今回の記事は、タイトルの通り銭湯に関する記事になります~。
つい半年くらい前からでしょうか、レトロな銭湯が大好き人間になってしまった私は、土日になると狂ったように銭湯へと浸かりに行く日々を送るようになりました( ;∀;)
取材に出かけて、夕方くらいになると近くにある銭湯を探しては入りに行くって感じね。
そんで、今回取り上げる銭湯は神奈川県横須賀市の安浦にある『日の出浴場』という銭湯です。かつては銘酒屋という売春宿があった(かつてなので今は普通の住宅街です)エリアの側に位置していた銭湯っすね!
凄いレトロな雰囲気で、さらには番頭のご主人さんがすごい親切だったので取り上げようと思いました~(*’▽’)
ということで、日の出浴場はどんな銭湯なのか、以下で紹介します!
かつて売春地帯だった安浦
海軍の街とも知られる神奈川県の横須賀市。横須賀製鉄所を建設することから街が発展してきた歴史をもち、太平洋戦争を経た現在では日本の海上自衛隊とアメリカ海軍の基地があり軍の方々が多いイメージが強い街かと。
そんな横須賀にも売春が行われていた大きな場所としては三箇所あり、それは遊郭があった柏木田、銘酒屋があった私娼窟の安浦と皆ヶ作でした。
安浦に関しては、年に安田保全社が埋め立てた場所に88軒の銘酒屋(分類上は非公認の売春宿ではあるが内容は遊廓と同じような店)が誕生した売春エリア。戦後は赤線となり、今ではここは閑静な住宅街になっております。売春が行われたのは過去の話ですけどね。
安浦の背景に関しては、以下の二つの記事にまとめているのでこちらも見てみてください~(*’▽’)
そんな歴史があった安浦の町にあるこちらの「日の出浴場」という銭湯が今回の取材対象です!
今まで何度も安浦には来ていて気の銭湯の存在は知ってはいたものの、銭湯に興味を持つまでは「へぇ~ここに銭湯あるんだ~」くらいにしか思っていなかったんですが、銭湯に興味を持ってからは「」となって今回入りに来たって感じです!
今考えたら何で知った最初の時に入らなかったんだ?って感じですよ~~本当に。。
では、早速中に入ってみましょ~~♨
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レトロ感満載の館内
番頭のご主人さんに入浴料を払っていざ脱衣所へ!
おお〜いいレトロな雰囲気ですな〜。私が入浴した時は閉店に近い時間だったためか先客が一名のみ。入浴を済ませたあとは、誰もいなかったので写真撮影の申し出をしてパシャパシャと撮る私。
こちらはロッカー。なかなか時代を感じます。
そしてお風呂場はこうなっております!
おお〜良い雰囲気。銭湯というと富士山のペンキ絵が描かれている印象が強いですけども、ここの壁には鯉が優雅に泳ぐ様子が描かれていますな〜。
そして右端に描かれているのはライオンか??笑
これらの絵は、壁に描かれているわけではなく九谷焼のタイルに描かれたものなんですって。その九谷焼のタイルが嵌(は)め込まれておりました。
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九谷焼のインパクトが絶大!
銭湯は今まで何軒か入浴してきましたが、こうして九谷焼のタイルが埋め込まれているってのは見かけたことがなくてすごくテンションが上がった私!
いや〜こういう絵を見ながら湯船に浸かれるのが銭湯の醍醐味ですよね。銭湯の魅力にハマると家の風呂では本当に物足りなくなってしまう・・( ;∀;)
端っこに書かれているのは作者のサインでしょうかね?
「×栄堂」だと思うんですが、最初の”鈴”っぽい漢字が読めない・・。
あと、ご主人さんがこんなことを教えてくれました!
こちらの写真、黒い鯉が描かれていますが、鯉の右側のタイルにご注目。周辺の絵からするとタイルの嵌(は)め方が間違ってますよね。。
コレ、ご主人さんが言うには「もしかしたら職人さんがあえて間違ったのかな〜なんて思ってます。あえて完璧にはせず、突っ込みどころを残した遊び心なんじゃないかな〜」とのこと。
あ〜なるほど、実際のところは本人に聞かなきゃわかんないですけども、確かにそう言う遊び心がある方が見所がいっぱいあって面白い!
今度はこちら。女湯と男湯の塀に描かれた九谷焼三連発!
浴槽の壁に富士山は描かれていませんでしたが、ここには描かれていたか!
やっぱり富士山は外すことができないんですね。そして川に浮かぶ船と両岸には美しい松の木。空想で描いたのか、富士川とかからの風景をイメージして描かれたのか。
こちらは戦国武将かな??
