こんちわっす!
今回紹介するのは、またまた銭湯です。私の主戦場は博物館ではあるんですが、その取材をしていく最中、あれば銭湯に立ち寄るということを繰り返しているうちに、銭湯大好き人間になったというねww
そんで、今回は静岡県の銭湯を紹介するんですが、ここは創業140年以上を誇る老舗銭湯なんです。しかも、お母さんが超フレンドリーで、本当に風情ある場所って感じ!
そんな魅力的な『みどり湯』について、以下で紹介していきますね~♨
明治12年創業の超老舗銭湯
ということで、今回紹介するのは静岡県の一番西側に位置する湖西市にある「みどり湯」という銭湯を紹介します。
湖西市ってみなさんご存知でした?
私は静岡県で愛知県に隣接する西側の市は浜松市だと思っていたんですが、実は湖西市という場所があったんですね。みどり湯はそこにある老舗の銭湯で、場所は上の地図の通りっす!
はい、到着。
こちらがみどり湯の建物。後ろに立派な煙突も見えますね。駐車場も完備されているから車でいく人にもありがたいっす。
粋な暖簾がかかっていて、写真だとわかりづらいですが緑色のランプが点灯しているのが大きな特徴というか、すごく目立つ。
上部には「湯りどみ」と、創業当時を意識したのか右からの順にしてあるんですね。ではでは、早速中に入ってみることにしましょーー!
おーーーいいっすね、まさに昔ながらの銭湯という感じの雰囲気!
入ると、番台にいる四代目女将である、青山みさ子さんが出迎えてくれます。みさ子さんは、とても明るくお客さんと話すのが大好きのようで、本当に親切に迎えてくれるし、ここがマジでアットホームというのがすぐにわかるかと思います。
ということで、風呂に入る前からお母さんと会話が進み、早速みどり湯の歴史について伺わせていただきました。
そんでこのみどり湯、なんと創業は1879(明治12)年。んで、現在の建物は1930年に建て直したもの。お湯は地下15mの井戸水で湯を沸かしているものの、一度も枯れたことはないんですって!
今まで全国の銭湯に入ってきましたが、明治時代から続いている現役の銭湯ってあんま記憶にないんですよね。全国を探しても、そんな数はないんじゃないっすかね。
昔は男湯にはギターの流しがやってきて、女湯からのおひねりを橋渡ししたなんてことも。
内風呂の普及でお客さんは減少しているものの、今でも一日に40人ほどのお客さんが利用してくれるとのこと。中には、和歌山からやってくる常連の漁師さんもいるんですって。
船の関係で毎年やってくるようで、ロッカーの上には「長福丸」「忠洋丸」と船の名前が書かれたお風呂セットが置かれていました。
さらに話を進めていくと、「こんなのもあるよ、見ていく?」と、みさ子さん。
何かと思って見てみると、。
これは、昔使っていた木札の入浴券。まだプラスチックが普及していない頃だったのか、入浴券が木札なんて粋すぎるっすよね!!
焼きごてで「青山」と表示された手作りの木札。500枚以上あり、番台に置くときに、将棋の駒のように”パチン”っと響く音が好きというお客さんもいるんだそうですよ!
ガチ過ぎる剥製の趣味
さらに、建物の中を見渡すと、魚関係の物がやたらと目立つんですよね。こちらの写真に写っているのは、ご主人さんが釣ってきた魚の魚拓。左がスズキで、右がセイゴという魚なんだそうです。
銭湯の営業が終わると、早速海岸へ夜釣りに出掛けて、明け方まで釣り三昧という時期を送っていたこともあったとのこと!
さらに、こちらは剥製っすね!
こちらもご主人さんの趣味。27歳のときに、千葉県にある剥製を作っている会社を紹介している記事を偶然発見。それから50歳になるまで、定休日である水曜日に通い詰めて、技術を習得したんだそうです。
すげぇ、、趣味、ガチ過ぎっすな!!
入浴料金は400円。とはいえ、現在の静岡県の公衆浴場における統制嶽(上限額)は450円。公衆浴場の料金は各県の条例で決められているんですが、それはあくまで上限額。
ここは400円と、改定前の金額そのままにしているみたいです。
安い!!
ロッカーもなかなか年季が経ってますね。その上にはたくさんのお風呂セットが置かれていますが、これは常連さんのもの。
銭湯では、よく見る光景ですね!
熱々の湯船で至福のひとときを
私が訪れたのは閉店間際。そんなこともあって、お客さんは誰もいなかったため、お母さんに撮影許可を頂いてお風呂場の撮影をさせていただきました!
