まさに唯一無二!家を建てる前には、埼玉県の「木力館」に行くべし!

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こんちわっす!

日本中の知られざるいろんな場所を発掘・調査しているブログ『知の冒険』。

いろんな場所を紹介している中でも、博物館というテーマに一番力を入れているわけでもあるんですが、今回紹介するのは埼玉県さいたま市にある『木力館(きりょくかん)』という博物館。

ここがまたすんごく独特な博物館でですね、もう私にとってはたまらなく面白い場所だったんですよね(*´▽`*)

木について、そして木造の家屋に関して、他所ではそうそう聞けないいろんな話を聞けるという博物館なんですよね!

ではでは、そんな木力館がどんな博物館なのか、以下で紹介しますね!

本記事のポイント

・木力館は、材木屋が運営する木について学べる博物館
・建物自体が展示物になっており、木のらせん階段は必見!
・木造建築に関するあれこれを超詳しく解説してくれる

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マジで唯一無二の木に特化した博物館

ということで、今回は”木”に関する博物館の記事になりますが、いや〜本当にここユニークで面白い博物館なんですよ!

とはいえ、場所がなかなか行きやすいとは言えない場所でしてですね、埼玉県さいたま市にあるんですけど、一番近い駅でも歩いて50分かかるんですよね( ;∀;)

なので、行くのであれば駐車場もあるので車がオススメっす!!

そんな木力館の事務所はこちらっす。博物館の建物は、この(株)大忠の敷地にあります。

敷地に入ると、木材の圧力がスンゲェ・・( ;∀;)

なんでこんなに木材があるのかと言うと、(株)大忠は材木商を営んでいるから、全国のいろんな場所から木材を仕入れていて、ここに保管しているというわけですな!!

そんな材木商を営んでいる会社の敷地にある博物館ではありますが、博物館においては一般の方でも歓迎ですので、「ただ興味あって来ました!」っていうのでも全くの問題なしっす。

そんで、博物館の建物はこちら!!

“木力館”っていう名称なくらいですし、もちろん木造で造られている建物なんですが、ただの木造建築ではなく、ここはさすが材木商、スンゲェ凝った作りになってるんですよ( ̄▽ ̄)

ということで、中に入ってみることにしましょう!!

お〜〜〜中はこんな感じっす!!

もうね、木、木、木ですわ。やっぱり木造建築はいいですよね、コンクリートって燃えなかったり防音効果なりメリットはあるものの、やっぱり木の方が心地いいっすよ。木のほのかな香りも癒されますしね!

んで、この木力館ではスタッフの方が木に関して様々な解説をしてくれます。しかも、マジで他所では聞くことができないくらいマニアックではあるものの、誰もが接しているテーマでもあることから、すんごく面白くてためになる話なんですよね!!

ということで、今回解説していただいた超面白い話について、以下にまとめていこうと思います〜〜!

木のことを皆に知ってほしい

木力館館長の大槻忠男氏

この木力館を運営しているのは、材木の流通、卸売りの他に加工製造も行っている「株式会社 大忠」であり、館長は、材木商暦60年で今も現役の大槻忠男氏。

昔は、家を建てるというと、地元の棟梁が腕のいい様々な職人を仕切り、昔ながらの技と心意気を持って一軒一軒、それこそ柱の一本から丹念に仕上げたもの。

しかし、戦後の貧しい住宅事情を何とかしようと、行政と大手のハウスメーカーが組んで建築ラッシュに走ったこともあり、今の家は10年か15年もすればあちこちに傷みがきて、30年でダメになってしまう。。

そのような状態になっていることから、家についての相談を受けることも多く「木のことをよく知ってもらいたい!」と思い立ったことから、2006(平成18)年に木力館を誕生させました。

もう木の香りがたまんないっすよ

木力館は建物そのものが展示物になっており、外国産の物はなく、全て国産の木で作られているそうです。地産地消を意識していることから、特に埼玉県産の物が多いんですって!

