こんちわっす!
日本中の知られざる場所を発掘して記事にするブログ『知の冒険』。今回のターゲットは駅弁になります( ̄▽ ̄)
今までいろんなテーマの博物館だったり、さらには銭湯や遊廓跡なども紹介してきましたが、駅弁がテーマの記事は初めてっすかね!
んで、それがどこのかというと群馬県安中市にある荻野屋というお店。お店の名前を聞いてもピンとこないかもしれませんが、「峠の釜めし」という言葉を聞くとピンとくる方が多いかもしれません。この駅弁を販売している荻野屋は、駅弁を売り始めてから135年もの歴史を刻んでおり、今回はそのお店に訪問して駅弁食って軽く歴史を紹介しようという流れとなってます!
ではでは、以下で紹介していきますね〜〜
風情ある本店で歴史ある駅弁を!
ということで、自宅から車をぶっ飛ばして横川駅へとやってきた私!
こういう地方の駅もいいっすよね。新宿駅とか渋谷駅みたいなゴミゴミとした雰囲気とは違って、一時間に数本しか電車が来ないのほほんとした感じ。いや〜癒されますな〜〜
この横川駅は、信越本線の終点になっているわけですが、かつてはここから軽井沢方面まで鉄道が通っていました。この先の碓氷峠は勾配が急な難所であり、横川駅に到着するとアプト式車両を連結する必要があり、自然と停車時間が長くなることから駅弁を売りやすかったなんて背景もあったんですね。
詳しい背景は次の記事で説明しますけども!
そんな横川駅は「関東の駅百選」にも選ばれていました。上で説明したアプト式車両を連結するとか、峠の釜めしという日本を代表する駅弁のエピソードもあるからなのか、選定基準はようわからんですけどね。。
駅舎の脇では、今でも『峠の釜めし』がホームで売られています!
この売店、駅の外とホームどっちにも面しているのでどっちからでも買える感じになってます!
なので、駅の構内に入らなくてもこうしてベンチで釜めしをかっ食らうことも可能。『峠の釜めし』と『ニコニコレンタカー』の旗が織りなす光景はなんだか斬新ですなww
多分横川駅を降りて、軽井沢方面へレンタカーを借りたいというニーズがあるからここにあるんでしょうな。横川駅から軽井沢までは車で30分くらいっすからね〜〜。
そして、そんな横川駅の正面に”ドンッ”と佇んでいるこちらの建物が「おぎのや本店」になります!
非常に歴史を感じる建物っすよね!
創業は1885(明治18)年。
135年もの歴史がある荻野屋ですが、これはあくまでこの地で駅弁を売り始めた年なんですね。荻野屋の歴史は実はもっと古く、元々はこの近くの霧積温泉で旅館を営んでいたことから始まり、元首相である桂太郎の助言からこの地で駅弁を売り始めたわけです。それが明治18年だったというね。
という歴史の話は次の記事に回すとして、記事を進めます!
んで、今回は『峠の釜めし』を食べる内容の記事なわけですが、荻野屋を訪問した一番の目的は、こちらの「おぎのや資料館」に訪問するためだったんですね!
博物館マニアとして、駅弁に関する博物館があれば訪問せずにはいられなかったわけです。資料館に関する内容は、次の記事で紹介させていただければと思います。
んで、このおぎのや本店では、店内で『峠の釜めし』を食べることができます。駅弁を店の中で食うって、なんか新鮮ですよねww
資料館を訪問する前に、まずはその味を堪能するためにとこちらから訪問することに!
店内はこんな感じ。お店の外観からすると想像以上に綺麗で、花が置いてあることから「最近リニューアルオープンしたのかしら?」と思いましたよ!!
メニューはこんな感じ!
ザ・シンプルであり、「峠の釜めし定食」と「峠の釜めし」のみ。あとは飲み物っすね。白いテープで隠されたのが何か気になるところですが、コロナ下ということなのでビールとかの酒類かな??
定食にすると「味噌汁」「漬物」「力餅」の三種がついてくるようです。これはせっかくということで、峠の釜めし定食をキメることにしましたよん( ´ ▽ ` )
様々な苦難を乗り越えてきた駅弁
注文すると早速到着!
