震災を乗り越えて!日本一長い名称の「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」の今を取材した!

↑更新・取材裏情報はTwitterにて(^ ^)
今回は、九州1周取材の第1弾の記事になります。
その内容は、日本一長い駅名である「南阿蘇水の生まれる里白水高原」という駅に関してになります!2016年に発生した熊本地震の影響も受けているということで、その後の現状にも焦点を当てて(というか、その現状を伝えたいという想いが強い!)書いていきたいと思います。
本記事のポイント

・駅のそばにあるお店の店主さんはとても親切で、熊本地震について話してくれる
・鉄道の復旧には約70億円かかり、国の支援無くしては復旧ができない
・駅は、多くの方が清掃をしてくれており清潔さが保たれている

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駅はどこにある?

南阿蘇水の生まれる里白水高原駅は、熊本県南阿蘇市にあり、世界一巨大なカルデラである阿蘇のカルデラの南側に位置しています。
しかし、このカルデラ本当にでかいです!地図でみるとでかいというのはわかるのですが、実際にみるとその巨大さに驚愕させられます( ´ ▽ ` )ノ
目の前が全部カルデラなんすよね??本当かいな??自然は雄大だ!

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実際に行ってみた!

九州取材に行った際には、熊本県は震災関連を発信したいと思って熊本城や被害が大きかった益城に行ったわけですが、その後に阿蘇にも訪れたわけです。訪問した時は大変天気も良く、10月下旬であるもののなかなかの暑さですたわい(⌒-⌒; )

駅は思った以上に簡素。。

そして、レンタカーをかっ飛ばして駅に到着!駅舎はこんな感じだ!日本一駅名が長いということもあってか、普通と違って特徴的な何かがあるのかと思いきや意外に普通。。いや、普通というか何もない。。
▲清潔さが保たれている駅のホーム
日本一の称号の駅にもかかわらずこんなに簡素だったとは。まぁ場所的に閑静な田んぼが広がる場所であるため変に観光地化しても、ってことにしときましょかね!
駅前のエリアはこんな感じ。駐車場もあるのですが、もはや線が引いてないのでどう止めていいかわかんねぇ状態や( ;∀;)
と、車の奥にも何か建物があるではないか!
何かと思ったら、トイレだった。。
どっかにトイレって書いといてくれや( ;∀;)

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日本一長い駅名なのに・・

この駅は日本一長い駅名であります。漢字を含むと「南阿蘇水の生まれる里白水高原」ですが、ひらがなオンリーだと「みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん」(⌒-⌒; )
22文字でありこんなに長くする必要があったのか?長い駅名を狙ったのか?
しかし、22文字の駅名は本駅だけではなく茨城県にある「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前(ちょうじゃがはましおさいはまなすこうえんまえ)」も同立の1位となっています。
ちなみに、かつての日本一長い駅名は島根県松江市にあった「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前(ルイス・シー・ティファニーていえんびじゅつかんまえ)」という駅で25文字だったのですね。ところがどっこい、2007年に美術館が閉館してしまったことで駅名を「松江イングリッシュガーデン前」に改名。それによって駅名の長さは「25文字→16文字」になってしまい、日本一の座から陥落してしまったのです。。また、いつか長い駅名が現れるんですかね。

駅のそばにあるお店について

▲駅のすぐそばにあるお店「きしゃぽっぽ」
今回の取材対象である南阿蘇水の生まれる里白水高原駅には、すぐそばに1軒の飲食店が存在しています。こちらは「きしゃぽっぽ」というお店。今回も記事を書くにあたり、このお店は取材したほうがいいなと思い訪問したわけです。
しかし、ここのお店は火曜が定休日。でね、実はここの駅自体を取材したのは火曜日だったのですよ。でもこのお店が空いていなかったということで、熊本で1泊して翌日にまた訪れたという( ´ ▽ ` )ノ

店内はこじんまりとしている

店内はこじんまりとしていて、テーブル席と座敷席が2つづつある感じです!この木造感がやっぱりネイチャー感を感じられていいっすね!!お客さんは、私以外に誰もいなかった感じでした。まぁ平日だしね。。
店主さんがお一人で切り盛りしていて、テレビもついている感じで何かほのぼのとした感じのお店ですぜ!

