バスの非常口設置はこの事故がキッカケ!神奈川県横須賀市で起きた「トレーラーバス事故」の背景に迫った!

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今回の記事は、神奈川県で発生したとあるバス事故に関するお話です。バスというと皆さんは最近乗られていますかね?
私はというと、そんなに乗っていません(⌒-⌒; )
家から最寄り駅までは徒歩圏内ですし、遠出するときはレンタカーを使ってしまいますし。。とは言ってもバスは必要な交通手段。飛行機でいうと、1985年8月12日に発生した日航機墜落事故、電車でいうと福知山線脱線事故など乗り物の事故っていうのは発生してしまうもの。
バスというと、最近では長距離バスの運ちゃんの過労似寄る事故などがありますが、今回紹介する事故は1950年という戦後に誕生したトレーラーバスというバスが起こした事故です。
そもそも、「トレーラーバスってなんですか?」ってところから話そうと思います。
本記事のポイント

・トレーラーバスは戦後の輸送量増の流れで1946年に誕生
・三浦半島では、トレーラーバスによる事故によって19名の死者が出た
・この事故が原因で、定員29人以上のバス後部には非常口の設置義務ができた

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トレーラーバスってなんすか?

この事故が起こした惨劇は、トレーラーバスというバスの構造の問題が大きく、安全面を考慮せずに作られたということが大きな原因だったと考えられます。
太平洋戦争が勃発する以前の日本は、戦争中は軍需工場への通勤輸送が最優先されましたが、戦後はより広範囲の移動ニーズが求められ、戦後の経済発展とともにバス需要は高まっていきました。バスの平均店員も、1936(昭和11)年頃は19人に過ぎませんでしたが、終戦の1945(昭和20)年は26人、そして戦後の輸送人員の急増と、これに呼応する大型バスの製造によって、1950(昭和25)年には38人、1955(昭和30)年には50人と戦争直後のほぼ2倍の収容力に成長を遂げています。
▲1948年に誕生した「トレーラーバス」
そんな流れから、1948(昭和23)年にトレーラーバスは誕生しました。乗車定員は120人ほどで、全国の大都市や地方主要都市の幹線輸送に大きく活躍しました。上の写真を見るように、恐ろしくデカいバスですね( ;∀;)
運転席は乗客の席とは分断されており、客席部分を牽引(けんいん)して進んでいる感じ。もはや大型トラックそのもの。。
そして、この当時はワンマンバス(運転手一人で裁かれるバス)ではなく、運転手とともに車掌も乗車していました。今回の事故が起こったからか明確にはわかりませんが、トレーラーバスはその後、姿を消していくようになります。しかし、今現在も西東京バスではトレーラーバスが運行している模様。機会があったら乗りに行ってみようかしら。。

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道端にひっそりと建つ「殉職者供養塔」

トレーラーバスについて軽く説明したところで、早速事故の供養塔が建っている現場へと足を運ぶことにしました。場所は神奈川県の三浦半島に位置しており、住所でいうと横須賀市ですね!
近い場所に駅はないため、公共交通機関を利用すると電車とバスを使う形になりますが、私は今回は千葉遠征の時に予約したレンタカーで千葉から横須賀へとやってまいりました!!
近くに駐車場がないため、離れた場所に停めて歩いて現地へと向かうことに。供養塔は上の写真に写っている国道134号線沿いに建っているようです。三浦半島という都心部から離れた場所であるものの、ここは高速道路の出口ということや今日が休日だということもあってか、下りの道路は結構混雑していました( ;∀;)
そして、碑が現れました!
▲ひっそりと佇む殉職者供養塔
こんな感じ。表だけ見ると何の碑なのかわからないですね。。そもそも、この事故は今から70年近くも前の出来事。目撃者はまだご存命なのかもしれないですが、ここの近所に住んでいるとかバス業界の関係者とかしか知らない事故なんじゃないですかね。
歩行者はあまり通らない場所かもしれないですが、碑の前に説明書きとかを置いたらここを通る方には気づいてもらえるかもしれない。

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事故はいかにして起こったか?

