静岡県浜松市にかつてあった「二葉遊郭」の物語を調査してみた!

↑更新・取材裏情報はTwitterにて(^ ^)
今回の記事は、遊郭に関するネタです。遊郭というと一番有名なのは東京の吉原遊郭だと思います。今では吉原は巨大ソープ街になっていますが、昔の遊郭街だった場所は風俗街になっているケースもありますが、今回紹介する二葉遊郭という遊郭があった場所はそうではなく普通の住宅街になっているようです。
かつて売春防止法が施工される1958年までは、500近い遊郭が日本中にあったようで皆さんが住んでいる場所のすぐ近くにもそのような街があったかもしれませんぞ!では、二葉遊郭があった場所の訪問記を以下で紹介いたしまっす!
本記事のポイント

・二葉遊郭は2箇所の街が移転して形成された
・今現在は転業したビジネス旅館が数軒残っている
・遊郭街にあった二葉神社は法多山尊永寺に移転している

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二葉遊郭はどこにあるのか?

二葉遊郭ってどこにあるのかということですが、餃子で有名な静岡県の浜松市にあったようです。
拡大するとこんな感じですね。遊郭特有の綺麗に整備された四角形の街並みが見受けられます。しかし、面積の大きさとしては他の遊郭に比べては結構狭めな感じですかね。

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二葉遊郭はいつできたのか?

※「今昔マップ on the web」を元に作成
古地図を見て、この遊郭があった場所がどんな感じで移り変わってきたかを見てみましょう!上の地図は、1918年頃の浜松駅周辺の地図。この頃は、まだ遊郭の場所は道路が四角形に整備されていない状態ですね。
そう、二葉遊郭が誕生したのは1922年(大正11年)のこと。それまでは、浜松駅の近くの旅籠(はたご)町・伝馬町に色街があったようですが、その2つの場所に点在していた遊郭が、鴨江町に集まってできたのが二葉遊郭なんだとか。
▲二つの街が合わさって二葉遊郭が誕生した
伝馬町と旅籠町の移転に関しては詳しい経緯は調べても出ては来ませんでしたが、想定するに恐らく浜松駅周辺または伝馬町や旅籠町周辺が栄えて市の中心街になるにあたり、遊郭街を少し中心街から外した場所に置こうということではないかと推測します。
横浜遊郭でもどこの遊郭でも、このような色街は世間の目からは離れた場所に置かれるという定めなのでしょうかね。。
※「今昔マップ on the web」を元に作成
上の地図は戦時中頃の1940〜1950年頃の浜松駅周辺の地図。この頃は一つ前の地図と比べてだいぶ街の発展してきており、二葉遊郭の街の形もできておりこの時は遊郭街だった時期になります。

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二葉遊郭街を歩く

そんなこんなで、早速二葉遊郭跡の場所がどんなとこなのかを調査すべくさっそく浜松へと車をかっ飛ばしました。まぁそんなに大きな収穫は得られなかった浜松訪問ではありましたが、訪問記録を以下で紹介しますよ~!

二葉遊郭にはどのような歴史があるのか?

▲「二葉園」と呼ばれていた二葉遊郭跡
この通りが二葉遊郭の跡になります。東京の吉原遊郭跡や横浜の永真遊郭跡などにもこのように通りの真ん中に植物領域があるのが特徴ですね。二葉遊郭は上の地図でも説明しましたが、他の遊郭と比べるとちょっとエリアは狭い印象。遊郭だった当時は、このエリアに二十二軒ほどの妓楼があったそうです。
そして、この写真の場所には遊郭に入り口ということで大門が建っており、その他にはこの敷地内のどこにあったかは不明ですが二葉遊郭の守り神的存在として二葉神社という神社がかつてはあったそうです。今はその痕跡すら見当たらない。。。
ここは平成通りという通りのようで、遊郭からの転業旅館が多かったことからか鴨江旅館街という名称もついているようです。この二葉遊郭は、5月になると浜松名物の凧合戦の勇士が山車を引いて廓に繰り込んできたりしたそうです。
▲5月のGWに開催される「浜松まつり」
そう、ちょっと余談になりますが浜松は5月のGWになると昼は大凧をあげ、夜になると超豪華な山車を引く浜松まつりという祭りが開かれるのです。浜松市民の中にはこの祭りのために1年を過ごしているなんて方もいる他、この祭りによって浜松市は学校や会社が5月6日が休みになったりするんですよ!そんな浜松まつりも、この二葉遊郭とは多少のつながりがあるようです!
現在も旅館の看板を掲げた建物が今も数件建っているのですが、今も現役の旅館なのでしょうか?
二葉遊郭には、豊本楼、寳來(ほうらい)楼、西野屋、糀屋などの主な妓楼があったようです。二葉遊郭をうろついていた際には豊本というビジネス旅館がありましたが、豊本楼の名残ですかね??
当時の建物はもう残ってはいないようでしたが、何か古(いにしえ)を感じる建物がありました。
西側にはこんな塀がありましたが、これは遊郭を囲う壁の名残だったりして。。
二葉遊郭に関してはあまり私の方で資料が少ない他、ここに暮らす方に取材することもできなかったため、さほど情報を集めることができなかったのが大変残念。一体この遊郭ではかつてどんな物語があったのか。。。