ちゃんぽんをいただく

メニューは何にしようということなのですが、ちゃんぽんセットにしました!しかし、九州は本当にちゃんぽん大陸ですな。長崎はもちろんの事、中華料理屋的な場所に行くと、たいていちゃんぽんがお勧めになっているような気がしますわ!!ここのちゃんぽんは全体的にあっさり目。他もお店との違いは、にんにくチップが入っている点でしょうか。おすすめというだけあって、大変おいしくいただかせていただきました!!
あ、ちなみに今度記事にしますが日本のちゃんぽん発祥は長崎県長崎市にある「四海樓」というお店です!グラバー園の近くにあります(^ ^)
鹿児島とか南九州に行くと、ラーメンを頼むと漬物もついてきます。鹿児島のラーメン屋で酔っぱらったサラリーマンが、仲間の人に「鹿児島のラーメン屋はね、漬物がおいしい店がおいしいラーメンを出すんだバイ」って言ってましたぜ!
まぁでもなんか言ってることはわかる気がする、ここのたくあんはめちゃくちゃうまかったです!非常にやさしい丁寧な味で、店主の人柄が現れているようだ(*’▽’)

熊本地震に関して話を聞いた

会計を済ました後、店主さんにお話を伺うことができました。店主さんは、とっても親切な方でお客さんもいなかったからか30分くらい色々な話をしてくれました(*’▽’)
ありがとうございます!!
店主さんは、2015年にここにお店を開いたのですが元々は東京の方の飲食店で20年近く働いていたとのこと。ただ、生まれがここ阿蘇というか南阿蘇水の生まれる里白水高原駅のすぐの場所。実家のそばの元々田んぼだった場所に今のお店が建っているようです。

地震当時の状況

▲被害を受けた熊本城は、復旧に約20年かかる
2016年4月に発生した熊本地震。震度7レベルの揺れが2度も襲うという震災で、熊本県のシンボルである熊本城の壁が崩れるなど甚大な被害を出したこの震災。九州に行く前に、私の知り合いの熊本県民の方が「熊本城を見て、もう本当に悲しかった。。」と切実に言っていたのですが、城を見てその意味がわかった気がしました。
このお店では、2度目の震度7の揺れで店内に置いてあるお酒の瓶がほぼ全部落っこちて割れてしまったそうです。椅子も倒れて店内はすさまじい感じになったとか。。
また、調理場の冷蔵庫も倒れてしまったとのこと。改めて揺れの恐ろしさを思い知らされる。。
そして、駅の駅舎は避難所として使われていたようです。地震発生後は30人くらいの方がここで避難。その後は電気が復旧するのに10日近くかかり、お店の材料も腐ってしまったとか。ただ、余っている食料を使って味噌汁などの炊き出しは行えていたんだそうです。
その後も4,000回近くもの余震が続き、熊本地震は揺れ自体は収束した模様。もう何度も揺れが起こったため、店主さんは震度3くらいの揺れでは体が慣れてしまい気付かなくなるということをおっしゃっていました。コップに水を入れておいて、その水が揺れているかどうかで揺れを検知していたとのこと(⌒-⌒; )