そりゃそうだ、作った弁当を乗っけて味噌汁をお椀に入れて持っていくだけですからね。松屋よりも早かったんじゃないかな?笑
ちなみに荻野屋がこの「峠の釜めし」を売り始めたのは1958(昭和33)年2月のこと。明治18年に初めて駅弁を売った時のメニューは、おにぎり二個とたくあんだけだったようで、そこからヒット商品を出すべく試行錯誤しまくった結果誕生したんですね。
創業から135年、昭和初期には軍国主義へと突き進んでいたことで軍隊へと弁当を作っていたことや、平成には横川~軽井沢間の鉄道が廃線になったこと、さらにはモータリゼーション化の恩恵を預かった事もあれば長野オリンピックを機に高速道路が作られた関係で車の流れが変わるなど、様々な時代の流れに揉まれながらも生き抜いて、今こうして食えるというわけです。
歴史を知り、それがいかに凄いことかと実感しながら食うと旨さも二倍、三倍増しになりますよ!!
とベラベラ書きましたが、早速食いますか!
紐を解くと、「横川駅 おぎのや」と彫られた蓋が登場。これは栗の木を用いて作られてるんですってね。思った以上に重いっすww
お~~、これが『峠の釜めし』っすか!
ご飯の上には、鶏肉、ごぼう、椎茸、筍(たけのこ)、グリーンピース、栗、うずらの卵、あんずなどが乗っかっています。
さっきも書きましたが、荻野屋は創業明治18年の老舗ではありますが、この『峠の釜めし』は創業時からのメニューではなかったんですね。
従来の幕の内弁当が売れず、苦境に立たされていた過去があったようです。1951(昭和26)年に当時の社長が死去してしまい、事業を継いだ社長が「どうしたらお客さんに喜んでもらえるか・・」と考えて研究を重ねた末に誕生したのが、この釜めしなんですってね!
そして、「峠の釜めし」といえばやはりこの器ですよね!
こちらは栃木県の益子焼によって作られた器。当時の社長が、この器を見て「私が探してたのはこれや!」とピンときたことから峠の釜めしが誕生しました。もちろん味もおいしいわけですが、やっぱり器のインパクトはすごいし、これを持ち帰れるってのが斬新っすよね〜〜!
利尻昆布と秘伝の出汁で炊きあげたというご飯。
うまい!!
ちなみに量はどのくらいかというと、見た目はそんなに多く見えないものの思った以上に多いです。米が結構詰まってるんですよね。多いって言っても、見た目にしては多いだけで、普通の1食分くらいの量だと思いますよ!
そして釜めしだけでなく、セットに付くこの漬物の入れ物も独特。こちらにも益子焼の陶器と同様に「おぎのや」と文字が刻まれており、陶器の形をしていますね。
釜めしと一緒に、これも持って帰りたくなります。
パカっと開けるとこんな感じ!
釜めしのつまみには最適っすね!
味噌汁は普通の味噌汁だったと思います。釜めしに気を取られていて、どんな味だったか覚えてない….
ということで、以上で峠の釜めしを食った様子を乗っけたわけですが、今回の記事はもうちょっと続きがあります!
資料館に行く前に、先に駅の反対側にあるかつてのドライブイン「おぎのや 横川店(旧 峠の釜めしドライブイン)」にも寄りたくて訪問したんすよね。このお店も荻野屋の歴史に欠かすことができないお店でして、戦後のモータリゼーション化など世の中の激しい動きに合わせて荻野屋が大通り沿いに出店して今に至るという、いろんな物語を秘めたお店なんです。
という事もあって、ドライブインの方もちょくら紹介したいので、そちらは次のページにてまとめようと思います!!
モータリゼーション化の影響で誕生
ということで、釜めしを食った後は、駅の反対側にあるこちらのレストランにお邪魔しました。
こちらも『おぎのや』なんですが、ここは国道18号線の大通りに面している関係で、大型バスだったり、あとは車で来る場合だと本店よりもこっちの店の方が入りやすいんですよね!
「おぎのや 横川店」は、前のページでも紹介したおぎのや本店からは駅の反対側の場所にある感じです。
しかし、横川駅周辺には、さっき私が食べた「おぎのや本店」、これから訪問する「おぎのや横川店」、さらには駅のホームにも売店があるため、駅周辺に峠の釜めしを変える場所が三か所もあるという謎に密な状況となってました!!
この「おぎのや 横川店」が開店したのは1962(昭和37)年のことでした。戦後はモータリゼーション化が進み、本店の方は道も狭く観光バスが入りにくいなどのデメリットがあるということで、これからいろんな車がやって来ることに対応できるようにと、国道18号線に出店したという流れです。
横川店にはこの建物もくっついていて、こちらは工場でしょうか。トラックもあり、ここからいろんなところに釜めしが送られているようです。
んで、ちょっとお店の中に入ってみると、ここにはお土産コーナーと、、
あとはフードコートがありまして、、、
もちろん、ここでも『峠の釜めし』をかっ食らうことができます。
ここは本店に比べてメニューが豊富。峠の釜めしのセットとしてうどん、そば、ラーメンがあるんすね~。
ラーメンのセットの食品サンプルが展示されてましたが、ラーメンがセットにしてはデカくね??
