今回のテーマは、横浜家系ラーメンのお話です。
1974年、横浜の杉田で開店した「吉村家」から始まった歴史は、現在でも多くの店舗数に拡大し、首都圏に住んでいれば一度は口にした人がほとんどではないでしょうか。
その家系ラーメンを、今回は誕生から現在に至るまで詳細に紹介いたします。
この記事の内容を理解すれば、家系に詳しくなること間違いなしですぜ!!
家系ラーメンの歴史は、杉田で始まりました。
そこに店舗を構えていたのが吉村家。
現在は横浜駅にありますが、開業してから1999年までは杉田に位置していました。
朝5:00から営業をしていたにも関わらず、毎朝多くの方が行列を作り、人気を博していました。
横浜駅に移転したのは、社長の吉村実氏が、いつか横浜駅で営業してみたいとずっと思っていたからなんだそうです。
そして、1999年に横浜駅に移転。
それと同時に、吉村家があった場所から国道16号線を挟んだ向かいの場所に、直系としては初の独立店である「杉田家」が誕生します。
店主は、吉村家で修行して認められた「津村進氏」。
当時は、同じく修行していた石川さんと共同で営んでいましたが、石川さんは独立し、津村さん単独で今現在も朝5:00から営業しているのです。
その後、横浜に移転してから、何人かの方が吉村氏から独立を認められ直系の店舗が増えていきます。
中には、吉村氏の息子も「厚木家」として、神奈川県の厚木で家系ラーメンを営んでおります。
では、ここからは直系の家系ラーメンについて紹介します。
まず、店舗に行くと、行列をしている場合でも先に食券を買います。
食券を買わないで並ぶと、ちょっと面倒なので必ず先に買っておきましょう!!
その後、並んでいる間に、お好みを聞かれます。
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お好みの注文の仕方は以上の通り。
麺の固さ、スープの濃さ、油の量それぞれ3パターンずつ選べるため、全部で27種類のお好みが選べるのです。
お客さんの中では、麺固めにする方は大変多いですね!!
そして、到着したラーメンがこちら。
トッピングは、のり、チャーシュー、ネギ、ほうれん草です。
ほうれん草は、小松菜になる店も多いです。
まずスープです。
濃厚な醤油とんこつ味で、私はこの味が本当に大好き。
ノリをスープに浸すとノリのうまさが増します!!
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麺は、吉村家から独立した店では「酒井製麺」を使っている店がほとんどです。
この麺が、醤油豚骨と絶妙にマッチします。
そしてチャーシュー。
直系の店舗では、スモークが効いた豚バラ肉が使用されています。
このスモークが、スープの味を引き立てる役割も果たしているのです。
量に関しては、他店のラーメン屋とさほど変わりません。
大盛りラーメンでも、まあ20代の男性とかであれば十分食べられる量です。
そんな、家系ラーメン。
最近独立した店としては、2013年に「末廣家」という店があります。
今後も、定期的にお店を出して勢力を拡大していくのでしょうか。
そんな直系のお店であるが、2015年辺りから色々大きな動きが見られました!!
千葉県に店を構えている「王道家」が突如独自路線を歩むために吉村家から離れる形になったという。
ということで、王道家に行ってみることに!
確かに、「吉村家王道の味継承店」という文字は消えていた。
いったい何があったのか?
これはあくまで、インターネットの他の記事で見た情報ではあるが、王道家の店主である清水氏が家系でおなじみの「酒井製麺」ではなく、独自の麺を使用したいということがきっかけのようでした。
こちら大盛りラーメン。
王道家はデフォルトで少し濃いめのイメージがあります。
王道やグループが独立しただけでなく、2015年辺りは家系ラーメンで大きな動きが幾つかありました。
まずは、横浜市の金沢八景に店を構えていた「横横家」が2015年7月12日に閉店するという事実。
そして、さらに家系四天王と言われた「環2家」も一時閉店の噂がありました。
しかしその後、環2家は無事に復活することになります。
一体家系ラーメンに何が起こったのか??
ということで、その環2家にも久々に行ってみることに!!
ということで今まで何度も訪れてはいましたが、久々に訪問。
そこで驚くべき事実が。
元々、環2家の店主は「鶴巻孝平」という方でした。
しかし、鶴巻氏もその他のよく見られたメンバーではなく、店員さんが一新されている。
一体どういうことなのか?
