今回の記事は長野県にあるパワースポットに関するお話です。最近テレビや雑誌などでやたらと「パワースポット」という言葉を耳にする気がします。お寺や神社など様々な場所にあるパワースポット。
しかし、長野県には分杭峠というパワースポットの中でも結構なレベルの場所があるのです。今回はその分杭峠に焦点を当て、実際に私が訪問した内容と分杭峠に関して学んだことをトコトン紹介していきたいと思います( ´ ▽ ` )ノ
本記事のポイント
・分杭峠はマイクロバスで行く必要があり、訪問客が多く峠の路駐は禁止になった
・麓には売店があり、気場押しの水や方位磁石がイカレる場所がある
・分杭峠の「気場押し」に関しては、村の中でも意見が分かれている
見出し
分杭峠とはどんな場所?
分杭峠とは、テレビなどでもよく聞く「パワースポット」と言われる場所です!神社など色々な場所にあり、特に女性には好まれるパワースポットなのですが、その中でもここはパワースポットの中でも結構なレベルの場所のようである。
地形的にも特殊な場所であり、遠くからわざわざ訪れるお客さんもいれば、長く通い続けなければ意味がないと定期的に訪れる方もいるという。
分杭峠はどこにある?
分杭峠は、住所でいうと長野県伊那市という場所にあります。地図で見ると、ちょうど日本の中心地に近い場所にあり、長野県でいうと中心部よりちょっと南側という場所でしょうか。
ここは交通の便がとにかく悪い。。公共交通機関で行くことは極めて厳しいというか多分無理っす(笑)
車で行くとしても、南アルプスが立ちはだかるせいで、諏訪湖の方まで迂回していかなくてはいけないという・・。
でもね、実は今後非常にアクセスが良くなるようなのです!!と言うのも、2027年には東京〜名古屋間をリニアモーターカーで移動できるようになりますよね!長野県には、飯田市の北部に駅ができる予定であり、そうなると東京駅からはわずか40分、名古屋側からだとわずか20分で飯田市の駅まで行けるという。
そうすると、今の状態だと厳しい日帰りで行ける可能性を秘めているのです。観光スポットにはアクセスというのは非常に影響があるため、開通後は今より多くのお客さんが訪れるのでしょうかね!
スポンサーリンク
実際に行ってみた
そんでもって、もちろん実際に分杭峠に行ってまいりました!実家の鎌倉から車をすっ飛ばして、約5時間ちょいかけて到着しましたよ!しかも全部下道ね(笑)
ちなみに時間は早朝から挑みました!
マイカー規制のためバスに乗る!
ここは、マイカー規制されているため、分杭峠まではマイクロバスに乗って行く必要があるのです。といっても、分杭峠に用がある人が対象なため、分杭峠を通過するだけなら国道152号線を普通に車で通ることができます。
▲観光客が多くなり路駐が禁止になった
というのも、昔はそのような規制は無く車は路上駐車できたようです。しかし、分杭峠の名が知られ、多くの方が訪れるようになり路上駐車の列が結構やばいことになったという。そんな危機的な状況を考えた結果、仕方なくマイカー規制にしたという形のようです!
地図で示すとこんな感じ!分杭峠の北側にある粟沢駐車場で車を止め、そこでマイクロバスのチケットを購入してバスに乗る形になります。赤線で引いた区間をバスが走ることになるのです。
ただし、冬季は運行していないので要注意!さらに、南側から来た場合は、一度分杭峠を通過して国道152号線を下って粟沢駐車場まで行かなくてはいけないのが難点であります。
スポンサーリンク
私が訪れたのは午前9時30分ごろ。結構早い時間なのであんまり人はいないかと思いました!
▲分杭峠のシャトルバス待機所
でも、その考えは甘かった(⌒-⌒; )
すでに、こんくらいのお客さんが来てんだわさ!でもよかった。バスには乗れそうっす!先に並んでいる客が万が一沢山いたら、何度かバスを待たなくてはいけないという状況になるわけですが、さすがにそれは避けられた!
