旧赤線地帯のそばにある「竹の湯」は、激熱の湯舟だった!

↑更新・取材裏情報はTwitterにて(^ ^)

こんちわっす!

主に日本中の博物館を取材してまとめたブログ『知の冒険』。とはいえ、博物館取材と一緒に銭湯や老舗旅館も取材してるわけですが、今回紹介するのは横須賀の船越にある、レトロな銭湯「竹の湯」っす!

横須賀は今でも昔懐かしい感じ漂う銭湯がいくつか残ってましてですね、今回もそんな雰囲気の銭湯を訪問してきたわけです。

今回はいつもとは違って事前に取材許可をいただいて、営業時間前に写真撮影させていただきましたので、「竹の湯」はどんな銭湯なのか、写真を中心に紹介させていただきます~~(*´▽`*)

本記事のポイント

・脱衣所の格天井や、お風呂場のタイル絵が実に見事!
・開店したばかりは、湯船が激熱の日があるので要注意!
・70年ほど前に創業したようだが、詳しい背景は不明・・

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旧赤線地帯そばにあるレトロな銭湯

横須賀にある多くのレトロな銭湯

ということで、今回は横須賀の古い銭湯を紹介するわけですが、今まで知の冒険では、横須賀の銭湯は亀の湯、日の出浴場、あとは前回の記事で紹介した常盤湯などを訪問して記事にまとめてきました!

そんで、今回は「竹の湯」の紹介なんですが、まだ他にも柏木田遊廓跡のすぐ近くにある「当り湯」もあったりと、古い銭湯は今でもたくさん残ってるんですね~~。

んで、今回紹介する「竹の湯」は、最寄り駅でいうと京浜急行線の京急田浦駅になります。横須賀と言っても、市の中心部からは北側の外れにあるような感じですね。

解体されてしまった『バー一二三』

竹の湯があった場所は、戦後赤線だった皆ヶ作が近くにありましてですね、この辺は知の冒険でも結構頑張って取材してきた場所でもあります。

もうその頃の名残りはほとんど残ってなくて、赤線だった場所は住宅街になってますし、最近まであった『バー一二三』の建物も取り壊されてしまったんですよね。。

昔はこんな感じで銘酒屋やカフェーが立ち並んでおり、あとは料亭もあって芸者もいた町だったんですね。竹の湯は、このような場所に位置していたため、昔は芸者さんだったり銘酒屋で働く女性たちが入りに来たかもしれません。

↓皆ヶ作の色街史に関しては、結構時間をかけて調べていて、全部で四部作になっているので、こちらもよければ見てみて下さいね~~(*´▽`*)

という感じで、前置きがやたら長くなってしまいましたが、、今回紹介する「竹の湯」の建物は、こちらになります。

商店街のアーケードが遮っていて、ちょっと全体像が見え辛いですね。。とはいえ、奥に立派な煙突があるように、銭湯の建物と分かるかと思います。

営業は15:30から。

取材しに来た日には、開店待ちの常連さんが早くも店の前で待ち構えていました。「お~お兄ちゃんも入りに来たんか?」と、結構気さくな方々でアットホームな雰囲気でしたよ(*´▽`*)

壁に直書きww

ちなみに、竹の湯には看板がありません(;・∀・)

まさかの壁に直書きという、凄まじく斬新なスタイルww

ちなみに、横須賀には「松の湯」「竹の湯」「梅の湯」と松竹梅が勢ぞろいしています。ということもあり、訪問するまではこの銭湯がいつも「松の湯」と「竹の湯」どっちだっけな~~と迷ってしまっていたんですよね。。今回は訪問したということで、もう間違えないですけどww

暖簾をくぐります

ではでは、早速中がどうなってるか、見てみますか!

脱衣所は格天井が実に見事!

天井が高けぇ~

中に入るとこんな光景が広がっていました!

冒頭でも書きましたが、館内の撮影は事前に許可を撮って営業時間前に撮影しています。取材日の前日に訪問はしていたんですが、その時は営業時間内でお客さんもいたので、番台のお母さんに「明日取材しても良いですか?」って聞いて許可をとってます!

