日本には秘境と言われる場所が多数あります。しかし、首都圏の神奈川県にも秘境と呼ばれる場所があるようです!その場所の名は「ユーシン渓谷」。
神奈川県に関してはもうほとんどの場所を行きつくしましたが、このユーシン渓谷だけはまだ未開の地なわけです。ということで、どんな場所なのか、そして本当に秘境と言える場所なのかを調査しに行きました〜!!
本記事のポイント
・ユーシンブルーを見るためには、往復4時間の遊歩道を歩く必要あり
・玄倉ダムに水が溜まっていないと、青い光景は見られない
・休日は結構なお客が来るため、駐車場は混雑する
見出し
ユーシン渓谷はどこにある?
ユーシン渓谷の場所はどこにあるのか?場所は、神奈川県の西側であり日本百名山でもある丹沢山の近くにある形になります。
拡大図はこちら。ユーシン渓谷は、その場所まで直接行くことはできず、丹沢湖周辺に車を停めてあとはひたすら山道を歩くことになります。山道は、丹沢湖へ流れる玄倉川沿いを歩くという形です。
コースとしては無料駐車場からユーシンロッジまで行き、帰りはロッジから引き返して同じ道を戻る感じです。あくまで私の場合ですが、所用時間としては片道2時間の往復4時間でした。
ユーシン渓谷のコース紹介
出発地:無料駐車場(丹沢湖周辺)
到着地:ユーシンロッジ
時間:片道2時間
持ち物:懐中電灯
実際に行ってみた!
今回も金曜日の会社終わりに行ってまいりました!知の冒険を始めて、この金曜夜発から出発する旅はもう何度目になるのだろうか。。
深夜のうちに出発点到着
▲ユーシン渓谷への遊歩道入り口
早朝からユーシン渓谷に行くため、夜のうちに出発地点の到着し、起きて速攻攻めるという作戦に出ました。どこが駐車場かわからなかったため、ひたすら特攻していましたがここから先は通行止めということで、ここより手前にあるらしい駐車場に行くことに!
探した結果ここが駐車場のようです。元々はもっと先に停めることができたようですが、ユーシン渓谷に訪れるお客さんが多くなったということでここに駐車場ができたという背景があるようです!そして、車中泊を行い我々は明日に向け睡眠をとることに!!
あ、今回は私だけでなく友人と共に挑みます!
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早朝に出発!
▲朝目が覚めると、駐車場は満杯に
車の中で眠り続け、ようやく朝に目が覚めました。夜には2台位しか車は停まっていませんでしたが、目が覚めるとこの通り!!本日が土曜だからかもしれませんが、ユーシン渓谷は結構人気スポットのようっす!!
本日の天気は曇り。天気予報では晴れ予報だったのですが、なかなかお日様は姿を現してはくれず。。まぁ雨が降っていないだけマシか・・。
こちらは、丹沢湖。三保ダムが作られた際に作られた人工湖であり、ここで溜まった水は酒匂川として相模湾まで流れていきます。知名度はほとんどない湖だとは思うのですが、神奈川県民の生活には欠かすことができない水源なのです。
ちなみにですが、丹沢湖から流れる酒匂川は神奈川県の全水源のうち3割近くを占めているのです。
神奈川県の水源
・相模川→60%
・酒匂川→30%
・多摩川→10%
↑神奈川県の水源の割合としてはこんな感じです。中心部を流れる相模川が主要な水源となっていますが、西部に流れる酒匂川も結構大事な水源なんですよ!そして酒匂川の水は、ポンプを使って川崎にまで運ばれていたりするんですよ!
↓↓詳しくは、「横浜水道記念館」を訪れた際にその辺をまとめましたので、見てみてくださいな(^ ^)
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ユーシン渓谷までの道は、車の進入が禁止になっています。間違って入らないようにするためか、そんな感じの標識がたくさん立っておりますがな。
この辺りはクマが出るようです。
緩い山道を進んでいく
玄倉ダムを左に見つつ、ひたすら道を進んでいきます。
途中には滝もあったり。
このような分かれ道もあったり。こちらは、右側を進みます!!
