多くの著名人が訪れ小説の舞台にも
はい、ではページが変わって、こちらのページでは金湯館に訪れた著名人の話から進めていくことにします!
金湯館は明治17年創業というように歴史も長く、さらに霧積温泉は避暑地だったということもあり、かつては多くの著名人が訪れたんですね。
ロビーには昔の写真だったり著名人のサインだったりといろんなものが展示されていてですね、それを一通り見て回ることにした私。
そんななか、「あっ、これは!!」と思った写真がありまして、誰もが知る勝海舟っすね。彼も金湯館を訪れたようです。
それは明治20年頃、彼は皮膚病を患っていたということで一週間ほど湯治をすべく、この旅館へとやって来たようです。
その他には、「憲政の神様」「議会政治の父」と言われた尾崎行雄や、西郷隆盛の弟である西郷従道(さいごう・つぐみち)、与謝野晶子、幸田露伴、岡倉天心などの著名人が訪れたんですって!
あっ、あとは前のページでも紹介したように伊藤博文も訪れており、私が宿泊した旧館の部屋では明治憲法の草案が作成されたという話があるんですって!
そんな金湯館は、70年代後半になると一編の詩とともに、その名が世間に広く知れ渡るようになります。
それは今でも夕食&朝食の箸袋に書かれているこの詩なんですが、こちらは詩人・西条八十(さいじょう・やそ)の作品。
学生時代、金湯館に投宿した作家・森村誠一が、山道で宿が用意した握り飯の包みを開いたとき、包み紙に刷られていたこの詩を見て感動。それにより、霧積温泉などを舞台にした彼の代表作『人間の証明』を書きあげたそうです。
この作品はドラマや映画にもなり、その直後には普段山に来たことがないような若者が100人以上押し寄せたこともあったそうです。
そうだったんすね~。しかし、この『人間の証明』という作品のみならず、森村誠一という作家さんすら私は知りませんでしたよ。。でも、金湯館に宿泊したからには読まなくてはいけないっすな!!
災害時にヘリでお客を救出
とはいえ、私が結構気になったのは「この場所で生活するのはめっちゃ大変じゃないんか?」ということ。
ちょっと昔の話をすると、この場所はあまりに秘境過ぎて電気が通ったのはなんと1981(昭和56)年でした。世の中は数年後にバブル期に突入するというそんな時期だったにもかかわらずです。。
そのため、電話もなかったことから昭和50年代の頃、宿の予約は手紙や里にある出張所の電話を通してやり取りしていたそうです。
もう都会の人間からすると想像もできない暮らしだったわけですよ!!
それまではランプと、水車による発電、さらには昭和30年からはディーゼルエンジンの導入で自家発電をしていたようです。
というように、電気にまつわる話だけでもびっくりなのですが、あとは自然災害とも戦いの連続だったようです。
宿の廊下にこうした新聞の切り抜きがいくらか掲げてあったんですが、自然災害で宿までの道が崩落することによるハプニングもあったという話っす。
ここに書いてる話によると、以前台風が襲来した際には山道が崩落した関係で来るまでの行き来が出来ず、宿泊客らはヘリコプターによって救出されたんですって!!
その際は、食料の買い出しやクリーニングした寝具など40kgの荷物を背負って宿まで歩いたなんてこともあったとか。というように、こうした自然災害がある度に、道をふさぐ岩や土を家族総出で除去、復旧してきたんですって。
宿の方に車で送り迎えしていただいたときにその辺のことを聞いたんですが、今はそこまで不便でもないみたいなんですよ!
あるとすれば、ビールとタバコが尽きないかとかそのくらいとのこと(笑)
私を送迎してくれたご主人さんは、一日二リットル近くビールを飲み、一日二箱タバコを吸うんだそうです。でも、健康診断では全く問題ないんですって!!
まぁな、、こんな大自然の中で生きてるのに健康に問題があるってなったらそれはそれでって感じですよねww
小さい頃は麓の幼稚園や学校に通うのにも片道一時間(山道を歩くのに30分 + 駐車場から車で30分ほど)かかったそうですが、そういう話をさも当たり前のように話すわけですよ!
宿の方からするともうそれが日常という感覚なんでしょうが、都会に住む私からするとちょっと凄すぎて話を聞くだけでも驚きの連続でしたよ(笑)
それだけの秘境にあるわけですが、こういう場所って都会で嫌なことがあって「もうどっか遠くに逃げたい!」って時によさそうですよね(笑)
ご主人さんも、「なんかですね~、来るお客さん、皆疲れてそうな感じがしますよ。」って言ってました(笑)
湯治客も訪れた極上の温泉へ
そんな金湯館ですが、ここは霧積温泉というだけあって天然の極上の温泉に浸かることが出来ます。ということもあって、温泉関連の本にもちょくちょく取り上げられてるみたいです。
お風呂場は部屋がある旧館と新館と離れた場所にありますが、通路がつながっておりここをまっすぐ進んでいきます。
ちなみに、廊下とかを歩くと、特に夜には明かりを求めてめっちゃ蛾が出ます。
私はクワガタ採集をする人間でもありますので、蛾が出るくらいでは全くビビりませんが、昆虫があんま得意な方でない場合は気を付けたほうが良いかもしれないっす!!