お風呂場は、真ん中にデーーーーーーンと浴槽があって、その両脇に洗い場があるって感じっすね!
如何せん、まさに昭和の時代から時が止まったかのような、懐かしい雰囲気が漂っております!
そして壁にペンキ絵はないっすね!
神奈川県に住んでいるということもあり、神奈川周辺の銭湯に行くことが多い私。神奈川には浴槽の壁に、富士山や西伊豆などのペンキ絵が描かれていることが多いんですが、西日本は基本ペンキ絵がないとのことで、驚いた私。
静岡県は昔どうだったのかわかりませんが、今のみどり湯にはないんですね。
そしてケロリン桶は鉄板っすよね。富山県の薬品が作った桶については私も知っているものの、この緑色の椅子は何て言うんですかね??
と思って、ググりましたが、これは「永久腰かけ」って言う商品名なんですね。知らんかったな〜〜。
壁面にタイルが見えるこちらの浴槽は、結構熱め!!!
草津温泉に浸かりまくってるレベルの人間であれば問題ないかもしれませんが、家庭の風呂に慣れてる人間だと、普通に浸かるのはちと厳しいっす。。
水で薄めるのは自由ですが、客同士の気遣いは必要。
ただ、私が入浴したときは誰もいなかったので、ドバドバと水を追加させていただきました。
でも、それでも加熱の勢いがすごくてあんま温度は下がらなかったですけど( ;∀;)
こちらは薬湯っすかね!
さっきの浴槽はかなり熱めでしたが、ここは逆に少しヌル目っすね。
三代目のご主人が脳梗塞で亡くなったことで、現在のご主人さんが引き継いで40年。水曜が定休日であり、連続して休んだのはボイラーがぶっ壊れたときだけ。お母さんもお父さんも、銭湯、そしてお客さんと話したりの交流が本当に好きなんだろうと思います。
この「明日もあります」ってやつ、たま~に銭湯で見るんですよね。この「あります」って言い方が好きww
これ、この両脇のやつをクルクル回すんですって。そんで、ここは水曜日が定休日なので、火曜日には「明日休み」って表示されるってわけ!
たくさんのお土産を頂いた!
たくさんお母さんと話して、お風呂にも入ってもう大満足状態の私。そんで帰ろうとしたとき、受付に大量のミカンが置いてあるのを発見!
お客さんが毎年持ってきてくれるとのことですが、さすが地方。ミカン凄いっすね~ってお母さんに話したら、「この袋にたくさん積めてもって帰りなよ!」といって、大量にミカンを頂きました<m(__)m>
さらにさらに、お母さんが何か取り出したと思ったら、今度は甘夏(あまなつ)が登場。この甘夏ってミカンの一種ってことで良いんすかね??
頂いた後に食いましたが、結構酸っぱめ。グレープフルーツをそのまま食うよりも酸っぱい果物でした。一人暮らしの不摂生な生活を送ってる人間からすると、こういった果物を頂けることはマジでありがたいっす!
さらにさらに、こんなものまでいただきました。
こちらは、先ほどの甘夏の皮で作った”ピール”というもの。皮を鍋で煮まくって乾燥させてグラニュー糖でまぶすという、ちょっと作るのに手間がかかる品。これ、食ってみるとマジでうまいんですわ。お酒が好きな方だったら、酒のつまみには最適なんじゃないかって味っす!
まぁ、私、酒飲めないけど・・(;・∀・)
と言う感じで、銭湯に入りに行ったつもりが、もういろんな思い出ができて大満足のみどり湯訪問でした〜!
おわりに
以上になります!
いや~みどり湯、もう本当に最高でした。銭湯って言ったらお風呂に入りに行く場所なわけですが、お母さんといろんな話をしたり、昔の銭湯に関する物もここにはたくさんあって、まさにちょっとした銭湯博物館って感じだった。
そんでお土産までいただいて、めっちゃいい思い出になりましたよ。銭湯に限らないですが、そこの人と交流したりすると思い出とか、何かかけがえのないものを得られたような気になります。
ただ、140年も続いたこの銭湯は、今のお母さんの代で終わるとのこと。
私が永遠といろんな場所に訪問し続けるもの、こういうものを探し求めているからかもしれないっす。新居辺りは西日本に行くときに必ず通る場所なので、また訪問しに行くぜ!
参考文献
詳細・地図
住所 | 静岡県湖西市新居町新居1127 |
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営業時間 | 16:30~22:00 |
休館日 | 水曜日 |
駐車場 | 無料 |
電話番号 | 053-594-0344 |
アクセス | JR新居町駅から徒歩10分ちょい |