二葉遊郭跡近くにある鴨江観音

二葉遊郭から北向きに数分歩くとあるのが鴨江観音です。この鴨江観音は真言宗のお寺で、今から1,300年前に出来たお寺のようです。このご立派な門は仁王門という門で、2002年に出来たもの。
鴨江観音は数分滞在していたのですが、境内の写真をあんまり撮らなかったのが後悔。この境内には池もあり、弁天様も祀られております。そんなこともあってか、この鴨江寺は遠州七福神の一つにも含まれているようです。
遊郭には働く女性が神社にお参りをするなんてこともあり、吉原遊郭でも横浜遊郭でも神社が建っていたりするわけですが、この鴨江観音は二葉遊郭とは関係ないのですかね??
この時は訪問しただけで神社の方に話を聞くことが出来なかったので、次回来た時にはその辺りの歴史なども聞けたりしたらいいっすな。でも、一切関係がない可能性も。。

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二葉遊郭に関わる「二葉神社」へ向かう!

二葉遊郭の話はここでは終わりませんよ!( ;∀;)
先ほども説明した通り、二葉遊郭内には元々「二葉神社」という神社があったようです。ところが遊郭が廃止されるとともに他の場所に移ったという情報を仕入れ、その神社に向かうことに!
しかし、その神社は二葉遊郭跡地から車で50分近く離れた静岡県袋井市という場所にあります。ということで、車をかっ飛ばして二葉神社へと向かうことにしやした!!

初詣で賑わう法多山尊永寺の神社の中にある!

▲年始で賑わう法多山尊永寺
車を駐車場に止めいざ境内へ!訪れたのは16時過ぎだったためすでに参拝を終えて帰路へ向かう方がほとんどだった。
この法多山(はったさん)尊永寺というお寺は、空海が開いた真言宗の宗派のお寺になります。お寺の中に神社があるのですが、このようなケースは結構宗派によって分かれます。日蓮正宗の場合は、もともとは日蓮宗から派生した宗派でありお寺の中に神社の鳥居は置かないようにしています。日蓮正宗の場合は、TOPに立つものは日蓮大聖人様であり、八百万の神を信仰する様なことはしていないからです。
宗派としては、臨済宗・曹洞宗・浄土宗・真言宗と言う武家文化と密接な宗派は神社の鳥居を置いてある神社であるケースがわりとあるようです。元々は、明治時代までお寺の中に神社があったケースは多かったのですが、明治時代の神仏分離令によって多くの鳥居が撤去されてしまったのです。
二葉神社は法多山の境内の結構奥にあります。そのため、やたら歩いたり階段を登ったりと結構な労力がかかります。しかも、今回の二葉遊郭に関する取材は年末年始の際の関西遠征の帰り道に寄ったという感じなので、もう結構疲れがMAX状態での訪問となっているため、体力との戦いとなっていた感じでした(ー ー;)

法多山にある二葉神社を発見!

▲法多山の境内にある「二葉神社」
そしてやっとこさたどり着きました二葉神社。境内の中にひっそりと佇んでいるものの、尊永寺のすぐそばにあることから多くのお客さんが二葉神社にも参拝しておりました。
説明板もしっかりと用意されていました。遊郭で働く女性たちが身銭を出し合ってできた神社のようですね。
今現在も、東京の吉原にある吉原神社には多くの人たち、特に女性が参拝をするようで、吉原で働く女性の中には仕事の前に必ず神社で参拝してから仕事をする女性もいるという。いつの時代も、女性はこのように神社という存在を必要としているのでしょうか??
そして一番の疑問は、なぜ二葉遊郭跡からこの法多山に移ってきたのかということ。訪問時に聞けばよかったのですが、それを忘れていたため後日電話にて法多山の方に移転の経緯を聞くことにしました!
が、電話で聞いたところ「詳細は不明」とのことでした。一応、売春防止法が施行された1958年の後、この神社をどうするかということになってせっかくだから残したほうが良いという方向になったようではありますが、詳しい移転の詳細は不明とのこと。
法多山まで来て、二葉神社の存在を確認できたものの、そのことの経緯までは突き詰めることができませんでした。誰か知らないですかね??(^ ^;)

おわりに

今回の二葉神社の取材では、現地を訪れたり移転した二葉神社の存在を突き止めたりはできたものの、聞き込みをして詳しい情報までは得ることができませんでした。ん〜これは再度何かしらの形で調査をしなきゃな〜という感じ。浜松まではなかなか来ることができないのでそう簡単に調査はできませんが、時期を見計らって再度取材を試みようと思います!

参考文献

詳細・地図

住所 静岡県浜松市中区鴨江1丁目34付近
訪問時間 終日開放
駐車場 なし
アクセス 浜松駅から車で8分くらい

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