日本のワイン製造の原点!山梨県勝沼町にある「宮光園」でワインの歴史を学んだ!

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太平洋戦争時には国策でワインが作られた

▲多数の戦没者が祀られている靖国神社
そんなワインですが、実は太平洋戦争とのかかわりを持っているのです。何でお酒が戦争にかかわっているのかというと、ワインを生産するときに出来る酒石(しゅせき)という物質がカギになっているのです。
その酒石がこちら!!
これは、ワインの中や樽にたまった沈殿物または、樽(たる)の周壁につく小さな結晶体です。実は、この結晶体から得られるロッシェル塩は、音波を素早くキャッチする特性があり、戦時中に敵の潜水艦の音を捉えて電気信号に変える聴音材として、潜水艦のソナーの材料に使われました。
そのため、海軍の要請により大蔵省が原料の採取を目的として、ワイン作りを推奨していたんですね!!ということで、太平洋戦争の末期にはワインは飲み物として扱われておらず、国に没収されていたそうです。。
戦時中に作られたワインは「葡萄酢」と呼ばれ、純粋なワインは姿を消してしまいました。ただし、戦後にはワインも醸造組合が(株)として再生するなど、近代的な工場での醸造を始めました。戦時中の「質より量」という考えから、品質改良による「量より質」に立ち返ったんですね!
実際に軍には上の写真のように積まれて運ばれていったそうです。

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平成23年にオープンした宮光園

▲平成23年にオープンした今の宮光園
今更ですが、今の宮光園に関してもここで説明しておきましょう!宮光園自体はその後、戦争などの不況によって経営が厳しかったそうですが、その後メルシャン株式会社が買い取り大黒葡萄酒を引き継ぐ形になりました。
もともとこの建物はメルシャン㈱の会社が保有しておりましたが、この宮光園の部分を市に無償提供してくれましたそうです!!
平成18年の時には資料がたくさんあったもののずっと手つかずだったようで、結構荒れに荒れまくっていたとのこと。しかし、利用価値があるということでその後平成23年3月に資料館となりました。
宮光園自体は7年前に甲州市に寄付をしたため、今現在は甲州市が運営しているという。

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戦前のワイン作りを移した貴重フィルム

スタッフの方から説明したワイン作りの背景をひったすら書きまくりましたが。大きな宮光園の歴史はそんな感じですわ!!
で、1階に降りてきた私はようやくビデオ鑑賞に移ることに。本来は先にビデオを見てから回るらしいのですが、団体さんが見ていたということで先に2階で説明を受けていたもので!!
▲戦前からワイン作りを写した貴重な動画
で、ここで見れるビデオはただの映像ではなくウルトラ貴重な映像なのです。というのも、宮光園の内部を整理していた際に、蔵から35mmフィルムが発見されたそうなのですが、そこに映されていたのは大正11年から昭和2年まで戦前からワイン作りを写した映像だったとのこと。
そして、戦前からワイン作りを写したのは日本全国でもこの映像が唯一なんだそうですよ!フィルム自体は結構な時間があるそうなので、一般公開用に映像は13分にまとめられています。
皇室関係の方が訪れてた際に園内を案内されている様子、ブドウを摘み取ってワイン醸造所へ送り、その後ワインを甲斐産商店へと運ぶ様子などが映されています。
大正11年から昭和2年というと、まだ日本には自動車が普及していなかったため駅まではお馬さんによって運んでいたんですね!時代を感じる映像でしたよ~~!!
1階の奥には、宮崎光太郎の座敷や蔵(細かく書くと、離れ座敷、道具蔵、文庫蔵)があるそうなのでそちらもさらっと見学を!この建物は江戸末期の建物を再現しているということからか、やたらと天井が低いんですわ。。
一応、私の身長は183cmなので頭をぶつけないか気を付けながらの見学。。この建物は宮光園の中でも最も古い建物となっています。
こちらが離れ座敷。私的なおもてなしの場として使われていたようです。
そして、こちらが文庫蔵(左)と道具蔵(右)です。銀行の金庫のような頑丈な扉がありますが、こちらの中も見学できるようです。
▲昔のワイン醸造で使われた道具たち
ちょっくら道具蔵の中を見てみましょう!道具蔵には大正時代から昭和の初めごろにかけて使われたと思われる品々が展示してありました。所々に「大黒」の文字も伺えますね!この時代は、今のような金属製のタンクがなかったため、木桶を使ってワインの発酵作業を行っていたようです。
法被(はっぴ)も展示してありました。そういえばさっき見た映像にもこれ来ている人たくさんい写ってましたわ!!