そんな材木商を営むご主人による”木”について学べる博物館であり、全国を探してもこうした場所は他にないことから、四国や東北などから旅行、さらには木や建物に関する職業の方の団体が訪れたり、あとは「大工になりたいんですけど、どうすればいいっすか??」という相談だったり、あとはたま〜に「家を建てる前に木造建築について知っておきたい」という若い夫婦が訪れたりもするという。

2006年に開館したため今年で16年目になるわけですが、床は綺麗で時の経過を感じないんですよね~~。

そんで、材木屋が建てた建物ということもあって、造りにもいろんなこだわりがあるんですよ!

階段は家一軒分のお値段!

家一軒分の費用がかかったとか・・

建物の中でも、一番目を引くのがこちらの螺旋階段!

らせん階段って、ゴージャスなクラブとか高級ホテルのロビーとかにあるイメージありません??(笑)

こうして木で造られたらせん階段は、日本中を探してもそうそう見つかんないんじゃないっすかね。

熱で曲げた??

この階段を見て気になるのが、「一体どうやって造ったの?」って点っすよね。

綺麗な曲線を描いているということもあり、「熱で曲げた?」とかを考えるわけです。

レベル高すぎ・・

でも、実際はすんげえ太い木材を曲がっているようにうまく加工(削り取ってる)しているんであって、真っ直ぐだった木を曲げているわけではないのです。

簡単にそうは言うものの、これはかなりの技術が必要であり、この階段だけで家一軒分くらいの金額がかかっているんですわ!

木力館は伝統的な「通し貫工法」で建てられている

あ、あとこの建物は釘を使わずに、伝統的な「通し貫工法」という技法で建てられています。上の写真の様に、うま~く木と木を組み立ててるんですね。

マジで職人さんの腕、半端ないっすわ!!

木の噛み合わせ方にもいろいろあり、一旦はめると抜けなくなるような技術があるようで、こうして見ると職人さんの技術ってすごいな~と思ったりしますわ。

木造建築における大事な知識

木力館の歴史や建物に関してざっと紹介したところで、続いては木造建築全般に関する話に移ります。

最近は45歳定年という言葉も多いことから、30年近いローンを組んで家を建てるというのも難しくなってくる昨今かもしれませんが、木造建築のマイホームを建てるとなると、多くの方は、

「キッチンや洗面台、バス、トイレなどの住宅設備」

「豪華な見た目」

というような点に目がいきがちになります。そのため、建築構造を支える骨組みにあたる部分である躯体(くたい)には目が届かないというか、そういう部分の費用を削りがちなわけです。

この躯体ってポイントも家を建てる際には重要な観点であり、これは「家をどのくらい長持ちさせたいか」「地震により強い家にしたい」という点に絡んでくるわけです。

とはいえ、、家の構造躯体は一旦建ててしまうと取り換えることが出来なく、取り換えるとなるともはや新築の方が安いってレベルなわけです。そのため、躯体においては最初からちゃんと考えたほうが良いわけですね。

って言われても、なかなかそこにお金をかけるってなりにくいですよね。。より金がかかるわけですし。。

そんな躯体を考える上では、木造建築にどのような素材が使われるのかってのを知る必要があるんですね。んで、それは天然乾燥、人工乾燥、集成材の三種類に分けられるそうです。

天然乾燥と人工乾燥
複数の木材を集めて作られる集成材

一枚の写真で三つ収めたものがないので二枚連投する感じになりましたが、上の写真の三種類があるものの、どれも100%完璧なものはなくて、各々に良し悪しがあるみたいなんですね。

各々の木の良し悪し
【天然乾燥】
山で木を切って、材木屋か工務店の倉庫などに置いて自然乾燥させる。杉やヒノキは結構早く水分が抜けるので数年で使えるようになるものの、水分が抜けるのが遅いケヤキなどは10年ほどかかる。
メリット:木の持ってる香りのよさや粘り強さがある。虫に対する強さなどを備えていて耐久性は抜群。樹齢50年の物は50年もち、100年のものは100年もつという話もある。
デメリット:大工さんの腕に全てがかかっており、ヘタクソだととんでもない家になってしまう。木は乾燥するとヒビが入るが、どの方向にヒビが入るかなど計算して建てなくてはいけない。イニシャルコストが一番高い。
【人工乾燥】
山で木を切り崩し、その後は130℃の窯に入れて一週間で水分を抜く。表面に割れは起きないものの、内部にヒビが入ってしまう。JIS規格で決められている。
メリット:???(聞き忘れました・・)
デメリット:硬いが脆い。粘りがない。
【集成材】
人工乾燥した木材を専用のボンドで貼り合わせたもの。今の木造建築物の99%でこれが用いられており、海外からの輸入材がほとんど。JASやJISの規格品。
メリット:お金の面では他の二つより安い。加工しやすい。
デメリット:一番長持ちしない。また、誕生してから30~40年しか経ってないため、実際どのくらい持つかはまだわかっていない。

三種類のメリット・デメリットをまとめるとこんな感じでしょうか!

