こんにちわ!
今回紹介するのは、岐阜県養老町にある「きび羊羮本家」というお店です。ここは大正6年創業の老舗なんですが、ここで作られている吉備羊羹がウルトラ美味しくてですね、歴史もあるし、味も文句なしということで記事にしました。
これ、本当に誇張でも何でもなく今までの人生の中でも、最高においしい羊羹でした。工場生産ではなく、お店のお母さんが毎日手作りで作られこの店でしか食べることのできない羊羹なんですが、このお店にはどんな歴史があったのか?
お店を帆横紋してお母さんから話を聞いてきたので、以下で紹介しますね~~(´▽`*)
見出し
激ウマな羊羹が買える老舗
今回紹介する「きび羊羹本家」があるのはこちら!
お店は岐阜県の南西部に位置してるわけですが、その場所は誰もが一度は聞いたことがあるであろう「養老の滝」がある観光地なんですね。
そもそも、今回この地を訪問したのは、1764(宝暦14)年創業の老舗旅館「千歳楼」に宿泊するため。その旅館に向かう際、こんな外観の建物を見つけて車を停めた私!!
「養老瓢箪博物館」と書かれてるわけで、これは博物館マニアとしては素通りするわけにはいかなかったんですわ!
んで、館内を訪問して中にスタッフのおばちゃんと話したんですが、、
「ここから坂を下った場所に”きび羊羹本家”っていう老舗があるんだけど、ここはそこのご主人さんだった方が始めたの。よかったら行ってみて下さいね!」
という情報を仕入れた私!!
歴史や老舗好きでもあるため、これは行かなきゃいけないという、そんなキッカケで「きび羊羹本家」を訪問したというわけです(*´▽`*)
ということで、旅館と逆方向へ舵を切り、お店に到着!
ここは養老駅から徒歩20秒くらい、走れば5秒くらいの位置というか、駅の正面に位置しています(笑)
駅前ではあるものの、お土産屋が並ぶ観光地の駅前っぽい雰囲気はなく、お土産屋さんもここくらい。それだけ、駅前は静かな雰囲気でした。
ストビューで見ても、駅の真向かいにあるのが分かるかと思います!
お店を訪問すると、ここはお母さんが出てきてくれました。
一人で切り盛りしているようで、瓢箪博物館の方から聞いてここにきた旨を伝えると、とても喜んでくれて商品やお店の歴史をたくさん話してくれました(*´▽`*)
ここのお母さん、マジでウルトラスーパーフレンドリーでめちゃくちゃ話してくれる方でした。
ということで、まずは商品をいくつか紹介しまっす。
そして、このお店の名物が”きび羊羹”。
まぁ屋号に商品名が含まれているくらいなので、訪問して買うとするとコレは外せないわけです。パッケージには養老名物のひょうたんが描かれたこの商品は、とにかく旨いっす。味だけでなく、プツプツとした舌触りが自分は好きで、マジでいろんな人に薦めたい羊羹!
ただ、外観には「きびようかん」と書いてあり、ホームページには「きび羊羹」と書いてあり、パッケージには「吉備羊羹」と書いてますが、表記は特に意識せずバラバラなんすかね?
まっ、細かいことですけどね。。( ;∀;)
養老の滝が描かれたレトロパッケージ
イチ押しは吉備羊羹ですがその他にも商品はたくさん!!
こちらの養老豆は、ただ大豆を煎るのではなくその前に蒸す工程を含んでおり、こちらも創業時から作られているお土産。
その養老豆、あとは養老飴という商品もあって、歴史とかいろいろ聞いてたら「こういう昔のデザインも残ってるのよ!」と、昔のパッケージも見せてくれました~~。
文字が右から左ということで、戦前に作られたものともわかりますね。
あとは、こちらも昔の”きのめ餅”というお土産のパッケージなんですが、、
裏を見ると、ちょっとおもしろいものが見られます!
発行元が「大日本土産物研究所」となっていますよね。お母さんが言うには、ちゃんとしたお土産を作るために、自分たちだけでなくこうした(本格的な?)研究所の元で作ったってことらしいです。
この研究所がどんなもんか気になってググったんですが、一切出てきませんでしたので詳細は不明ですが。。
養老駅と共に歩んだ吉備羊羹
ではでは、この「きび羊羹本家」が誕生した背景について色々聞いたので、まとめてみることにしましょう!
記事の最初でも書いたように、店舗は養老駅の開業に合わせて大正6年に創業しています。今の駅舎は大正8年に完成したこともあり、開業してからの二年間は「これからどんな駅舎が出来るんだろうか!」と先代も楽しみにしていた中での営業だったそうです!