到着してすぐにマイクロバスの往復券を購入!ついでにトイレも済ませる(^ ^;)
その後5分弱待っていると、すぐにマイクロバスは到着しました!
▲分杭峠を走る唯一のシャトルバス
バスに乗っている時間は20分前後くらいだったでしょうか!ひたすらくねくねした山道を登っていくわけですが、その道が狭いのなんの・・。一般の車とすれ違う際は毎回ギリギリの攻防でした。ってか、後々気づいたのですがマイクロバスはこの1台のみのようです。。運転手さん大変そう。。
峠の周辺はこんな感じ
そしてようやく分杭峠に到着だ!バスに乗っていたのは2,30人くらいだったでしょうか。降りた方々は、一斉に気場へと向かいます!
ここには特に目立った建物等はなく、ただ警備員の方が常駐されているようでした。おそらく、ここにはマイカーを駐車することができないため、その監視のためでしょうかね。
バスに乗っていた方の中には、マイ水筒を持っている方々も!ガチ!この辺で湧くゼロ磁場の水を持っていけるだけ持って行こうということでしょうか。
▲だいぶ閑散とした分杭峠
峠の周辺には、お土産屋とか休憩所的な建物は特にありませんでした。気場への案内板が建っていたり、座って英気を養うためなのかいくつかテントが建っているくらいでした。
思った以上に閑散としているといったのが正直な感想です!
景色に関しては、峠ということなので開けてはいるものの、街がバーッて見えるわけではありません。麓の長谷の街が山の谷間から見えるという感じですわい!!
ゼロ磁場を体験!
では、この分杭峠の見所である”ゼロ磁場”へ向かうことにしましょう。バスから降りてすぐに目に入るこのテント!
椅子に座ってくつろぐ場所のようには見えるのですが、何も書かれていないのでなんなのかわからんですわ(⌒-⌒; )
これとかもね!
これも椅子かな?
まあそんな感じで分杭峠には言ってしまうと何もないですが、気場への案内板は立っておりました。案内板には、ここが何故ゼロ磁場と言われているのかということを説明してありましたが、バスに乗っていた人々はそれには目もくれず気場へと向かって行きます!
説明には興味がないのか、あるいはここの常連の方達だったのか??
こんな感じの歩道です。一応手摺りがついているということで、最低限の整備はしてあるようだ!
▲気場に座りゼロ磁場を体感している方々
あった、ここが気場です!わりと急な斜面に丸太で組んだベンチを作っている簡易的な場所になっていました。ここに座ってみんな雑談をしたりしているわけですが、はっきり言うと結構異様な光景でした。
正面が開けているかというと、そうでもないのです。木々が成長して視界を塞いでしまっているため何にも見えません(⌒-⌒; )
つまり、「気がある」ということを除くと、視界的にだけ考えると「何もない山奥で多くの人がベンチに座って同じ方向を見ている」という訳です。日常生活では見かけないこの光景がインパクト大で本当にびっくりしましたよ!
気場にはこんな立て看板が!誰かこの場所を利用して変なことを企んだ奴がいたんでしょうかね??
▲結構な斜面であるため入念に柵がある
周囲には柵があるものの、何か崩れそうで心配です!この辺りは地盤がしっかりはしていないようでちょこちょこ伊那市も監視して手入れをしているようです。パワースポットで滑り落ちて怪我とかしたら「何のスポットだよ!」って話ですかんね!!
一方、林道を突き進むと先ほどとは別の気場があるようなのです。この先には滝があり、水が汲める場所であるようなのです。行きたかったのですが、通行できないとのことで残念ながら退散・・。
麓にあるお土産屋さん
▲分杭峠のふもとにある無料休憩所
マイクロバスの乗り場である粟沢駐車場の付近には、株式会社プラーナ零磁場の本社・工場があります。そして、その建物の端には直売所兼無料休憩所があるのです。すごい「ゼロ磁場の秘水」推しである。
お店には1本単位で売っているだけでなく、箱ごとも売っております。この先は倉庫のようになっていたのですが、大量にゼロ磁場の秘水が売ってましたわ!
