山梨県北杜市にある擬洋風建築「旧津金学校」は知られざる穴場博物館だった!

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旧津金学校に秘められた歴史とは!?

創立50周年記念写真(大正14年)

津金学校は、「学制」が発布された1873(明治6)年に誕生した学校でした。ただし、学校が誕生した当時はまだ後者はできておらず、お寺の本堂(東泉院本堂)を仮校舎としていました。

その後、1875(明治8)年10月に校舎が落成。藤村紫朗県令(今でいう県知事)を招いて開校式を行いました。

開港後の日本は、日清戦争、日露戦争へ突入していきました。

七夕空襲を受けた甲府の街

1946(昭和21)年は敗戦直後ということで国内は混乱の最中。学校がある津金地区は空襲被害は受けなかったようですが、県庁所在地である甲府市は1945年7月6日~7日にわたって甲府空襲(七夕空襲)を受けましたし。。

ただ、甲府市の小学校五年生以下の子供たちは、甲府空襲の前に北杜市方面に疎開していたとのこと。津金学校でも、疎開した生徒を受け入れていたんでしょうか??

そして戦後は在籍性328名と、津金学校史上最多生徒数に。ここから生徒数は減少していくことになります。

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戦後の1947年には、教育に関しては教育基本法や学校教育法が公布され、国民学校が廃止に。「津金学校→津金尋常小学校→津金高等小学校→津金尋常高等小学校→津金国民学校」と何度も名前を変えてきましたが、この年からは津金村立小学校・中学校となりました。

そして、津金学校は1985(昭和60)年に108年にも及ぶ歴史に幕を下ろしたのです。この頃の在籍性は44名と、最盛期の328名に比べたらかなり生徒の数が減少していることがわかります。

その後、1988(昭和63)年には校舎は解体され、その後の1990(平成2)年9月に復元されることになります。この校舎は、当時のままではなく復元されたものなんですね!

現在は歴史資料官として開放されている

そして、1992(平成4)年3月には須玉町歴史資料官としてオープンし、6月には校舎が山梨県指定有形文化財に指定されました。

まっ、ざっと説明するとそんな流れですかね。最後に、簡単な年表も載せておきます!

津金学校年表
1875(明治8年)10月:藤村式公舎落成。
1887(明治20年)津金尋常小学校と改称。
1913(大正元年)3月:後者の改修工事。雨水老衰のため太鼓楼排除。
3月:津金高等小学校に公明変更。
1915(大正4年)4月:高等小学校を廃止し、津金尋常高等小学校となる。
1941(昭和16年)2月:津金国民学校と改称する。
1947(昭和22年)3月:国民学校を廃止し、津金村立津金小学校と中学校を設置。
1985(昭和60年)3月3日:閉校記念式典。31日をもって閉校となる。
1987(昭和62年)藤村校舎を解体
1990(平成2年) 9月:藤村校舎を復元
1992(平成4年)3月:須玉町歴史資料館オープン
6月:藤村式公舎が山梨県指定有形文化財に指定される。

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擬洋風建築について学んでみよう!

旧津金学校に関して説明したところで、続いては先ほどから出てくる「擬(ぎ)洋風建築」といわれる建物について学んでみることにしましょう!

見よう見まねで作られたもの!?

「キングの塔」と言われる神奈川県庁本庁舎

1859年に、日本は鎖国を解いて開港することによって多くの西洋文化がなだれ込んできたのは歴史で習った周知の事実。西洋文化の流入は、着る物や食べ物など多くの日本人の生活に浸透していくことになりますが、それは建物にも当てはまりました。

私が生まれた神奈川県横浜市では、開港した横浜港があったことで外国人居住区が誕生したことなどから多くの西洋建築が建てられていったわけです。今でも、馬車道駅の周辺には、上の写真の神奈川県庁本庁舎であるキングの塔など洋風チックな建物が立ち並ぶ独特の雰囲気が残っていたりします。

今でも全国に擬洋風建築は残っている

ただ、この擬洋風建築というの様式は山梨県内だけにあったわけではなく、日本中に建てられていたようです。現在でも、その建物が様々な場所で保存されているんですね。

上の写真は、甲府駅前にある「甲府市藤村記念館」の館内にある写真。日本全国に残る擬洋風建築の写真がこれでもかというくらい展示されているんですわ!