きび羊羹本家の正面に今も駅舎は、どっしりとした姿で佇んでいますが、二層の瓦でガッシリとした造りとなっており伊勢湾台風のときもビクともしなかったそうです。
左側が新しくなっていますが、昔は一等車(今でいうグリーン車)の方の待合室だった場所。写真の左が一等車専用、右が一等車以外の方の待合室という感じで、今と違って昔はそうした区別がはっきりしてた様子が垣間見えます。
昔は駅前にはたくさんの人力車がスタンバっていて、養老の滝などを案内してもらてちたそうですヨ!
という見事な駅舎が完成したわけですが、この場所は鉄道が通る前はキビ、アワ、ヒエという雑穀などが広がっており、特に駅周辺はキビ畑が広がっていました。
そこで、先代の方が「ここに鉄道が通ったんだったら、いいお土産を作らねば!」ということから、きび羊羹本家が誕生したというわけです!
羊羹というと、寒天(かんてん)と砂糖を鍋でクツクツ煮て作ります。そこに、あずきや栗などを入れてあずき羊羹、栗羊羹となるわけですが、ここでは特産だったキビ(きびだんごのきび)を入れたんですね。それがプツプツとした食感ともなり、ココでしか味わえない独特の味と触感になっているわけです。
人工甘味料なども一切入っていない自然のままの食べ物なんですよ!!
お店は朝9:00から開店するんですが、その前の早朝から毎朝手作りで作っていて、この辺の旅館に届ける分と店頭で売るのみ。大量生産はしておらず、昔ながらの作り方で100年近い歴史を刻んできたわけですね(´▽`*)
今となっては滝を見るためではなくこの羊羹を目当てに養老へやって来るファンもいるそうですが、それも納得!
ただ、↑ホームページを見ると、電話予約で郵送もしてくれるそうです。
なので、養老の滝まで行かなくても食えます。
普通に食っても旨いですし、最近の若い人は、これを冷凍庫に入れて凍らせシャリッとした食感で食べる方もいるそうで、もし注文した方は好きな方法で頂いてください~~。
西洋の風を取り入れた養老駅
という感じで、きび羊羹本家が誕生した背景をサクッと紹介したわけですが、養老駅舎にはいろんな特徴があるので、そちらも一緒に紹介を!!
これはひょうたん文字といって、その名の通り、そして見ての通りひょうたんで文字が描かれています。待合室やホームにもこのひょうたん文字があるように、養老町に根付いた文化とのこと。
そして駅舎には洋風な雰囲気の塔が見えるのがわかります。
大正の時代に建てられたこともあり、当時の流行りだった西洋の風を取り入れようとのことで、こうした造りになっています。
あと、屋根にある鬼瓦にも注目です!!
これもお母さんから教えてもらって気づいたんですが、鬼瓦をよく見てみると、、
養老の”Y”の文字が見られますね!
養老の”養”ではなく”Y”の文字を取り入れているのは、これも西洋の風を取り入れることを意識してとのことでしょうか??
きび羊羹は老舗旅館でも食える
先ほど、毎朝作っている羊羹は旅館へ送る分と店頭に並べるだけと書きましたが、旅館へ送るということで、周辺の旅館に行くと食うことも出来ます!
私は今回、こちらの千歳楼へ泊まりに行ったんですがチェックインを済ませたら、、
ウェルカムお菓子として吉備羊羹を出してくれます!
千歳楼はマジで素晴らしい旅館ですので、ココの記事も次に書いていきたいと思います。
ちなみに、きび羊羹本家の会計はそろばんっす!!!
「電卓よりも、こっちの方が何かいいのよ」ということで、手際良くそろばんを弾いていくお母さん。こういう光景が見られるのも、あと数年かもしれないですね。。
おわりに
以上になります!
鉄道が開通したことを機に誕生したお店なわけですが、とにかく羊羹が最高においしかったので、近くに行った際はぜひ「きび羊羹本家」へ足を運んでいただければ嬉しいです(´▽`*)
そして、次回の記事は先ほども書いた千歳楼について記事を書こうと思います。伊藤博文、山岡鉄舟などの著名人が宿泊した1764(宝暦14)年創業というメチャクチャ歴史ある旅館であり、養老公園の歴史にも関わるたくさんの物語もあるので、その辺含め紹介する記事にします!!
ということで、しばしお待ちいただければと思います<m(__)m>
参考文献
詳細・地図
住所 | 岐阜県養老郡養老町鷲巣1194−3 |
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開館時間 | 09:00~18:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | なし |
電話番号 | 0584-32-0512 |
アクセス | 養老鉄道・養老駅から歩いて20秒ほど |
リンク | https://kibiyoukan.jimdofree.com/ |