今回は、横浜にある中華料理屋さんに関する記事になります。ただ、中華料理屋といってもお店はまさかの住宅らしい。。というのも、知の冒険のクワガタ採集記事で登場するO氏が横浜の岸根の方で働いていた経緯があり「その職場の近くに面白い店があってさ!」という情報を教えてくれたという背景があるんです。
ということで、今回の記事はそのお店である「上重朋文の店」を訪問した記録になります!ではいってみましょ〜!!
本記事のポイント
・お店は自宅のリビングを開放した斬新なスタイル
・店主さんは、飲食業界一筋でいろいろ訳あって今のスタイルに落ち着いた
・すごく親切な店主さんなので、お店の歴史や人生など色々な話ができますぞ!
見出し
お店は横浜の岸根にある
今回紹介するお店は「上重朋文の店」というお店。読み方は上重朋文(かみじゅうともふみ)と読みますが、これは店主の実名です(笑)
そう、この店は店主の名前そのまんまの店という非常に珍しいお店。そんなお店の最寄駅は横浜市営地下鉄線の岸根公園駅です。ここから歩いて10分弱の所にそのお店はあるのです。知の冒険を始めて神奈川県は特に色々動き回ってきましたが、岸根公園を降りたのは初めてだな〜。
そんでちょっと歩くとすぐ住宅街に入っていくのですが、今回紹介するお店はこの住宅街の中に突然出現します。ここは、結構お金持ちなリッチマンの方々が多いようで、高級車や ドデカイお家が度々視界に入りました。
ちなみに、岸根って巨大な岸根公園があったりすることで、駅の乗降客数は周辺の駅の中でもかなり少ない方なんだそうです。横浜市営地下鉄は年にできたもので比較的新しい路線。ということで、この岸根のあたりも周辺の住宅街に比べたら割と新しい街なんですかね。知の冒険をしているうちに、そんなことを考えるようになった30歳です。。
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これが「上重朋文の店」だ!
住宅街の中を歩いて出現したお店がこちら!
・・・・家やん。。。
提灯や旗があるのでまだお店とわかるものの、これそもそもお店ってことを知らずに通ったら結構ビビるかもしれませんね。ただ、メニューも掲げてあったりとお店要素は存分に出していますな!人によっては家ということで入りづらいかもしれませんが、私は問答無用で入店します!
お店の看板は結構イカツイものですな!!
と思ったものの、マジで他人の家の玄関なのでなんか少しためらいました。チャイムも無く玄関が開放状態であったとはいえ、勝手に入ると何か空き巣しているように感じてしまうんですが。。玄関を上がっても店主らしき方は視界に入らない。。ということで、お店に入っているだけなのに何だか申し訳ない雰囲気を醸しながらリビングまで突入していく。
うわ、本当にマジで家やん!
お店とはいえ他人の家にお邪魔したのは、愛知県の横井庄一記念館以来だろうか。。何かおばあちゃん家に来た感じですよ!!
そんで店主はキッチンで食器を洗っていたため声をかけることに!
私:「すみません!」
店主:「あ〜いらっしゃいませ。どうぞ、どうぞ!」
席に着くとともに写真撮影の許可やブログをやっている旨を伝えつつ、店主と少し話をすることができました。ということで、いきなりですがこのお店の背景を紹介していきたいと思います。
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「上重朋文の店」の歴史に迫る!
店主である上重さんは、新潟県生まれの方なんだそうです。生まれは戦時中の1942年ということで、当初から横浜にいたわけではなく横浜大空襲は経験していなかったそうです。ただ、戦争というと、近くの長岡では空襲があったそうで、その時は空が赤く光ったりしたんだとか。
戦後の時代は日本全体が貧しい時代であり、皆が生きるのに必死な時代でしたが、上重さんの実家はわりかし裕福な方で、当時は高かったお米などは食べれたそうです。「今振り返ると、自然豊かで遊びもたくさんありなんだかんだ楽しかったですよ!」とも、当時を懐かしながらおっしゃっていました( ^ω^ )
自分のお店を持つため原宿で働き出す!
その後、上重さんは飲食の道に進み、修行して25歳までに独立するということを夢に、15歳で原宿にあるお蕎麦やさんで住み込みで働いていたそうです。その時は8:00から夜中24:00まで働きづめだったんですって。大変だったけども、当時自分でお店をもつにはそのくらい働かなくてはいけなかったとのこと。
その後は横浜の六角橋にある中華料理屋さんで修行。こちらでも10:00から夜中4:00くらいまで働きづめという超長時間労働をしていたそう。お店は2:00くらいで閉店だったようですが、閉店後は翌日の餃子を仕込んでようやく寝れるという生活。
当時は神奈川大学がまだ六角橋の近くにあったということや、高度経済成長期ということもあってお店はかなり繁盛していて、夜中の2時頃でも結構なお客さんがいたそうです。そんなに働きまくったことから、お金は結構たまり、割とすぐに家も買うことができたそうです。めちゃくちゃ働きづめだったものの嫌ではなくとても楽しかったとのこと。
原宿と中目黒で繁盛店を営む!