▲裏には事故の詳細が刻まれていた
事故の詳細は、碑の裏に掘られていました。事故が起こったのは、1950(昭和25)年4月14日11時35分のこと。三崎行きのトレーラーバスがこの地を通過する際に、乗客の喫煙後にポイ捨てした吸殻が、他の乗客が持参していたガソリンに引火して火事が発生したようです。
一番左には「昭和弐拾五年八月八日建立」と書かれていますので、この碑は事故の発生から四か月後に建立されたようです。
しかし、「乗客のポイ捨てした吸殻が」ってありますが、バスに乗りながらタバコ吸ってたのかよ・・( ;∀;)
しかも、引火したのが乗客が持っていたガソリンって、何でその方はガソリンもってたんや・・。今考えると、安全意識が緩すぎますな。。今では喫煙者が吸える場所はかなり限られていますが、昔はどこでもタバコ吸ってたんかな。。
▲殉職した方々の名前も・・
説明の下には殉職者の名が刻まれていました。亡くなった方は全部で19名。神奈川県の方だけかと思いきや、東京や千葉の方もいたようです。
一番左には「施工 原田組」という文字が残っていますね。この碑を実際に建てた土方の方でしょうか。もし検索して引っかかれば電話とかで何か聞けるかもしれんと思ったものの、調べても出てこなかったのはちょっと残念(*´Д`)
この事故で19名もの犠牲者が出てしまった要因としては、トレーラーバスの構造にありました。戦後の大量輸送を満たすために作られたこのバスは、運転席と客席が分断されています。そのため、客席で発生した火事に運転手が気づかずにそのまま走行してしまったんですね。
事故が発生してどのくらいの時間走り続けていたのかなどの細かい内容までは発掘することはできなかったので、どこかに記載がないかは引き続き調査しようと思っています。

この地は様々な事故が絶えない呪いの場所!?

供養塔を後にしてすぐの場所で古老の方をみかけました。この事故に関して何か知っていないかと思うと、事件の概要に関して話してくれました。
▲京浜急行の方が慰霊に訪れているよう
古老は当時はこの場所に住んでいなかったが、色々話では聞いていたそうです。事故の概要は碑の裏に刻まれていたようなこと。
そして追加情報としては、このバスを運行していたのは京浜急行だったということもあって、今現在も定期的に京浜急行の方が慰霊法要に訪れるんだそうです。事故が起こった当初は、事故にあったご家族の方もよくここにお参りに来ていたそうですが、「今見かけるのは京浜急行の方だけかな?」とのこと。
確かに供養塔の裏には「京濱急行」の文字が刻まれていたし、そのトレーラーバスを運行していたのが京浜急行だったんでしょうかね。
▲地元の方からは「魔のカーブ」と言われている
さらに古老に話を聞くと、この場所は昔から色々な事故が絶えない場所だったという。碑の前を通る国道134号線は、この場所においてカーブになっており、昔は曲がり切れずに事故が絶えなかったのだという。そのためか、地元の方は「魔のカーブ」と呼んでいたそうな。
さらには、上の写真の右側には「グランミューゼ湘南」というマンションがあったそうですが、建設中に事故が起こるなどでよからぬ噂が流れて、いわくつきのマンションと言われていたという。ちょっと気になってググってみたら、そんな感じの話は確かに書かれておりました。
▲碑の目の前にある「武山駐屯地」
さらにさらに、碑の目の前には陸上自衛隊の駐屯地(武山駐屯地)があるわけですがここでもとある話が。結構昔の話なんだそうですが、かつて自衛隊の方が沼の中に入る訓練をしていたものの、その最中(さなか)に皆が亡くなってしまったという。
何なんでしょうね。この地は何かいわくつきの場所とかなのか。。まぁ「いわくつき」という件に関してはあくまでオマケですが、この場所ではトレーラーバス事故以外にもいくらかの事故が発生していたエリアなようです。

バスの非常口設置は、この事件が原因だった!

そして、今回紹介したトレーラーバス事故は一つの痕跡を残しました。今現在、乗車定員29人以上のバスへの非常口の設置が義務付けられています。
▲29人以上のバスに設置されている非常ドア
バスの後方を見るとこのような非常口が設置されていますが、それは今回紹介したトレーラーバスでの事故が原因だったのです。
この事故では、運転手だけでなく車掌も乗車していたものの、車掌からの緊急連絡が運転者に伝わらず火災となったまま走行を続けてしまい多くの犠牲者が出ました。この非常口は、その事故の教訓だったのです。
実際にこのドアが使用されることがあったのか、その辺は調べても出てきませんでしたが、今でもバスが火災になった際の避難訓練は行われているとのこと。バスの非常口の存在は多くの方がご存知かもしれませんが、それがこの事故が原因だったとは。。

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おわりに

この供養塔の存在は地図を見て偶然知りました。三浦半島は今まで何度も訪れてはいるものの、まさかこんな事故が起こっていたとは。私が今回話を聞くことができた古老は、碑の場所から数mの場所に住んでいたのでさすがに事故のことは知っていたものの、果たしてこの事故はどの程度知られているのでしょうか。。
町中を歩いていると、色々な場所に供養塔などの碑が建てられていますよね!ほとんどの方はそのままスルーしてしまうと思いますが、少し気にして見てみると新たな発見があるかもしれませんよ!!
以上、トレーラーバス事故の紹介でした!

参考文献

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詳細・地図

住所 神奈川県横須賀市林5丁目11−26の付近
駐車場 付近になし
アクセス 三崎口駅から車で7分ほど
リンク http://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p_8207.html
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