そして、ここが男湯のお風呂場っす!!
床や浴槽にはタイルが見られ、レトロな雰囲気を醸し出しています。
ちなみにこちらは洗い場なんですが、シャワーはありません。それぞれに蛇口があるんですが、ひねるとこちらからも温泉が出てきます!!
んで、いざ入湯ですが、いや~~~もうこの自然豊かな場所での温泉は最高ですわ(*´▽`*)
ここの温泉はカルシウム-硫酸塩泉であり、ほんのわずかにヌルヌル感がありますかね。温度は39℃ほどで程よい熱さなんですよね~~。熱くもなくぬるくもなくということで、長い時間浸かることが出来るわけです。
んで、今では旅行客だったり、あとは都会での嫌な出来事から逃避したりする人が訪れるこの場所ですが、昭和の初めから戦後くらいまでのころは湯治客も訪れていたそうです。
湯治客は一か月近く滞在するため、宿泊時はお米などの食糧を背負ってここまで登ってきて、当時あった炊事場で米を炊いたり料理をして過ごしていたそうです。
すげぇ時代っすな~~
湯治客は長い時間、この湯に浸かって傷を癒したわけですが、確かにこの39℃の温度であれば長く浸っていられますわ。
上の写真の湧口からは、加温もされていないなど、一切の手を加えていないそのままの源泉がドバドバと湧いてくるわけですよ。最高っす。
ここの温泉は、24時間いつでも入浴することが可能。
私は夕食前、夜中、朝食後の三回も温泉に入っちゃいましたよ。という感じで、山奥でつかの間のひとときを過ごさせていただきました(*´▽`*)
自然の中で至福のひとときを
一応伝えるべくことは書いたので、あとは写真を中心に私が一泊過ごした雰囲気などをパパっと紹介しますね!
こちらは私が頂いた夕食なんですが、野菜がふんだんに取り入れられた秘境なら出羽の食事でした!
普段ラーメンとか餃子とか、そんなんばっかり食ってるので、こういう食事は体に沁み渡りましたわ(*´▽`*)
シイタケ、舞茸、カボチャなどお馴染みの物から、この辺でとれた食べられる葉っぱなども取り入れられています!
どの葉っぱが何の植物化は全然わかりませんでしたが、これが美味で癖になりそうなんですよね。とにかく、旨かったです!!
そんで夜飯を食った後、少し布団に横になったら一気に睡魔が襲ってきてそのまま就寝。。
そして夜中の0時に起床ww
とりあえず、夜中にもう一回温泉に入ろうと、浴場へ向かいました。
が、せっかくなので誰もいないロビーをウロウロ。。
すると、さすが山の中。巨大なハチの巣がありました。
発泡スチロールに入れられてますが、これどうするんだろ??
あと、ロビーには自動販売機もありました。
夕飯を食った後、夜中に小腹がすくとコンビニにつまみや飲み物を買いに行きたくなりますよね。普通の温泉地ならそれが可能なのですが、ここでは近くのローソンまで徒歩と車で一時間くらいかかります(笑)
そしてお値段は秘境価格です。
この小さい缶で200円。富士山山頂では、500mLのコーラが500円で売ってるので、さほど変わらない金額ですねww
あとはロビーだけでなく廊下などにもいろいろ写真とか絵とか掲げてあるので、私は全てに目を通しました!!
あ、あとは最近でいえば安住紳一郎アナウンサーも、ここ金湯館のファンなんですよ。
プライベートでもやってくるそうで、安住さんってこういう静かな場所が似合いそうですもんね。
という感じで結局夜明けごろまで起きて、再び朝食の時間まで眠るという変な過ごし方をした、金湯館の夜でした!!
おわりに
ちなみに、帰りも麓にある金湯館の駐車場まで送迎してくれます。
10:00 or 11:00の二パターンがあり、私は10:00を選択しました。
ということで、再び宿の方に送っていただいたわけですが、私以外のお客さんはもうちょっと宿でゆっくりしたいということで11:00発を選んだそうです。ということで、帰りも私と宿の方二人だけ。
再び金湯館の歴史などを伺って話していたらあっという間に駐車場に到着しましたb!
しかし、、本当にすごい宿でしたよ!!
とりあえず、スマホがソフトバンクの方は電波が届かないので、その場合はネットの繋がらない世界を過ごすことになります。
ということで、私は読書をして一晩を過ごしましたが、みなさんはネットがつながらない場合、何をされて一晩を過ごされますか??
参考文献
詳細・地図
住所 | 群馬県安中市松井田町坂本1928 |
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駐車場 | 無料 |
電話番号 | 027-395-3851 |
アクセス | 超秘境なので、HPをご確認くださいww |
リンク | https://www.kirizumikintokan.com/ |