住のおっちゃんたちはもちろんスマホは持っていないだろう。
山谷のドヤ街
コインランドリーとコインロッカーもドヤ街ではよく見かけます。
山谷のドヤ街
▲いたる所にコインランドリーがある
自販機と同様に、コインロッカーも安い。駅だと300円~500円くらいするものですが、ここは100円。ドヤ街に住む家のないおっちゃん達にとって、荷物を持ち歩き続けるのは困難なのでコインロッカーがあると貴重品をしまうのに便利ということなんでしょうね。
中には、月極のコインロッカーもあるのですぞ!しかし、駅前でもないのに町中にいきなりコインロッカーが出現するのは今考えたら不思議だ!
山谷のドヤ街
また、いろは会商店街のすぐそばには「きぬ川」という食堂がある。ここ、昔は名の知れた食堂というわけではなかったものの、名作漫画である「孤独のグルメ」の記念すべき第1話で取り上げられることになり、有名になったという。
山谷のドヤ街
▲路上でコイントスをするおっちゃん達
道路では、おっちゃん達が何かしていました。ちょっと観察してみると、コイントスゲームをしているようでした。道路に書かれている「止まれ」の停止線に向かって投げるゲーム!暇つぶしのために自然と編み出したゲームなのだろうか。
山谷のドヤ街
ドヤ街では昼間っから路肩で横になっておる者、路肩で本を読んでいる者、路肩で座り込み酒を飲んでいる者など日常では見られない光景を多々目にする。中には、体が不自由で車椅子で移動する方も見受けられました。
山谷ではないですが、寿町を歩いている際は転倒し頭から血を流した方や転倒して立ち上がれなくなり救急車が駆けつけるという光景を目にしました。街を歩いているだけで、本当に胸が痛くなる光景を目にすることがあるのです。西成では、冬に凍死してしまう方もいるということですが、山谷はどうなのか?
山谷のドヤ街
今日は休日ということもあり、ドヤ街に住んでいる方は仕事がないのだろう。昼間っからコンビニで酒や弁当を購入して、ドヤに戻る光景を目にする。ドヤで暮らしつつも、未来に何を思うのだろうか・・。
山谷のドヤ街
▲天ぷらのしにせである「いせや本店」
そんな山谷にも名店といわれるお店がありまするいろは会商店街からすぐの場所に建つ風情ある建物で「いせや本店」というてんぷらの老舗です。写真を撮った時間はお昼時とはいえ、かなりの行列!
“いせや”は漢字で”伊勢屋”と書くよう。歴史は非常に古く、創業127年という超老舗のてんぷら屋なのです。ここは吉原遊郭唯一の出入り口であった吉原大門の近くにあったことから、吉原に訪れるお客様で大いに賑わったとか!
↓↓いせや本店の記事は以下にまとめてますので、よければぜひ!

夜の山谷

山谷のドヤ街
夜の山谷はどんな感じなのか?夜はというと東京といっても居酒屋が営業しているわけでもないため、ほぼ人はいなくシーンと静まり返っています。
山谷のドヤ街
▲商店街で野宿する方々
ただ、商店街には壁に沿って寝ている方が多々見られます。毛布を敷いて寝る方、ビニールシートで作った即席の家で寝るもの、ビニール傘で周囲を囲って寝るものなど様々。私が訪れたときは夏であったためまだ大丈夫ですが、冬の間はどうしているのか。
ここは何度か夜に訪れてはいますが、一度ここに暮らしているであろう老婆に声をかけられた。「お兄さんたばこ持ってない?」と突然声をかけられたのです。「すみません、持っていないんです」と返答したんものの、何か様子がおかしい・・。
一人語を何やらつぶやいており、いくら返答しても会話が成立しない。ただ、最後はなぜか「ありがとう」とお礼を言われて私はその方を後にした。よくわからなかったが、情緒不安定だったように思う。あの老婆は、今もいるのだろうか。。。
山谷のドヤ街
山谷のドヤ街
昼間は多くの方が歩き回っている道も、夜はほとんど人は見かけない。路肩に止められた自転車が目に付き、そして少し臭いにおいがとことなく漂うような感じです。
山谷のドヤ街
まだ暖かい時期だから安心して見られますが、冬だったらリアルに凍死します。酔いつぶれたのか疲れ果てたのか。。

おわりに

ドヤ街という存在を知るようになってから、もう何度訪れたことだろうか。日本という平和な国で、この光景は本当に衝撃の一言でした。そして、自分の生活がいかに恵まれていたかを思い知らされた街でもありました。
今後、2020年に行われる東京オリンピック。この街はオリンピックによって変化をするのだろうか。また、この光景は今後の日本の未来を映し出しているのか。この街を歩いていると、とても他人事には感じられない。。
その他の2つのドヤ街記事は以下にまとめてあります!
↓↓こちらは寿町(神奈川県横浜市)のドヤ街の記事です
↓↓こちらは西成(大阪府)のドヤ街の記事です

参考文献

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詳細・地図

住所 東京都台東区日本堤2丁目
アクセス JR南千住駅から徒歩7分
リンク https://ja.wikipedia.org/wiki/山谷_(東京都)
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