車止めゲートが現れた。この道は「玄倉林道」と呼ばれており、1947年に整備された道だという。
▲ひたすら遊歩道を歩いていく・・
我々がユーシンロッジに向かっている際は、帰りと時に比べるとまだそれほど多くの方はいませんでした。しかし、割と早歩きで進んだこともあり、何組かのカップルや家族連れを抜かしての山歩きとなりました。
相方とは、何の話をしながら歩いていたかは詳しくは覚えていないですが、最近の仕事の話や、私が昔ネットワークビジネスに誘われた話などをしていましたぞ(⌒-⌒; )
暗いトンネルが続く
片道2時間ということで数kmこのような道を歩き続けるわけですが、4度ほどトンネルを通ることになります。どのトンネルも照明が点いておらず暗めですが、基本は短いトンネルなのでまぁ問題はないのです。
こちらは青崩隧道(あおくずれずいどう)というトンネル。ほかのトンネルに比べてやたら新し目に見えますが、その通りここは2010年10月に完成したコンクリート製のトンネルなのです。
▲ライトがないと真っ暗闇を歩くことになるトンネル
この隧道は、隧道内で落石や壁の割れ目が確認されたことで、2007年1月に閉鎖されてしまったようです。しかし、それから3年後に見事コンクリート製のトンネルが完成して再開されたとのこと。
他のトンネルと違って、こいつは距離が長いため懐中電灯が必須となります。マジで、明かりがないと無理っす(笑)
中に入るとこんな感じなんですわ!ちなみに、私は懐中電灯を忘れました・・。相方が持っていたので問題ありませんでしたが、事前調査は大事ですな。
こちらは「石崩隧道」というトンネル。何かさっきからトンネルの名前に「崩」の文字がやたら入っているんですが、こうなると本当に崩れそうで怖いんですけど。。。
▲恐ろしい雰囲気の「石崩隧道」
中は何かおぞましい感じになっています。先ほどの青崩隧道とは異なり手掘りで作ったんでしょうかね??
ユーシンブルーが見れる玄倉ダムに!
▲1958年に出来た「玄倉ダム」
歩き続けようやく玄倉ダムに到着。見た目は結構小さいダムであり、かなり年季も経ってそうです。まだ水が溜まっていない状態ですが、溜まったらゲートが開いて水が放流されるんでしょうな。。。
ダムの詳細が書かれていました。このダムは1958年という何と60年近くもの歴史があるダムのようです。この玄倉ダムの上流には「熊木ダム」というダムもあるようで2つのダムがシリーズ(直列)に設置されています。
これは、電力需要のピークに合わせて発電することを可能にするため。この水は丹沢湖に流れるわけですが、丹沢湖からは酒匂川という川が流れており、最終的に相模湾に流れます。先ほども書いた通り、酒匂川は神奈川県水道水源の3割を供給しているということで、これらの水源は非常に重要な役割を果たしているわけです。
▲水が溜まっていないからか、ユーシンブルーは見えず
相方が事前調査をした情報によると、ユーシン渓谷ではここでネットでもよく見られるユーシンブルーと言われる光景が見れるとのこと。だがしかし、、、、、これか??これが、ユーシンブルーなのか???
ここまで来たものの、一体どこでユーシンブルーが見られるのかと疑心暗鬼になってきました。。そして、我々はさらに歩を進めることに。
終点のユーシンロッジ到着
玄倉ダムを過ぎてしばらく歩くと、ついに終着点である「ユーシンロッジ」の文字が現れあした。あれ、ユーシンブルーはまだ見ていないんだがもう終着点??
どうなってんだ??
ユーシンロッジ手前の道は、杉の木が綺麗に立ち並ぶ光景でありここはちょっと別世界に来た感覚を味わえる場所でした。
一応「西丹沢ユーシンの森」という名称がついているようです。絨毯のように広がる下草群と立ち並ぶ杉の木。こういう光景って大抵「ジブリみたい」みたいな決まり文句がありますが、ジブリみたいだ(笑)
▲今回の目的地である「ユーシンロッジ」
こちらが、今回の終着点であるユーシンロッジ。あれ、ユーシンブルーはいったいどこで見れるんだ??ネットで見られるようなあの青々しいブルーを見ることなくここまで来てしまいました。所要時間は約2時間。
まあそこまで事前調査をしてこなかったこともあるので、近くにいた方にユーシンブルーに関して聞いてみた!ということで聞いてみたところ、以下の事実が判明しました。
・青々としたユーシンブルーが見れるのは「玄倉ダム」の1箇所のみ
・常に見れるというわけでなく、水の量や天候によって見れない時がある
(※水量が少ないと青く見えない)
まじか、せっかく来たのにこれで見えずじまいかと思いつつ、ちょっと落胆する我々。。。
ここユーシンロッジは、現在は閉鎖しているようです。色々調べてみると、神奈川県のHPではユーシンロッジの再開は色々検討はされているようであります。1970年と今から45年以上も前に開業したようですが、先ほど紹介した懐中電灯必須のトンネルである青崩隧道が閉鎖されたからだという。
そして、どうやら元々はこの辺りまでマイカーで来ることもできたようです。しかし、車止めゲートができて今では丹沢湖から歩いてくるしかなくなった。2007年5月に閉鎖となったものの、閉鎖中は避難小屋として一部開放をしていたようです。
現在はユーシン渓谷がネットでも取り上げられるようになっているので、再開という選択肢は間違ってないと思うんですがね。。。
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帰りに見れたユーシンブルー
ユーシンブルーが見れず落胆している我々でしたが、帰りについにユーシンブルーを見ることができました。川を横目に歩いていると、川が次第に青くなって来るではないか。正直、ネットで出てくるユーシンブルーの青色は、どうせPhotoshopか何かで加工しまくったものだと思っていましたが、これは期待が高まってくる!!
