たくさんの渡り鳥が灯台に激突死!大分の超ユニークな博物館とは!?

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こんにちわ!

日本中の知られざるスポットを取材してブログにしている知の冒険。メインとしては知られざる博物館を主に紹介してるわけですが、今回はまさにニッチな博物館を紹介します。

今回紹介するのは大分県佐伯市にある「豊後水道海事博物館・渡り鳥館」と言う博物館。”渡り鳥館”という名称の通り、鳥の剥製がたくさん展示されているんですが、ただの鳥ではなく、”灯台に激突死した鳥”なんですね!!

それを知っただけで気になってしょうがなくなり、神奈川からだとウルトラ遠いものの行って取材してきました。本当に珍しく、「日本にこんな場所があるんだな〜」と感動した場所っす。以下でまとめたので、是非読んでみてくださいね〜〜( ̄▽ ̄)

本記事のポイント

・鳥が衝突する灯台は、海軍の要請によって建てられた
・日本の灯台のなかでも、鳥が激突死するのはここだけ
・衝突死して亡くなったものの、はく製は躍動感満載

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メッチャ僻地にある博物館

今回紹介する「水の子島海事資料館・渡り鳥館」があるのは、大分県佐伯市という場所。大分県というと、別府や由布院とかが有名かと思いますので、佐伯市ってあまり聞かない地名かもしれないっすね。場所は、大分県の南東部であり、九州の最東端でもあったりしますが、博物館がいかに僻地にあるか、上の地図を見れば一目瞭然かと思います。

佐伯市の端にあるんですが、すごい場所ですよね。。

ここは他の博物館に行く必要もあったことから、鹿児島空港からレンタカーを借りて行ったんですが、もう遠すぎて死にそうでしたよ。。ようやく到着したわけですが、本当に閑静な海沿いの集落という感じ。

二つの博物館があるんすよ!

この施設はGoogleMapとかにも『豊後水道海事博物館・渡り鳥館』と出てきますが、「豊後水道海事博物館」と「渡り鳥館」が二つ合わさった施設になっています。

そんで、今回はスタッフの方から二時間近くにわたり、なぜこの場所にある灯台に渡り鳥が激突してしまうのか、そもそも、水ノ子島灯台はなぜ作られたのかなど、いろんな背景を聞いてきましたので、以下で説明していきますね!!!

建設のキッカケは海軍の演習だった

まず、今回のテーマである渡り鳥が激突死してしまう灯台とは、大分県と愛媛県のちょうど真ん中くらいの場所に位置している水ノ子島灯台になります。

上の地図を見れば一発でわかると思います。ちょど真ん中くらいの場所ですよね。でも、住所でいうと大分県に属するんだそうです。

んで、佐伯市というと昔は海軍がいた町として知られています。第一次世界大戦や日露戦争が勃発していた時代、海軍が大分県と愛媛県の間の海域である豊後水道は、海軍の演習が頻繁に行われていたんだそうです。

その演習していたエリアには、こうした岩山である水ノ子島があり、特に天候が悪いときなどは激突して事故につながる可能性がある。そこで、水ノ子島があることをわかりやすくする目印として、軍の要請によってこの灯台は建てられたんですって!

山口県産の御影石が用いられた

灯台は、逓信省(かつて日本に存在した郵便や通信を管轄する中央官庁)の横濱航路標識管理事務所の直営工事として建設され、岩山の上部を削って平にし、山口県の徳山から船で運ばれた御影石によって組み立てられ、内部は煉瓦を積み上げて建てられました。

山口から石を運んで作ったとか、超大変だったでしょうね。。スタッフの方が言うには、総工費は今の額で50億近くだったそうです。。スゴッ。

以上が水ノ子島灯台が建てられた背景になりますが、簡単に以下でまとめておきます。

水ノ子島灯台について
1. 海軍が豊後水道で演習をする際に水ノ子島が障害となっていたことから、演習中に事故が発生しないための目印として、明治36年に建設
2. 高さが39.5mで、日本で三番目に高い灯台
3. 山口県徳山市から船で運ばれた御影石が使われている

見えますかね??

ちなみに、その水ノ子島灯台は、晴れた日だと資料館から肉眼で確認することが出来ます。

といっても、かろうじてですけどね。上の写真ではマジで小さくしか写ってないので、メッチャわかりにくいですかね(;・∀・)

拡大するとわかりますね!

孤独な灯台守が常駐していた!

明治36年に建てられた水ノ子島灯台。

現在は海上保安庁の管轄となっており、40日に一回の頻度で職員の方が点検のために訪れるそうですが、基本的には無人。でも、建てられた当初から昭和61年までの間は、灯台守の方が常駐していたそうです。

水ノ子島灯台には、常に誰かいたってことっすね!