ここでも、もちろん釜めしの蓋や容器は持ち帰り可能です。でも容器だけっすよww
この「容器持ち帰り可能」ってのが峠の釜めしの売りっすからね。み~んな持ち帰ってるだろうな~と思っていたんですが、、、
外の返却箱には結構な数の陶器が。。もったいない。。
ちなみにこの釜めしの容器、炊飯、つまり米を炊いたり、あとは何か小物を入れる器(うつわ)として用いても良いと思います。その他にも、ググってみると色んな使い方をしてる方がいるんじゃないっすかね。
ということでググってみたら、荻野屋のHPでご飯の炊き方を紹介してたので、リンク貼っておきますね!
アニメとめっちゃタイアップしてる
そんな荻野屋の店内を歩いて気になったのが、アニメとのタイアップを積極的にやってると思う点。
例えば、歩いていて太めに入ったこちらのキャラクター。私はアニメに関してはかなり疎い方なので、このキャラクターを見ても何のアニメなのかわからんかったのですが、、こちらは『鬼滅の刃』のキャラなんすね。
確かによく見ると”滅”って文字が見えますわ!!
創業から135年が経過した荻野屋は、今まで何度も危機を乗り越えてきた反面、いいこともたくさんありました。
荻野屋が初めて世に知られるきっかけになったのは、1958年に発売された文藝春秋のコラムに掲載されたことでした。この広告効果が半端なくて一気に有名になったんですが、その後には『釜めし夫婦』という荻野屋をモデルにしたドラマが放映されたなんてこともあったようです。
なので、そういった広告効果を十分に理解してる会社だと思うんですが、そうした歴史があることから、こうした広告効果には敏感なんですかね~。
鬼滅の刃以外にも、こうしたテディベアだったり、、、
エヴァンゲリオンなんかともタイアップしてるんですわ!!
さらには頭文字Dも。なんかこのタイアップはあんま違和感ないですね、自然な感じ!!
とはいえ、別に他のタイアップが違和感あるってわけでは無いっすよww
あとはこんな人形もありましたが、こ、れ、は、なんでしょうかね??
「ゆきお」という人形みたいなんですが、皆さんご存知です??
そういったアニメとタイアップしたグッズがたくさん展示されているわけですが、その他には、こうした「峠の釜めし」に似せた商品もありました。
見た目は峠の釜めしに見えるこれら、よ〜〜く見てみると、、、
中に入ってるのはコメではなくアメでした!!
あとは峠の釜めし以外の駅弁もここで売ってました。もう名物の峠の釜めしは食ったので、次に来たときは他の弁当の味も試してみたいところです。
ドライブインの方は、さらっと紹介するとこのくらいですかね!
という感じで、横川駅では本店で峠の釜めしが食えますし、その反対側にある横川店ではタイアップグッズやセットメニューが豊富な他、次の記事で紹介するこじんまりとした資料館があったりと、荻野屋の世界に存分に浸れる場所となっています。
さらには「碓氷峠鉄道文化むら」という鉄道博物館もあるので、家族連れだと一日中楽しめるんじゃないっすかね。私が横川駅周辺を訪れた際には家族連れ多かったですし。あとは鉄オタの方ww
おわりに
はい、以上で今回の記事は終わりになります。
皆さんも、軽井沢方面へ行く際にはぜひ名物「峠の釜めし」を召し上がってはいかがでしょうか!!
んで、記事の中でもちょっと言ってましたが、この記事には続編があります!
今回は「峠の釜めし」を食った話を書きましたが、そもそも荻野屋に訪問したのは、荻野屋本店の向かいに「おぎのや資料館」があったからなんですね。博物館マニアとして、どんな資料館なのかを拝見したく訪れたわけです。
ということで、今回の記事でも多少は触れましたが、次回の記事では荻野屋がどんな歴史を経て今に至るのかについて深堀りしたいと思います!
↑こちらが続きになるので、良ければ見てみて下さいね~!!
詳細・地図
住所 | 群馬県安中市松井田町横川399 |
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開館時間 | 10:00〜16:00(L.O 15:30) |
定休日 | 毎週火曜日 |
駐車場 | なし(近くに無料駐車場あり) |
電話番号 | 027-395-2311 |
アクセス | JR横川駅から徒歩1分 |
リンク | https://www.oginoya.co.jp/ |