皇族が疎開した知られざる擬洋風建築博物館!山梨県にある「旧田中銀行博物館」の歴史を紐解く!

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数々の洋風要素を垣間見れる!!

▲擬洋風建築の旧田中銀行博物館
旧田中銀行博物館では、多くの洋風要素を垣間見ることができるんですね。後で詳しく書きますが、この建物は「擬洋風建築」と言われる建物です。「擬」が頭についているので、洋風をまねた建物っていう意味です!!
そのため、建築関係の方などはなかなか見ていて飽きない建物ではないかと。その洋風要素の一部をちょっくら紹介しますね!!
まずはこちらの扉を見てみましょう!木製の扉には、なにやら木目が残っておりますね。
ちょっくら拡大してみてもわかるように見事な木目です。でも、これはリアルな木目ではなくあくまで描かれた木目なのです。これは「ペイント木目」とスタッフの方から教えられましたが、いいっすね!
今の家ではこのように建物の細部に工夫がみられるということはあまりなく、建築基準法に従って住むべき家を工程通りに建てられますが、明治や大正時代などの昔に建てられた建物は様々な場所に遊び心が見られるなど見ていて飽きない要素が多かったりするものです。

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続いてはこちら、カーテンも洋風のポイントでありますがそうではなく窓に注目していただきたいんですね。この建物の窓は、上げ下げすることで窓を開け閉めするスタイルなわけです。
スタッフの方が実際に窓を上げ下げしてくれました。これも欧米の家で見られる窓のタイプですが、お洒落ということで日本でも取り入れている住宅が増えているという。まぁ、私の家でもそうですが日本の住宅では基本まどは左右に動かしますもんね。。
ほれほれ、ここにも細やかな工夫が隠れてもいますわ!!これはスタッフの方に教えていただくまで全然気が付かなかったのですが、この何気ない洋風の柵にもとある工夫が隠されているのです!!
わかりますか??
答えはこれすっわ!柵の中に「田」と「中」が隠れていますね(*’▽’)
その他にも、菱格子天井やファンライトの意匠、石積みを模した外壁など多くの洋風ポイントがこの建物には残っているのです!!

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最近では映画などの撮影にも使われる

博物館の歴史などを聞いた後、スタッフの方にどのような方が訪問されるのかを聞いてみました。訪問者は少ないようですが、この建物は珍しい見た目ということで写真を撮りに来たりする方がいるそうですが、映画の撮影でも使われたりもするとのこと。
あとは、旧甲州街道を踏破しようとするグループもここに立ち寄ったりするそうです(^-^;
この建物の正面は、実は旧甲州街道だったようです。そのため、勝沼宿があった頃は旧田中銀行博物館の周辺は栄えていて人の通りも多かったようです。
▲博物館の正面の道である旧甲州街道
で、歴史好きなのか旧街道好きなのか、旧甲州街道だった道をあえて歩き続けるグループってのがいるようで、そのような方々がここにやってきたりするそうなんです。でも少し気持ちはわかる。私も、時間があれば旧甲州街道や旧東海道を踏破してみたいものですわ(*’▽’)
ということで、旧田中銀行に関して色々と書いてきたわけですが、ここで最後に「擬洋風建築」に関して学ぶことにしましょう!!先ほども書いた通り、旧田中銀行博物館は「擬洋風建築(山梨では藤村式建築ともいわれる)」と言われる建物。
いったいそりゃどんな建物なのか、以下で簡単にまとめてみました!

山梨県には「擬洋風建築」という建物が多数あった!

▲山梨県令をつとめた「藤村紫朗」
山梨県の歴史を語る上で、この人を抜きにして語ることはできません。その方とは、藤村紫朗。彼は、明治6~20年に山梨県令(知事)をつとめた方で、彼が知事をつとめている間に山梨県中の学校や官公庁などが擬洋風建築(藤村式建築)として建てられたようです。
日本の伝統的な和風建築技法を用いて、外観を欧米風にまねた建物です。このため正当な洋風建築ではないため名称の頭に『擬』がついているのです。
この藤村が県令をつとめていた頃は文明開化と言われる近代化の幕開けの時代でした。そのため、欧米の文化がなだれ込んできたことに合わせてこのような建物が建てられたらしい。
▲山梨県内に現存する擬洋風建築
藤村紫朗が推奨したことで、山梨県中には超たくさんの擬洋風建築が建てられることになります。学校はほぼ全部が擬洋風建築であり、学校以外でもこの雰囲気の建物が多く建てられたそうです。
しかし、老朽化などでそのほとんどは姿を消し、2018年の今現在では五つの擬洋風建築の学校が残っています。これらは「旧尾県(おがた)学校」「旧舂米(つきよね)学校」「旧室伏学校」「旧睦沢学校」「旧津金学校」であり、全て博物館として開放されて内部を見学することができます。私は山梨県を集中的に取材した時にこれらは全て訪問して取材済みでありますので、今後ちょくちょく記事にして放出していこうと思います(*’▽’)
▲神奈川県平塚市にある擬洋風建築
そんな擬洋風建築といわれる建物は、山梨県内に限らず日本全国にぽつぽつと残っていたりします。でも、私の近所である東京や神奈川には少ないですかね。。神奈川県でいうと平塚市にある「旧横浜ゴム平塚製造所記念館」という、もともと海軍の火薬廠(かやくしょう)という火薬の工場があった場所に建てられた博物館があるのですが、これも擬洋風建築だったりします。
まぁといってもこの博物館もそうそう知られていない博物館だと思いますけどね。平塚は火薬の街とまで言われた過去があったということで、それに関して以前に取材して記事にしていますので、良かったら見てみてくださいね!

おわりに

ということでした( ´ ▽ ` )ノ
旧田中銀行博物館は、名前としては知られていない博物館ではあるものの実は太平洋戦争の際に北白川宮が疎開していたり、擬洋風建築という山梨県の歴史において欠かすことができない建物だったりと、この博物館を通すと学ぶことがとっても多かったりする博物館でした!
そして、私はこの博物館を取材した後にすぐ近くにあるワイン醸造の歴史において欠かすことができない宮光園の取材へと出かけたのでした!!
↓↓宮光園の記事はこちらになります!よければぜひm(_ _)m

参考文献

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詳細・地図

住所 甲州市勝沼町勝沼3130-1
営業時間 09:30~16:00
入館料 無料
休館日 4月~10月:木曜日~日曜日
11月~3月:土曜日、日曜日
駐車場 なし
電話番号 0553-44-1111
アクセス 中央自動車道勝沼インターからR20を甲府方面へ「上岩崎・原」の交差点を右折「上町」交差点を左折
リンク http://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p_8207.html
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