建物に隠された謎の地下倉庫!

▲用途不明な地下室
最後にスタッフさんが案内してくださったのがこちらの謎の地下倉庫的な空間。じつはこれ、地下にワインとかを貯蔵していたとも考えられるのですが、詳しくここが何のための空間だったのかはわかっていないんだとか。。
んで、周囲を見渡してもこの地下室への入り口が見つからないんですよね!スタッフの方に「この地下室、どこから入ると思いますか??」と問われたのですが、わからんかったんですわ。。
で、その答えがこちら!
この床に、丸く空いた穴がありますよね。ここに指を突っ込んで床板を持ち上げてみると、、
ほ~~れ!
こんな感じで持ち上がり、ここから入ることができるんだそうです。しかもここ、スタッフの方は気づかずにお客さんが発見したんだそうです(*’▽’)
何か防空壕的な意味だったのか、それとも何かを保管していたのか?真実は闇の中であります。。ちなみに、たまにカニがいるらしいです(笑)
ということで、宮光園に関しての訪問記は異常になりました。あとちょっと、ワインに関する内容を補足しておきましょう!!

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山梨県は日本産のワイン生産量日本一

▲日本有数のブドウの産地である勝沼
宮光園に関しての内容は以上のような感じですが、本記事ではワインに関する話を少し補足しておきます!!少し数字に関して触れておくと、山梨県はブドウの生産量が日本一であります。ただし、ブドウは「寒暖差がある」「長い時間日に当たる必要がある」などの条件があることから、山梨県の中でも勝沼地方あたりで多くが生産されているようです。
そんな山梨県では、国産ワインの生産量とワイナリーの数も日本一なのです。ワイナリーの数でいうと断トツで日本一なんですね!ただし、おそらくは国産ワインを生産しており、大量生産というよりかはブランドや品質を重視したワインを作っている所が多いかなーと推測しておきます!!
勝沼地方ではワインに関するイベントなども多く、結構多くの観光客が訪れるようですよ!山梨県って有名な観光地でいうと富士五湖の方とか富士急ハイランドなどの方が多いような気がするのですが、勝沼に関しても結構繁盛しているそうな!!

実は、ワインの生産量は神奈川県が日本一

▲日本一ワインを生産している「メルシャン藤沢工場」
これはおまけですが、ワイン関連としてワインの生産量が日本一の都道府県はどこかという話もしておきましょう!
つまり、国産と外国産を含めて考慮すると何と山梨県ではなく神奈川県が一番ワインを生産している都道府県なのです。神奈川県にはワイナリーが2つしかないのですが、こちらのメルシャン藤沢工場で鬼のようにワインが生成されていることに起因しています。
このメルシャン藤沢工場では、すべて外国から仕入れた原料をもとにワインを提供しているのですが、「デイリーワイン」という毎日飲めるような低価格のワインを販売しているんですね!
こちら、「はまれぽ.com」の取材として訪問して、めちゃ工場の背景などを詳しく説明していただいただけでなく。最後にはお土産まで渡してくれた神対応でした(*’▽’)
はまれぽの記事では、このメルシャン藤沢工場でなんでそんなにたくさんのワインを販売しているかの背景を書きまくったので、こちらも後に書きますので見てみてくださいね~!!

おわりに

結構長い記事になってしまいましたが、宮光園の歴史から始まり最終的には今現在のワインに関しても触れた流れになりました。私は普段お酒を飲まないこともあり、ワインも人生で数えるくらいしか飲んでいなかったのですが、こんだけ色々調べるとちょっと飲んでみる気になりましたよ!
ということで、今回の記事を書くためにサイゼリヤで初めてワインを飲んでみたりしました(*’▽’)
宮光園はスタッフの方がとっても親切な方々なので、話を聞きたいって威張記事に乗せた内容などを解説してくれると思いますよ~~!!

参考文献

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詳細・地図

住所 甲州市勝沼町下岩崎1741
営業時間 09:00~16:30
(受付は16:00まで)
入館料 20歳以上200円
20歳未満・学生100円
休館日 火曜日(祝祭日に当たる場合は、その翌日)
年末年始
駐車場 無料
電話番号 0553-44-0444
アクセス 中央自動車勝沼インターからR20を甲府方面へ 「下岩崎」交差点を右折。
リンク https://www.koshu-kankou.jp/map/kindai/miyakouen.html
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