そして、店内に関してはそこまで目立った変化は見られないものの、麺をあげる際に、「平ザル」から「テボ」に変わっていた。
麺上げの際、平ザルは胴全体を麺が泳ぐため、すべての麺が均等に茹でられる。
しかし、正しい分量配分が求められるため技量が求められる。
一方、テボは分量ごとに茹でられるため、そこまでの技量は求められない。
しかし、1つのザルの中で茹でられるため麺がくっつくなどの弊害がある。
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そして、到着しましたラーメン中盛り。
はたして、メンバーが一新して味はどうなったのか??
味は、そこまで変化は感じませんでした。
少し濃いめというかしょっぱめ感はありますが。。
噂によると、このお店は川崎にあるつけ麺の名店である「つけ麺 玉」グループが出資したことにより、環2家は潰れずに残ったんだとか。
一体最近、家系事情はどうなっているのか??
大の家系ファンとしては、結構心配だったのです。
そして、鶴巻氏など環2家にいたメンバーはどこに行ったのか??
実は、鶴巻氏は別の店を構えることになったようなのです。
そのお店は、横浜市の磯子区にありました。
店名は「家系ラーメン王道 王道之印」。
なんか、スゲー店名(笑)
鶴巻氏は、先ほど紹介した王道家グループのお店であるこのお店で活動をしていたのです。
何故、環2家を離れ、王道やグループの店舗をすることになったのか?
ということで、 王道之印を訪問。
最寄駅の杉田駅から長い距離を歩いて到着です。
店員さんは鶴巻氏の他、環2家にいたメンバーも何人か見かけました。
店内は、80年代のJ-POPが流れていました。
結構な広さで、カウンター席の他にテーブル席もあり、たくさんのお客さんで賑わっていました。
鶴巻さんの姿が見れてなんか嬉しかった。
味も、今回は少ししょっぱめに感じましたが、おいしかったです。
王道家グループは、千葉県内で幾つか支店を出しているほか、横浜市ではこの「家系ラーメン王道 王道之印」以外にも、「とらきち家」という店もオープンしたそうです。
せっかくなので、そのお店も訪問してみることに!!
そして、到着しました!
場所は、東白楽というまさにラーメン激戦区の場所!!
しかも、10m隣には家系ラーメンでは名が知れている六角家もあるのです。
さらにさらに、すぐ近くには家系直系店として2013年に開店したばかりの「末廣家」もあるのです。
密集しすぎ(笑)
こんなにカオスな状態なのに、どの店も無事やっていけるのかわかりませんが、この地に開店するというのは何かしらの意図があるのでしょうか??
とらきち家の店主は、以前吉村家、環2家で目にした方なので、環2家から離れたと同時に、王道之印と同様に独立した店舗のようです。
ここも、麺はやはり王道家の自家製麺。
スープの味はおいしかったです。
ただ、色々な店に行きすぎて、どこがどのような味かよくわかんなくなってきました。
なんというか、はっきり言ってそこまで明確な味の際がないので・・。
しかし、王道家グループが勢力を拡大してきたことにより、直系ベースのラーメンがどんどん広がってきましたね!!
今後、家系ラーメンはどんな方向に進んでいくのでしょうか??
しかし、閉店に関する話題はここで終わらない。。。
なんと、神奈川県藤沢市に店舗を構える直系店の「まつり家」も2015年11月末に閉店するというのです。
まじか、、一体どうなっているんだ!
以前の2015年6月に私は「まつり家」を訪れていたので、その時の写真をあげます。
お店は、藤沢市の住宅街にあり、車でないとなかなか行きつかない場所にあります。
この店は、直系店舗で唯一女性が店主のお店。
こちらが、まつり家のラーメン中盛り。
味は私にとっては非常にバランスがとれたスープでおいしい一杯だと思っています。
しかし、なんでこんなに2015年になって立て続けに閉店になるのでしょうか??
原因がわかり次第、内容は追記していきたいと思います。
ではでは、続いては直系以外の家系ラーメンのお話です。
今、横浜家系ラーメンというともう何百店とお店がありますが、なんでここまで広がったのか??
そもそも直系の店とそうでない店の違いとは??
元々は、吉村家が家系ラーメン発祥のお店であり、吉村家で修行して、社長の吉村実氏に認めらてた方が独立した店が、直系の店になります。
ところが、現在世にある家系ラーメンを名乗る店では、そうでない店がほとんど。
それらの店は、なぜ広まったのか?