直売店まで来るとキャンペーンとして、安く売ってくれるそうです。通常だと1Lで400円という結構高いお値段ですね。
日本で言うと、財宝温泉の水とか色々ありますが、実際はどうなんでしょうか?何が違うんでしょうか?ちなみに、私はその辺の水道水とこういう秘水はそんな変わらないという認識です。。。まあ、通っている岩盤が違うので成分は異なるとは思いますが、日常生活においてはどっちでもいい気がしてます。。
まぁあくまで、私個人の見解ですので(⌒-⌒; )
それだけではなく、年間契約の受付もあるようです!毎月12本購入で6,800円/月である。
パソコンを使用したレイアウトではなく、カラフルに手書きで仕上げているところが可愛い!!
▲不思議な写真が多数掲載
売店には、こんなフォトギャラリーもありました。この分杭峠では、不思議な写真が撮れるという声が多いとかなんとか。。でも心霊写真とは違いますよ!!
「じゃあ何が写っているんすか?」と言われると、う~ん私もよくわかりません(*´Д`)
気とか何か特殊な力によるものみたいな??
またこんなものも!
ゼロ磁場というと、青木ヶ原樹海みたいに方位磁石はどうなるんだ見たいな話になるわけです。でね、この売店のある場所ではこのように方位磁石が正しい方向を向かないんですわ!
別に方位磁石がイカれている訳ではないようです!他の場所だとちゃんとした方向をさしていたので(#^^#)
▲方位磁石が正しい方向を指さない
「ここがすごい!」ってよ!ということでその上に方位磁石を置くと、さらに違った方向に動きましたよ!ただ、このように針が正しい方向を向かない場所は中央構造線沿いにはかなりたくさんあるんだとか。
でも面白いのは、このポイントは常に一定ではないということ!このようなポイントは揺らいでいるようで、日々微妙に変化しているんだそうです。
スポンサーリンク
分杭峠を学ぶ
上記で分杭峠訪問機を紹介しましたが、ではここでその分杭峠をちょっと解剖していますか!というのも、なんでここがパワースポットとして言われるようになったのか?
そもそも、本当にここはゼロ磁場なのか?
ってか、ゼロ磁場ってなんすか?
みたいに思う方もいらっしゃると思うので(⌒-⌒; )
中央構造線を学ぶ
まずは、中央構造線について!中央構造線をご存知でしょうか?関東の千葉県辺りから九州の熊本県付近までの約1,000kmも続く断層です。分杭峠は、この中央構造線の上部に位置しております。
ちなみに、分杭峠以外にも「伊勢神宮」「高野山」「剣山」「石鎚山」などのスポットが中央構造線の上部に位置しております。まあ、こんな感じで書いてはみたものの、中央構造線の上部にパワースポットが多いという訳でもなさそうです。こんだけ長いのだから、そりゃ確率的に何箇所かスポットは上部にいるはずですからね!
そんな中央構造線、よく見るとあることに気づきませんか?九州から愛知県に至るまではほぼ直線になっているものの、静岡県や長野県辺りで曲がっているのがわかります!これは何でか?