以上のような知識を持っておき、「建てる費用」「どのくらい長持ちさせたいか」など家に関する色んな観点の中から、自分たちはどの観点に重きをおきたいかと考えることが大事ですし、不動産屋の言葉を鵜呑みにせずに自分たちで考えることが大事なわけですな〜。

あっそうそう、あと同じ木材であっても、その成長の仕方によって大きく値段が異なることもあるんですよね。

右の木材の方が、左より五倍近く高くなる

こちらは同じヒノキ。

とはいえ、よ~~く見てみると年輪の間隔が違うのがおわかりでしょうか??

これは育ち方の速度による差でして、間隔が広い左の物よりも間隔が狭い右側の方が成長が遅いんですね。早い方は中がスカスカで、遅い方は詰まっている、つまり頑丈というわけです。

そのため、同じヒノキでも値段が五倍近く(右のが左の五倍)違う。規格品であればもうモノの値段は決まってるも同然ですが、天然物となると同じヒノキでも、ものによって値段は全然違うというわけ。

といっても、家の値段が五倍になるわけではないっす。木材の原材料費は、家の総工費の1〜2割程度ですので。

建築基準法の抜け穴。。

そして、”耐震”という点でも一つ知っておいたほうが良いポイントがあるとのことです。日本には建築基準法という法律があるものの、ここには耐震において抜け穴が存在するというのです。

それは、「『震度6や7の地震に耐えなさい』とあるものの、回数までは言ってない」という点。

つまり、一回でも震度6や7レベルの地震に耐えうるレベルのものであれば、今の建築基準法をクリアできてしまうわけです。

建築界の専門用語では「ゆれ疲れ」という言葉があるように、一度震度6クラスの揺れを経験すると、建物の所々に歪みが出てくるんですって。そのため、同じレベル以上の地震を経験するたびに、倒壊するリスクはどんどん高まっていくんだそうです。

この点において、現在の法律では加味されていないんですね。

建てる側はお金を使わずに建てたいため、こうした法の穴をくぐって法律条件を満たす最低限の物を建てればいいというわけ。そのため、価格や利益ばかりを追求すると長持ちしないものがボンボンできてしまう。

耐震偽装問題とかそういう問題がたまにニュースでも出て来ますが、こういう点に注力しておかないと、地震が起こったときの”ゆれ疲れ”による倒壊のリスクにさらされる可能性もあるわけです。

とはいえ、誰もが極力安く家を買いたいため、こうした躯体にまでお金をかけられないのが現状っすよね。。

地産地消への取り組みも

地産地消という言葉があるように、「地元で生産されたものを地元で消費する」という動きは木材という観点でも色んなメリットがあるんですね。

地産地消のメリット
・埼玉で木を切って苗を植えると、森の活性化につながる
・生産地と消費地が近いと、運ぶ距離が少なくて済む環境負荷に貢献
・木は同じ気候で使ったほうがもちが良い

埼玉には、県の東側に位置する秩父や飯能に森林がたくさんあるんですが、木力館でもこうした地元の木々を多く利用しているんですって!

ということもあり、国産の木で造られた木力館の二階は、基本的には埼玉県産の木材を使用しているんですな~。

死ぬほど太い・・

とはいえ、大黒柱であるこちらのポプラの木は、 明治時代に伐採され、栃木県大田原市の学校の建物に使われていたもの。とはいえ、ポプラは成長が早くあまり家の建築材には向いてないとか。