そして九谷焼は浴槽だけではなく、七福神が描かれたものが入り口にもあったります。コレがあるだけで、ここで入浴すると縁起が良くなる気がする(⌒▽⌒)
あと、見所というと番頭のそばにある色ガラス。
なかなか気付きにくい場所にありますが、緑と赤の色ガラスが残されていますよね。こういう細かなところに面白い作りがあったりするとテンションあがりますわ〜(⌒▽⌒)
館内をざっと紹介するとこんな感じですかね。一番インパクトがあったのが九谷焼のタイル絵ですが、館内の雰囲気とかは写真では伝えきれないので、是非ここを訪れてほしいです!!
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売防法前は超賑やかだった
館内を一通り紹介したところで、この銭湯の背景について簡単にですが番頭の御主人さんに伺いました。
私:「日の出浴場はいつから営業してるんですか?」
ご主人:「この建物はですね、私の父親が1954(昭和29)にここに来た時には既にありましたから、建物自体は結構古いと思いますよ。」
私:「そうなんですか。」
ご主人:「はい。元々うちの銭湯は横須賀駅の北側で営業していたんです。そのときは『みなと湯』っていう銭湯だったんですけどね。ただ空襲でやられちゃって、建て直してもダメだってことで移って来たんです。 」
私:「ちなみに、安浦と言うと昔は売春が行われていた場所でしたけども、昔はお客さんは多かったんですか?」
ご主人:「うちの親父がやり始めた翌年に売春防止法が施行されたんです。でも、もっと前の方の話だとここは海軍の方が来ていて、うちの前の道路が4mくらいの幅なんですけどね、ここから向こうまで渡れなかったって言ってましたよ(笑) 」
ということは、営業を開始したのが1957年ということなんですかね。私が持っている一番古い安浦の地図は1960年のものなのですが、これを見てみると確かに日の出湯はもうありますね。
ちなみに、銘酒屋という売春するお店があったエリアは、おおよそですが赤く塗った辺りです。
私:「昔は一日にどのくらいお客さんが来ていたんですか?」
ご主人:「賑やかだったときは、毎日1,000人くらい入ってたって聞いてます。ボンボコお金が入るから数える暇もなかったみたいですね。で、やっぱり売春防止法が出来てガラッとお客さんが減ったみたいです。」
私:「1,000人は凄いですね。でも今はどうなんでしょう、神奈川県は市からの補助金が多くないと聞くので運営は大変だとよく聞きます。」
ご主人:「建物を改修しても自分で賄わなくてはいけない状態です。横須賀は水道に関してはある程度補助が出るものの、ガスはどうはなっていないので都市ガスで沸かしているところは大変だと思います。ただ、うちみたいに薪で沸かしているところはまだ助かっていると思いますけども。」
全盛期、横須賀市には80軒ほど銭湯があったようですが現在も営業を続けているのは日ノ出浴場を含め14軒(2020年2月時点)。横浜でも補助が少なくてガス代かかって営業するの大変って聞いてましたが、横須賀もあんまり変わらないみたいなんですよね〜。
かつては安浦で遊んだお客さんがここへ押し寄せていたわけですね。現在のお客さんに関して質問し忘れてしまいましたが、常連さんで持っていてたまに私のよな物好きが来るって感じなのかな〜?
いずれにせよ、本当に私が大好きな雰囲気の銭湯で、ご主人さんもウルトラフレンドリーで本当に心も体もさっぱりです(*’▽’)
入りに行って良かったぜ★
という感じで、今回は日の出浴場の雰囲気とご主人さんから聞いたこの銭湯の背景を軽く紹介したという、いつもの記事に比べてちょっとライトな感じにまとめてみました。
横須賀にはまだまだ行くことは多いと思うので、日の出浴場にはまた訪問しに行きたいと思います~(*’▽’)
おわりに
今回は横須賀市にある「日の出浴場」という銭湯を取り上げましたが、先ほども書いたように横須賀市には14軒の銭湯が営業を続けております。
日の出浴場以外で言えば、上の写真の「梅の湯」にも入浴したりしましたが、まだまだ他にもレトロな入りに行きたい銭湯が何軒かあるんですよね♨
コロナが落ち着いたら入りにいかなきゃな(`・ω・´)
ではでは~~
参考文献
詳細・地図
住所 | 神奈川県横須賀市安浦町3−9 |
---|---|
営業時間 | 15:00~22:00 |
休業日 | 無休 |
駐車場 | なし |
電話番号 | 046-823-2732 |
アクセス | 県立大学駅から徒歩5分ちょい |
コメント
ご存知だとは思いますが、戦国武将かなって言われているのは
川中島の合戦での、武田信玄と上杉謙信の一騎打ちだと想います