熊本地震の爪痕

阿蘇では阿蘇大橋が崩壊して、東海大学の学生が亡くなってしまったことが大々的に報じられましたが、それ以外にも多くの爪痕を残しました。
店主が指差す方向には阿蘇の雄大な山々が。その斜面には、多くの亀裂が残されています。ここ阿蘇では毎年野焼きを行っており、その野焼きによって現在の景観を保っているようです。しかし、亀裂が多いため危険度が高く今現在の状況では野焼きを行うことができない状態とのこと。さらには、山の頂上(写真には写っていない山)にはNTTのアンテナ塔が立っているのですが、地震の影響で仕様が不可になり別の場所に代わりの塔が建てられたとのこと。
また、電車が運休になってしまったことで通勤・通学の面でも問題が出ました。鉄道を利用して麓へ通学する生徒たちは、運休になってしまったことで家から通うことができず母親とともに熊本市の方に新しく移り住む必要が出てきてしまったのです。それにより、夫の方は単身赴任のような形になった家庭も出てきたとのこと。
さらに、店主さん家の奥に案内していただきました。
裏では写真のような壁があるのですが、黒い部分と白い部分にわかれているのがわかります。この境界は、地震によって割れてしまった境界なんだそうです。白い部分は修復済みですが、黒い部分はまだ危険度が高いため、上に通っている道路を通行止めにして、これから修復作業を行わなくてはいけないとのこと。本当に大変だこりゃ。。
▲駅前一面に広がる田んぼ
さらには駅周辺に広がる田んぼも大きな影響を受けていたようで、地震で発生した地割れによってここに沸く湧水がわかず、稲作に必要な水が供給できていなかったそうです。それが原因で、ここでずっと稲作を行っていた方が絶望してしまい病院で自殺をしてしまったという話も。そんな所にまで、熊本地震は多大な影響を与えていたのようです。

2017年現在の駅

今現在この駅に電車は通っていません。駅で折り返している形になります。
震災によって橋が崩れてしまったり、レールがS字に曲がったりしてしまうなどでまだ復旧のめどが立っていないとのこと。復旧には70億円くらいかかるらしく、市では払いきれないため国の支援無くしては復旧ができないようです。。70億って、、そんな金払えるかよ。。( ;∀;)
▲訪問時の南阿蘇鉄道の運行状況
しかし、どうやら廃線はまぬがれたようで2,3年後には復旧できるのではないかという状況。熊本城は20年近くが必要で、阿蘇大橋も3年近くが復活にはかかる模様。まだまだ、熊本地震との戦いは続いていくのです。。今現在は、高森駅から南阿蘇水の生まれる里白水高原駅の一つ手前の中松駅までが運行されている状態のよう。
これほどまでの被害だったとは思わなかったし、熊本城は復興に20年かかるといわれています。今では風化されつつある今回の地震ですが、まだまだ復興には多くの方の協力・関心が必要なのです。

駅舎は常に清掃されている

今現在鉄道は運休状態であるにもかかわらず、店主さんを筆頭に多くの方が協力をして駅は常に清掃されているとのこと。線路の草むしりや駅舎の清掃など。電車自体は動いていなくても、ここを訪れる方はいるためその方々にいい状態で駅を見ていただくためにということのよう。店主さんが「やっぱり、電車が動いていなくてもここに来てくれる方はいらっしゃいますから。その方々のためにも、綺麗にはしておかないといけないですよね!」とおっしゃった時は、ちょっと目頭が。。
訪れた時は「結構きれいだな!」と思ったのですが、そんな背景があったのですね。駅舎では熊本大学の方などがイベントをやったり、キリンビール福岡工場の方が清掃に来てくれたりと、本当に多くの方の協力で駅が保たれていると店主はおっしゃっていた。見た目は簡素であっても、多くの方の思いがこんなにも詰まっているとは!
駅舎に置かれている本は、旅系のものかと思いきや意外に小説が多い(*’▽’)
小説かい!!!

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おわりに

店主さんがおっしゃっていたのは、「熊本地震のことを風化させたくない」ということでした。まだまだ、震災の爪痕は残っておりマスコミでも報道されることはほとんどなくなってしまうと、世の中から取り残されているのではないかと感じるという。
東日本大震災の時もそうでした。ただ、時の流れとともに意識が薄れるのは多少は仕方ないことかもしれないです。ただ、一度でも現地に足を運んでその様子を見たり、現地の方と話すそれだけでも被災者の方の糧になると自分は思っています。
そして、今回話した「きしゃぽっぽ」の店主さんは、本当に話しやすい方です!ぜひ、九州に行った際にはここに立ち寄ってみてください!いい出会いが待ってますよ!

参考文献

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詳細・地図

住所 熊本県阿蘇郡南阿蘇村中松
駐車場 無料
リンク http://www.mt-torokko.com/sightseeing/hakusui-kougen/
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