平塚市にある旧横浜ゴム平塚製造所記念館

私は知の冒険の取材の中で、以前に神奈川県平塚市にある旧横浜ゴム平塚製造所記念館という博物館を取材したことがあります。「なんか洋風っぽい珍しい建物だな~~」と思っていたのですが、実はこちらも擬洋風建築だったりするんですね。

擬洋風建築を奨励した藤村紫朗

山梨の県令を務めた藤村紫朗

そんな擬洋風建築が明治時代にたくさん建てられたわけですが、それを奨励したのは藤村紫朗(ふじむら・しろう)という方でした。

藤村は熊本出身の人物でした。山梨県の県令になる前は京都や大阪にいたそうで、そこで早くから洋風の建築を見てきたことで、洋風の建築が好きになったとのこと。

山梨県内には、明治時代の前期には藤村の意向によって多くの官公舎、学校、商家などが擬洋風建築の様式で建てられ、それは藤村紫朗にちなんで「藤村式建築」と山梨県内では呼ばれていたそうです。

現存する山梨県内の擬洋風建築

県内にたくさんあった擬洋風建築ではありますが、2019年現在、県内に現存するのは六つ。ただし、愛知県にある博物館明治村には旧東山梨郡役所脱建物が移築されているので、厳密にいうと現存しているのは七つになります。

山梨県内にあるその他の擬洋風建築
津金三代校舎
住所:山梨県北杜市須玉町下津金3058
明治8年に建てられた津金学校の校舎。
旧室伏学校
住所:山梨県山梨市牧丘町室伏2120
明治8年に落成し、同年10月に開校した室伏学校の校舎。
旧田中銀行博物館
住所:山梨県甲州市勝沼町勝沼3130
中央線の敷設によって誕生した電信局舎として誕生した建物。
旧舂米学校校舎
住所:山梨県南巨摩郡富士川町最勝寺320
明治9年に完成した舂米(つきよね)小学校の校舎。
尾県郷土資料館
住所:山梨県都留市小形山1565-1
1878年に開校した小学校の校舎。

甲府駅前にある「藤村記念館」

この記事の少し前の記事には、甲府駅前にある甲府市藤村記念館の記事も書きました。この建物も当初は陸沢学校の校舎であり、二度の移転を経ています。駅前にあるということで、県内にある擬洋風建築博物館の中では割とお客さんは多い方かと。

↓現在では藤村記念館と旧田中銀行博物館に関して記事を書いていますので、よければこちらも見てみてくださいm(_ _)m

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まったりくつろげるカフェもあるヨ!

カフェの入り口

最後はカフェを紹介しますね!博物館に入り、すぐ左手に見えるこちらの部屋。一見学校の教室のように見えますが、今ではカフェに変身しているんですよ!

学校の教室のようなカフェ

中はこんな感じ!!

写真を見る限りカフェには見えないですね。ここは入り口からすぐの場所だったので、学校だったときは保健室や職員室だったのかな??

私が訪れたのは8月。夏場の暑い時期ではあるものの、風が涼しく都会のカフェのように混雑しているわけでもないのびのびとできる空間でもあり、仕事の疲れも吹っ飛びますぜ(*’▽’)

ちなみにこのカフェは年中無休ではなく、1月や2月辺りの冬季は休業しているそうです。あっ、でも博物館は自体はやっていますよ!このカフェ明治学校はFacebookもやっているそうなので、気になった方はこちらも見てみてくださいな!!

リンゴシロップのかき氷

せっかくなので、私はリンゴのかき氷を食べることにしました。かき氷にリンゴってあんまり合わないのでは??とは思ったのですが、このカフェは地元で採れたリンゴが名物とのことだったので注文してみました!!

ビーカーに入ってたww

うわっ、シロップはビーカーに入ってきたww

私は理系の大学院にいたということもあって、割と最近まで実験器具に触れていたためビーカーはそこまで懐かしくはないにしても、懐かしい(*’▽’)

ビーカーなんていかにも学校っぽいっすな!!

味は文句なし!!取材に明け暮れ、夏の暑さもあり疲れがたまっていたものの、このかき氷でHP全回復っす!!

で、かき氷を食べて博物館を後にすることに。結構な穴場で知名度はほぼ皆無な博物館だとは思いますが、すごくよかったです。一見の価値ありですぞ!!

おわりに

どうでしたかね??

擬洋風建築というなかなか見られない近代建築であるだけでなく、内部は昔の教室が再現されていたり昔の品々が展示してあり、さらにはまったりくつろげるカフェもあったりと、知名度はないものの一見の価値がある博物館ではないでしょうか??

知名度が低く客も多くないですし、清里や野辺山高原辺りへでもお越しの際にはぜひぜひ寄ってみてはいかがでしょうか??

参考文献

↓よければクリックをお願いします

詳細・地図

住所 山梨県北杜市須玉町下津金2963
営業時間 09:30~17:00(入館は16:30まで)
定休日 毎週水曜日(年末年始休館)
入館料 個人 一般200円、小中高生100円 団体 一般100円、小中高生50円 *団体割引は20名より。
駐車場 無料
電話番号 0551–20–7100
アクセス 中央自動車道の須玉ICから車で
リンク http://tsugane.jp/meiji/

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