▲青々とした景色が広がる「ユーシンブルー」
本当に綺麗なブルーが見れるのか不安になりましたが、確かにこれは綺麗だ!ただネットで調べてみると、「奇跡の」とか「世界遺産級」とか書いている記事を目にしますが、正直それは誇張しすぎかなと感じました。しかも、最近は知名度も上がってきて人も多いので秘境感もなくなってるようですし。
以前北海道で、「美瑛の青い池」とか「神の子池」とか行きましたが、まあそんな感じですよ!でも確かに綺麗ですし山道も平坦なので、久々に森に行って癒されたい的な方にはオススメって感じでしょうかね!!
数分いましたが、どんどん水位が上がっていくほど青さが増している気がしました。
▲水があるのとないのではこんなに違う
一応行きの玄倉ダムと帰りの玄倉ダムの様子を比較してみますが、違いは一目瞭然ですね!!水位が違うだけでこれだけ見える色が異なってくるとは!
行きの際は玄倉ダムに着いたのが午前9:00過ぎだったと思うんですが、多分放流した後だったのでしょうね。。いや〜とりあえず目的のものが見れて一安心(⌒-⌒; )
そんでですが、このユーシン渓谷は本当に訪れる人が多いです。そして、登山をするといつもすれ違う方は高齢者ばかりでありますが、この道は若いグループやカップル、そして家族連れがほとんどというように年齢は若めでした。恐らくは、私と同様にネットのまとめサイトや旅行記事を見てきた人がほとんどではないかと。
しかし、今回の訪問でわかったようにユーシン渓谷では、常にユーシンブルーが見れる訳ではない。そのためか、ユーシン渓谷には来たもののどこでユーシンブルーが見れるのかがわからないという方も多いようです。実際、我々は今回の訪問で2度ほど「ユーシンブルーって一体どこで見られるんですか??」と尋ねられたりもしたのです。
ちなみに、玄倉ダムまで行かなくても青みがかった景色は丹沢湖のすぐ近くでも見ることはできます!!といっても、さすがに玄倉ダムほどの青々さはないのですけどね。でも、これでも割と綺麗っす!!
ブルーに見える仕組みとは?
これ、結論から言うと、、、よくわかっていないとのこと。北海道にある「美瑛の青い池」に関しては、空が青く見えるのと同じレイリー錯乱が原因のようでしたが、今回に関しては調べまくっても何も出てきませんでした。。。
このユーシン渓谷では、その時の天候によって青々しく見えたりエメラルドグリーンのように見えたりするそうです。気候によって色が変わるとは、なかなか奥深い。。。
おわりに
いかがでしたでしょうか。上で何度も書いた通り、ユーシン渓谷では、常にユーシンブルーが見れるわけではなくまた平坦ではあるものの数kmほど歩いていく必要があるので気楽にはいけないという場所になっております。
そして、おそらく土日に行くのであれば駐車場が埋まりやすいので、早朝など早めに行くことをお勧めします。現在ではテレビで取り上げられてはいないみたいですが、いずれはマスコミに取り上げられて人が殺到するような気がします。千葉にある濃溝の滝みたいに。。。
今回の訪問では、「ユーシンブルー」という青色の景色を求めてユーシン渓谷を歩いていたわけですが、よく考えたら私の相方が一番のユーシンブルーだったのでした(笑)
参考文献
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詳細・地図
住所 | 神奈川県足柄上郡山北町玄倉 |
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駐車場 | 無料 |
アクセス | 新松田駅からバスで40分 |
リンク | http://www.yamakita.net/experience/hiking.php |