吉村家は、昔に支店として「本牧家」という店もオープンしました。
しかし、ここでお家騒動が起こります。
新聞沙汰にもなったことのようで、ここで修行していた「神藤氏」と「近藤氏」が独立してしまったのです。
そこで、神藤氏は横浜市の六角橋に「六角家」をオープンし、近藤氏は横浜の北山田の方に「近藤家」をオープンしたのです。
六角家に関しては、ゼブンイレブンでカップラーメンにもなっているので名前を知っている人は多いかもしれません。
そして、この2店舗から様々な方が修行しては独立をするという歴史を繰り返したことにより、今では「六角家」と「近藤家」をベースにしたラーメンが多く見られるのです。
その六角家はこちら。
先ほど紹介したとらきち家の10mとなりにあります。
カップラーメンになっただけでなく、この店は新横浜にあるラーメン博物館の初代出店舗でもあったことにより、1989年の開店当時は行列の絶えない有名店だったそうです。
ラーメンはチー油が効いていて、直系のスープとはベーシュの醤油ダレが大きく異なりようで、味の違いは明らかです。
スープはライトに作られていて、割とあっさり目。
しかし、気になるのが豚骨臭。
少し博多豚骨ラーメンのような、豚骨の臭みがあります。
これは、好みが分かれるでしょうね!!
しかし、使用している麺は酒井製麺であるため、さほどの違いはない。
チャーシューは、正直私の好みではないものです。
直系のチャーシューは好きなのですが、その他の家系ラーメンのチャーシューは化学調味料のような味がしてここは残念・・・。
昔は、常に行列が絶えない店だったそうですが、今はだいぶ閑散としているようです。
隣に、とらきち家も出来たし、ハイレベルな店がどんどん出店してきている昨今では、以前のような光景を見るのはなかなか難しいのかもしれません。
最近は、時代が進化していることにより、お店で出汁を取らずとも工場で作ったスープを作って容易にできてしまうことから、さほど修行をしなくても家系ラーメンとしてお店を営業していることが多いんだとか!!
いいんだか、悪いんだか、、、
最後に、私が今まで何店も訪れた直系以外の家系ラーメン店でおすすめの2店を紹介します。
まずは、相鉄線の上星川駅から歩いて10分程度の場所にある寿々喜家です。
この店は、家系ラーメンの中でも結構評判の高いお店です。
「家」の文字だけめっちゃデカい(笑)
店内は行列はありませんでしたが、席は埋まっていました。
さすがの人気店です。
こちらが、寿々喜家の中盛りラーメン。
スープは、割とあっさり目ですが、しっかりと豚骨の味がしみていて完成度の高さを実感させてくれます。
非常にバランスがいい、絶品のスープです。
麺は、もうこの記事で何度も説明していてゲシュタルト崩壊している人もいるかもしれませんが酒井製麺を使用しています。
続いてのお店は、「光家」。
ここは、夜中4:00近くまで営業しているため、非常に行きやすいお店なのです。
しかも、このお店は今では珍しく食券せいではなく直接店員さんに注文するシステムなのです。
さらにさらに特徴的なのが、どんなラーメンを頼んでも無料でゆで卵が付きます!
ラーメンを注文すると、まずこれを出してくれるので、ラーメンを待つ間にゆで卵の殻をむくという嬉しい内職付き(笑)
そして、ラーメンが到着だ!
光家のオススメは「キャベツラーメン」です。
キャベツがまあ豪快にぶっこまれています!!
この、キャベツがまたスープに合うんですわ!!
スープは、寿々喜家と似ていてあっさり目だけどもしっかりと味がついているバランスのいいもの。
多くの店は、こってり感が強く後半はスープの濃さが後に残ることが多いのですが、光家はそうでないのです。
麺はやっぱりやっぱり酒井製麺!!
食べてみたい方は、色々巡ってみてはいかがでしょうか?
はい、以上で説明したことをマスターすればあなたも家系マニアの仲間入りです。
1974年から歴史が始まり、40年近くの年月が流れました。
今後、家系ラーメンはどんな方向に進むのでしょうか??
独立を繰り返し、どんどん店舗が乱立していくのか。
今後の動向も、家系ファンとして見守っていきたいと思います!!
参考文献
あのラーメン店はなぜ行列ができるのか
posted with カエレバ
(株)エスト.フードコンサルティング ラーメン店専門コンサルティングチーム アスペクト 2012-05-25
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