その後は、原宿の方でお酒も提供するという中華料理屋さんと居酒屋の二毛作のお店を出すことに。お酒は、上重さんが新潟出身ということもあってか酒蔵から安い価格で仕入れることができ、それもあって結構店が繁盛したそうです。原宿店から中目黒の方に移転した際には、多くの有名人、大企業のお偉いさんもよく来ていたそうです。
その中には、男はつらいよで寅さんの妹役を演じた倍賞千恵子さん、B’zのお二人などなど。その中では、今でも年賀状のやり取りをしている方もいるそうです。当時は本当に忙しくて働きまくっていたとのこと。
奥さんの世話などの機会に自宅をお店に!
その後は奥さん方のお母さんの世話や、奥さんが体調を崩してしまい奥さんの世話もしながらということで自分の家を解放してお店にしたんだそうです。実際に今の来客数は、0人や1人のこともよくあり私が訪れた日はたまたま多い日だったとのこと。それだけ日によって人数にブレがあるため、仕込みをしても食べ物を多く廃棄しなくてはならなかったり、仕込んだ分がすぐになくなってしまうなど調整が難しいとのこと。
ちなみに、実際に調理しているのは家のキッチンではなく、外に3畳ほどの厨房があるとのこと。家の火力ではダメだとか、その辺はお店を営業するとなった際に保健所と相談しながら決めて今のスタイルになったそうです。
今はどんなお客さんが来るのか??
お店の背景だけではなく、お客さんに関しても質問してみることに。以前は、原宿や中目黒時代の常連さんが多くここに訪れていたようですが、色々あり常連さんは結構減ってしまったそうです(⌒-⌒; )
ただ、今でも茨城などからわざわざ訪れるなんて方もいるんですって!!あとは、新横浜などこの近くに来た際にスマホで色々検索して、この店に物珍しさ目的で来るお客さんも多いという。そんで、意外にも近所の方はあまり来店することはないんだそうです。ちなみに、このお店の周辺は結構高級住宅が多い場所で出勤時にお迎えの車がやってくるなんていう光景も目にしたりするとか。今はお客さんは少ないものの、これからまた常連さんを作ってやっていくとのこと。店主さんは本当に人当たりが良く、非常に取材しやすい方でした!
常連客が来るのは上重さんの人柄が大きいと感じます。結構お店でくつろぐ方も多いようですが、人柄がよくなんか居座ってしまうんですよね!いい店って本当にこんな感じの店のことを言うのかしら。
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メニューを注文するぞ!
そんな感じでお店の歴史をひたすら語りまくったわけですが、早く注文しなくてはね(笑)
元々店主が中華料理屋さんをしていたということでメニューは中華料理になります。麺類や餃子などなど。メニューに書かれているラーメンは塩ラーメンのことで、北京ラーメンは醤油ラーメンに値します。北京料理は全体的に醤油を使った料理なんですって!
ここは直感で担々麺とシソ餃子を注文!色々食べてみたかったものの、一人ということもあってラーメンと餃子で限界なのでこればっかりは仕方ない。フードファイターだったら取材の幅が広がるのにと、いつもジャイアント白田を羨ましく思う(⌒-⌒; )
厨房が一応家の外側にあるということで作っている音は聞こえない。店内ではテレビの音だけが流れるという非常にシュールな光景。店内(家)は、大きいテーブルが2つに席が10席のお店。リビングをそのまま使用するという豪快なスタイルのお店です。
そして、こちらが今回注文した担々麺。器が大きく大量にスープが含まれている中に多くのひき肉が投入された結構ボリューミーな担々麺。
こちらは、シソ餃子!シソの味が引き立っていて美味しかったです。
他の家族連れの方も来店
私が担々麺を食っている時に、別の家族連れの方5人が訪れました。最初は、お父さんの家族が帰ってきたのかと思いましたがお客さんだったのね。。
もやしが切れて買い出しに!
そんで、家族連れの方々はラーメンやら餃子らを注文。その中には「味噌ラーメン2つ」が含まれていたのですが、ここでまさかの事態に。。
なんと、もやしを切らしてしまったようで「もやしが無いから買いに行かなくっちゃ・・」と衝撃発言をした店主!!
そう言って、店主はお店(家)を飛び出して自転車で買い出しに行ってしまったのです。。そう、このお店に防犯という2文字は存在しないのです。まさに、ザ・フリーダム!!
数分後、もやしを買ってきて店主が無事に帰還。下手したら食い逃げされるかもしれないのに、このフリーダムさは圧巻の一言。別次元にいるような感覚でしたぞ!
でも、こんくらいくつろげるお店が近くにあったら嬉しいけどな〜。なんか本当におばあちゃん家に来たような感覚。普段は東京や神奈川をウロウロしたり、人混みに紛れたりLINEしたりなんか忙しい日常ではあるものの、なんか小学生の時におばあちゃん家でのんびりしていた時期が蘇ってくるような、そんな懐かしさがこの空間にはありました。
来店したのが昼過ぎということもあり、寝っ転がって昼寝でもしたくなってしまいますわこりゃ!
おわりに
「また、いらっしゃってくださいね!」店主のその一言を後に、お店を出ました。いや〜来てよかったな〜。今回取材をしていた時に、ここではあまりかけないような事情まで色々教えてくださり、店主の人柄には感動の一言。
人柄って大切だよ、本当に。。
また、色々な周りのことがひと段落したらお店に来てみようかな!!
参考文献
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詳細・地図
住所 | 神奈川県横浜市港北区岸根町408−7 |
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営業時間 | 11:00〜21:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | なし |
電話番号 | 045-431-7180 |
アクセス | 岸根公園駅から275m |
リンク | https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140206/14011439/ |