男湯の脱衣所は、壁と中央にロッカーがある感じですね。これだけの数があれば、今はすべて埋まるってことはないでしょうけども、昔はこれくらいの数が必要だったんでしょうね。

見事な格天井っす!!

そして脱衣所の一番の見所は、この立派な格天井ですかね!

十分すぎるほどの高さに、正方形に区切られた堂々たる佇まい。神奈川県には脱衣所が格天井になっている銭湯は結構多くて、横須賀だと亀の湯、当り湯、横浜だと仲の湯、いなり湯、永楽湯、みなと湯などがありますかね。

脱衣所はこのくらいにして、続いてはお風呂場を紹介します!

浴場は九谷焼タイル絵が素晴らしい!

まずは男湯から♨

竹の湯は、浴槽の壁にペンキ絵は塗られていませんが、壁の九谷焼のタイルに風景が描かれているのが特徴的。同じ横須賀にある日の出浴場もそうで、ここも九谷焼タイル絵が本当に素晴らしい銭湯なんですよ!!

この角度が一番のお気に入り♬

そして、男湯と女湯の仕切りに描かれた九谷焼のタイル絵は、竹の湯一番の見所と言っても過言ではないかと思います!

どこの風景なんでしょうね~~
メッチャ心躍る光景だ

この絵も素晴らしい。。左側の男が矢を構えている様子が、躍動感あるだけでなく、背後にある満月も良い雰囲気を醸し出してます。

と思って絵を見ていたんですが、左下に何か刻印みたいなのがありますよね。何かと思ってちょっと拡大してみると、、、

「鈴栄堂」「九谷」という文字が書かれているのがわかりますよね。

鈴栄堂 (りんえいどう) とは、石川県金沢市にあった九谷焼の製造会社とのことです。これ、現場にいるときには気付かなくて、ブログを書くときに写真を見て気づきましたww

浴槽の壁には、優雅に泳ぐ鯉が描かれています。浴槽の壁にある、鯉が描かれた九谷焼のタイル絵って結構いろんなところで見る気がするんですよね。

シャワーあるのマジでありがたい

洗い場にはシャワーが完備されてますね。たまにカランしかない銭湯もあるなか、シャワーあるのはありがたいっす。

やはりケロリンは鉄板

そして風呂桶はケロリンっすね。椅子は近代的で、「永久腰掛け」の椅子はありませんでした。。

バックヤードからの景色は斬新

男湯はこのくらいにして、次は女湯に行ってみましょう!!

女湯はこんな感じ。

浴槽の壁に鯉の絵が描かれているのと、こちらも仕切りに九谷焼のタイル絵が描かれているのは変わらないですね!

こちらの絵も素晴らしいっすな~

とはいえ、描かれてる絵は少し違うみたいで、、、

この浦島太郎の絵は、特に印象的でしたな~~

とにかく湯船が激熱!!

一通り銭湯の内部を紹介しましたが、この銭湯には一つ大きな特徴がありましてですね。。それが、「湯船が鬼のように熱い」という点っす(;・∀・)

もうね、熱すぎて肩まで浸かることが出来ないほどなんですよ!!

そんな湯船は、今でも薪で沸かしています。入り口の裏にある立派な煙突も、こうして堂々とした佇まいですよ(*´▽`*)

奥にやたらと廃材が・・

煙突の麓はこんな感じなんですが、奥にたくさん廃材が積まれてるのがわかりますね。

すげぇ数だな・・

想像以上にどっさりと、積まれていました。これで何日くらいもつんだろうな。。

ちなみに、開店前に入らせていただいたこともあり、バックヤードも見せていただけました。一般人はめったに入れる場所じゃないので、とても貴重な体験!

ノラじゃなくて飼い猫だよ

と思ったら、猫ちゃんも現れました。

飼い猫なのでなついてくれると思ったのですが、逃げてどこかに行ってしまいましたww

ということで、薪でこちらのお湯舟を沸かしているわけですが、ここはとにかく熱いんですよ。。

取材をした後、銭湯が開店して前日に続き取材当日も入浴したんですが、湯船の温度が恐ろしい熱さでですね。。(;・∀・)

温度計を見ると、47℃を指していました、、やべぇな。。以前の記事で三重県松阪市にある「花岡温泉」が激熱だったと書きましたが、ここもそれに匹敵するレベルの暑さでした!!