実は、これには伊豆半島が絡んでるのです。というのも、伊豆半島は元々は本州の一部ではありませんでした。
その後、プレートテクトニクスによって伊豆半島が本州に近づき、合体する形になったのです、そのせいで中央構造線が北側へ押し上げられる形になり、この影響で陸地が押し上げられ南アルプスが誕生しています。
そのせいで、現在でも南アルプスは一年間で4mm程度隆起しているようです。南アルプスには、日本で2位の高さである北岳(3,193m)と日本で3位の高さの間ノ岳(3,190m)があります。この2つの山は数年前まで北岳(3,192m)・間ノ岳(3,189m)だったのですが、標高が共に1m上がったのです。地球は動いているのですね。
分杭峠の歴史
分杭峠がパワースポットとして発見されたのは、1994年7月2日のことです。
「21世紀の伊那谷を考える会」が進める地域振興の構想が根本にあるようなのです。伊那谷を活性化させるために、隣県と比較した際に差別化できることは何かという点を考えたところ、「気」というところに焦点を当てた。しかし、勝手に推し進めても何の根拠もないため、専門家のお墨付きが欲しい。
そこで、気の研究において日本の中での第一人者である佐々木茂美教授に相談。その教授は、中国の気功師である張志祥(ちょうししょう)先生でした。その張氏を伊那谷にお連れして場所の診断をしていただいたのです。
そして分杭峠にある今の「気場」の場所が良い場所であるとおっしゃったそうです。そのお墨付きがあり、ここはパワースポットとして知られるようになったというのは背景にあるそうです。
ゼロ磁場とは何か?
分杭峠に来ると、やたらと「ゼロ磁場」という言葉が出てきますが、ゼロ磁場って何ですかということですよね!まあ、名前からして磁力が無い場所ということだとは思うんですが。
上の図では高校か中学で物理の勉強をした際に出てくる簡単な内容です。鉄の棒に電流を流すと磁場が発生するというもの。
右手を使って親指を電流が流れる方向とすると、磁力はその他の4本の指が動く向きだとすると覚えられるということは誰しもが経験したはず(#^^#)
その際2本の棒に対して逆向きに電流を流すと、磁力が相殺されてゼロ磁場となる訳です!
ゼロ磁場になった背景
2016年9月現在では、この分杭峠が科学的に「ゼロ磁場」であると断定されているわけではありません。つまり、「ゼロ磁場」ということに関して、科学的にはなんの根拠もないということです。
先ほど紹介した佐々木茂美教授が、仮説として言っただけの物のようです。なので、”嘘”とは断定できないものの、本当とも断言できることではないようです。
ただ、この場所は中央構造線という場所であるのと、伊豆半島の衝突によって中央構造線がひん曲がっているため、他の場所に比べて地層の押し合う力が発生していると考えると、そう考えても悪くない気はしないでもない・・・。
分杭峠の今後
分杭峠には現在も多くの課題が残されています。というのも、パワースポットというと、多くのお寺や神社の場所は私有地となっていますが、この分杭峠は公有地となっています。
そのため、この場所を整備するのは税金で整備しなくてはいけません。所々崩れそうな箇所が見られますが、今は行政が手入れをしているようなのです。ただ、ここはパンフレットもなければガイドブックもありません。
というのも、行政の壁にぶつかっているようで長谷村の村会議員の間で「気」を全面に打ち出すのはどうなのかということで賛否両論があり、村全体で分杭峠を広めて行こうというようにはならなかったという要因があるようです。
おわりに
パワースポットのように、はっきりしていない物事は私はどっちかというと否定的です。だって本当かどうかわかんないっすからね!なので、私は占いや血液型に関する分類は基本嫌いです。
でもね、真実か真実じゃないかですべてを決めるのもどうなのかと、分杭峠を去る際にちょっと思いました。言ってしまえば、そう信じている人が信じることによって楽になったり、病は気からということで本当に病気が治ったのならそれはそれで良いわけですもんね。
私もまだまだ未熟者ですな。
参考文献
↓よければクリックをお願いします
詳細・地図
住所 | 長野県伊那市長谷 |
---|---|
営業時間 | 9:00~17:00 |
期間 | 4月頃〜11月頃(※要確認) |
料金 | 650円(シャトルバスの往復代) |
駐車場 | 無料(普通車100台、大型車3台) |
電話番号 | 0265-71-3800 |
アクセス | 伊那ICから車で約50分、諏訪ICから車で約60分 |
リンク | http://bungui.fineup.net/ |
備考 | 分杭峠へは粟沢駐車場までマイカーで行き、そこからシャトルバスに乗らなくてはいけません。運行間隔は約30分から1時間。 |