天井にはサワラという木材を使用しており、このサワラは、軽くて水に強く加工性に優れていることから天井に使いやすいんですって。

各々の木の特性を生かせる場所に用いているというわけですな~。

地域貢献したことで送られた感謝状

そうそう、館内を見まわしてみると、こうした感謝状もたくさん展示してあるんですよね。

埼玉県産のスギやヒノキで作った積み木

これについて聞いてみると、木力館では埼玉県産のスギやヒノキで作った積み木を、さいたま市の公立の保育園、春日部市の公立の保育所、越谷市の公立の保育所に寄贈したことから送られたんだそうです。

「保育園のうちから木に触れてほしい」という想いが込められているんですって。

あとは、こんなパズルだったり、、

タマゴプールなんかも作っちゃってます。これは子供たちに好評で、東南アジアのラオスの杉や国産の杉で作ったとのこと。

こんな感じで、いろんなものを木で作ってしまう木力館。

パンフレットにも、木が使われているww

さらには、パンフレットもこうして木板になってるんですよね。日本で唯一のパンフレットでしょうな(笑)

木は何種類あるかわかっていない

さらには、こんなことも教えてくれました!

「木についてわかってないことといえば、木は何種類あるかわかっていないんですよね!」

これは、木の定義が学者の中でもあいまいであり、「竹やヤシも木なのか?」という疑問があったり、今でも新種の木が発見され続けているため、木の全種類は未だ不明なんだとか。

とはいえ、日本は南北に長く標高差もあるため、全世界の一割くらいの種類があるんじゃないかと思われているそうです。

さらには、すんげぇ数のこうしたノミなどの工具が展示されていました。

削る工具であるカンナもすごい数!

ちなみに、今の大工さんは機械の扱いは得意だけども、ノミやカンナを使えたり、釘を打てる方はそんなに多くないみたいですよ。

焼き肉の部位の解説みたいだww

こちらは木の断面図なんですが、部位によっても性質が異なるため「中心は固いため柱に向いている」などあるみたいです。

なんだか、焼き肉屋の部位の紹介みたいですよね(*´▽`*)

どれがどの木かは忘れちゃいました(;・∀・)

さらには、こうして色んな木板があって各々の木にいろんな特徴があることも解説してくれたりします。

カヤの木は将棋盤や高級な家具などで取り入れられ、ミントやシナモンのような匂いがするとか、栗や山桜はハードウッドと呼ばれていて、工芸品、家具に使われ、昔は鉄道の線路の枕木にも使われていたとかとか、オモシロいウンチクがたくさんあったりするわけです。

そうそう、木ってあの木の香りするじゃないっすか!

来館者の方にプレゼントしている、埼玉県産のヒノキ。このままではあまり香りはしないものの、、

こうやって、水で濡らすと香りが蘇るんですね。これが天然乾燥の良さなんだそうです。

木は本来水分を欲しがっているので、水分を与えると香りを吐き出す効果があるわけです。そのため、夏場は木が水分を吸って吐き出すので香りが出るし、冬は木の持ってる水分が吐き出されます。

この来館者プレゼントのヒノキは樹齢50年ですが、50年ではまだ若い方。樹齢200年のものとでは木の油の量が違うため、香りがまた違ってくる。

へぇ~、木っておもしろいっすね~~!

この他にも色んな木に関する話を教えていただき、気づけば2時間30分近くも話してました。ここは入館料が無料ということもあり、タダでこんだけの時間をとっていただいて話してくれるのが申し訳ないくらいですよ(;・∀・)

おわりに

はい、以上になります!

上で書いたように、建築基準法の抜け穴だったり、木の材料に関するメリット・デメリットなどなど、普段では誰も教えてくれないような面白い話が聞けるんんですよ!

日本には、青森森林博物館、木材・合板博物館など木に関する博物館は全国を探すとありはするものの、ここまで詳しく説明してくれるのは本当に日本でもココだけじゃないっすかね!

木について学んでみたい、これから住宅を建てたいなどの方がいらっしゃいましたら、ぜひ訪問してみてはいかがでしょうか〜〜( ̄▽ ̄)

参考文献

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詳細・地図

住所 埼玉県さいたま市岩槻区新方須賀558-2
入館料 無料
開館時間 10:00〜16:00
休館日 年中無休(お盆、年末年始はお問い合わせください)
駐車場 無料
電話番号 048-799-1560
アクセス 東北縦貫自動車道の岩槻ICから車で10分ほど
リンク https://www.wood-power.com/

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