とはいえ、常連さんに聞くと毎日激熱ってわけではないようです。常連さんであればこの湯舟にも慣れていると思っていたんですが、実はそうでもなかったようです。。3人ほどの常連さん

私:「熱くて入れないっすね(;・∀・)」

常連さん:「毎日じゃないんだけどね。いつも熱すぎるから俺も女将さんに注意してんだけど、やっぱ熱いよな。」

ということで、常連さんも毎回この熱さには苦戦しているとのことww

そして、常連さんのおっちゃんたちは、いつも「カランから冷えた水を桶に入れて、湯船に水を投入する作業を繰り返しながら温度を下げる」という作業を日々繰り返しているとのこと。。(;・∀・)

その光景が何とも滑稽で爆笑だったんですが、、もちろんその光景は写真に撮れなかったのでご想像にお任せしますけどねww

毎回、湯船の水を冷まし続ける常連さん、、冷まさなきゃいけなくても通い続けているのがオモシロイ。。

番台はコロナ対策もバッチシや!

最後は脱衣所の光景を何枚か載せて終わることにしますか。

ちなみに、番台のお母さんに竹の湯の歴史とかをいろいろ聞いてはみたんですが、あんまり昔のことはわかんないとのことでした(;・∀・)

竹の湯が創業した時期も詳しくは不明の様で、「ん~70年くらい前かな?」というアバウトにしかわかんないとのこと。。

引用元:https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/2482/walk_taura/b10020.html

と思ってちょっと調べてみると、横須賀市のHPに昔の船越商店街の地図が載ってました。この地図は、1933(昭和8)年のものとのことですが、よく見ると今と同じ場所に「竹の湯」があるんですよね。

この船越新田は、金沢八景にある泥亀新田を埋め立てた永島祐伯泥亀(ながしま・ゆうはくでいき)の子にあたる十郎左衛門春重によって、1699(元禄)12年に埋め立てられた場所。

その後、明治時代になると兵器製造工場(後の海軍工廠造兵部、現在の東芝ライテック)ができたわけですが、戦前には商店街ができ、料亭もあって芸者さんもいたそうなんですよね。果たして、竹の湯はどういった経緯でいつこの場所で営業を始めたのか??

そこまではわかんなかったっす。。

女湯の方はロッカー少なかった

ちなみに、女湯の方の脱衣所はこんな感じ。男湯の方は真ん中にロッカーあったので少し狭く感じましたが、こっちは開放感ありますね!

赤ちゃん置き場もありました

女湯に大抵置いてある、赤ちゃん置き場。とはいえ、物が置いてあるくらいですし、今は使われてないみたいですね。

ヘアドライヤーとマッサージ機

そして女湯にある定番の物といえば、写真右側にあるヘアドライヤーもですね。これ使うと、ハンドドライヤーよりも早く乾くのだろうか??

一回使ってみたいww

こんな感じで、一通り紹介できましたかね!!

お母さんは「あまり昔のことはわからない」とのことだったので、写真の紹介と、開店直後の湯船がクッソ熱いっとことを中心に紹介しましたが、あとは格天井や九谷焼のタイル絵も素晴らしかったです(*´▽`*)

おわりに

熱々のいい湯だった!!

はい、以上になります!

いや~しかしマジで激熱の銭湯でしたが、この暑さがキッカケで常連さんともつかの間のひと時を過ごせましたし、こうした一期一会の出会いを楽しめるのも銭湯の醍醐味の一つかもしれないですね♨♨

横須賀の田浦はニッチな場所でもありますが、横須賀を訪問する機械でもあれば、ぜひぜひ寄ってみて下さいな!

では、また次の記事でお会いしましょ~~

参考文献

↓よければクリックをお願いします

詳細・地図

住所 神奈川県横須賀市船越町1丁目51
営業時間 15:30~21:00
定休日 水曜日
駐車場 なし
電話番号 046-861-4204
アクセス 京急田浦駅から徒歩5分ほど
リンク http://katsuura-matsunoya.com/

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