灯台守が記録し続けた報告書

そうした灯台守の方々が書き続けた記録の一部も、こうして博物館に展示されています。気象、暴風、地震に関することなどが、事細かく記録されているんですね。

こうしたものは、現在では機械で記録することが出来るでしょうが、灯台守がいた当時は、こうしてメモし続ける必要があったんですね。

灯台守は一人で水ノ子島灯台に居続けるわけで、結構孤独な作業だったんじゃないでしょうか。今みたいにスマホがあるわけでもないし、彼らは空き時間とかは何をして過ごしてたんですかね??

読書?あとは釣りとか?

こうした気象に関する記録を日々書き残し続けるほか、灯台の明かりは石油が燃料だったため、燃料の石油を補給し続けるなど、灯台を維持管理するための仕事をし続けたそうです。

水ノ子島灯台灯台には一人の灯台守が常駐していたものの、本土にある資料館の建物は管理要員の官舎だった建物でした。

ここに灯台守の方が数名暮らしており、そのうちの一人が交代で船を使って水ノ子島灯台に常駐していたってことみたいです。

マジで家でしたww

ということもあり、資料館の建物の一部の部屋は職員の方が暮らしていたままの部屋が残されているんですね。

ここは調理場ですね

ちなみに、この官舎だった建物も山口県産の御影石によって明治36年に建てられており、平成10年には登録有形文化財に指定されています!

なぜ、渡り鳥が衝突死するのか??

ある程度の数が分かればとサッとググってみると、日本には、現在でも3,000近い灯台があるみたいです。海に囲まれた島国ということもあってか、想像以上に多いんですね。

とはいうものの、渡り鳥が衝突して死んでしまうのは、全国でもココだけ!
といっても、現在の話ではなく、建設された明治~昭和までの話とのことですけどね。

「何でやねん!」

って思うわけですが、それには様々な偶然があったようです。

その理由としては、

「渡り鳥が通るコースに位置していたから」

「周辺に水ノ子島灯台以外の明かりがなかったため 」

「広々とした場所に孤立しているため、他に止まる場所がない」

ということが挙げられるようです。

現代では夜でも様々な場所、水ノ子島灯台辺りでも周辺の陸地には明かりがありますが、建設された明治の時代ともなると、水ノ子島灯台以外に灯りが無かったそうなんですね。

渡り鳥が激突したであろう灯台のレンズ

そうなると、天気のいいときはまだしも濃霧が発生するなど気候条件が悪いときは、鳥たちが方向感覚を失ってしまうんだそうです。グルグルと灯台の周りを飛んでいるうちに、灯台の明かりに向かって一直線に進み、明かりのレンズに激突して死んでしまうんですって。。

しかも、多いときは一晩に350羽が衝突死してしまう日もあり、こうした日は灯台守の方が寝ようとしていても随時「コツン!」「コツン!」と鳥がレンズに激突する音が鳴り続けていたとのことです。

想像以上に衝突死していて、結構ビックリ!!

そうして亡くなった鳥たち。

しかし、灯台守の中に、その亡骸を剝製として作り続けた方がいました。

22年間、剥製を作り続けた川原さん

その方が、灯台守の一人だった川原忠武(かわはら・ただたけ)さん。

川原さんは、1963(昭和38)年から1984(昭和59)年までの22年間、灯台守として勤務していました。そして水ノ子島灯台に衝突して死亡した鳥を回収し、剥製にし続けていたのです。

衝突して亡くなったとは、何とも切ない・・

渡り鳥館には、550羽もの鳥の剥製が展示されていますが、それは剥製にし続けた川原さんがいたから。川原さんがいなければ、こうして水ノ子島灯台の鳥たちの歴史は語り継がれなかったかもしれません。。

今、私たちが知りえている歴史は、たまたま記録として残ったものであり、先人たちが歩んだ歴史の一部にすぎないんですよね。

ということで、鳥の剥製についてまとめると以下になりますかね!

衝突死した鳥の剥製まとめ
1. 日本には3,000近い灯台があるものの、鳥が衝突死するのはココだけ
2. 明治の時代は水ノ子島灯台以外に明かりがなく、濃霧などのときは鳥たちが方向を見失い、水ノ子島灯台の灯に突っ込んで衝突死してしまう
3. 多いときには、一晩で300羽近い渡り鳥が衝突死した
4. 当時は灯台守が常駐しており、その中で22年間勤務した川原忠武さんが、亡くなった鳥を回収して剥製にし続けたことで、現在展示されている

ということで、この資料館や水ノ子島灯台、さらには渡り鳥が東大に激突する背景などをまとめましたが、本記事はまだまだ続きます!

ちょっと長くなってきたのでページを区切りますが、次のページでは川原さんが22年間作り続けた鳥の剥製、さらには

続きはこちら!衝突死して亡くなった、550羽の雄姿を見よ!
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