こんちわっす(;・∀・)
日本中の知られざるスポットの歴史を掘り下げるブログ『知の冒険』。今回は山梨県甲州市にある老舗旅館『廣友館』を取り上げようと思います!
ネットで検索してもこの旅館のことはほっとんど出てこないと思いますが、廣友館は1903(明治36)年創業という117年もの歴史があるんですね。そして、この旅館がある場所は塩山温泉というあんまり知られない温泉郷でもあり、すっごいアルカリ成分豊富なヌルヌルの温泉も出たり、あとは面白い色んな歴史も今回はご主人さんから聞かせていただいたり!
とにかく、あまり知られていない穴場旅館なので、その全貌を以下で紹介していきたいと思いますよん(*´▽`*)
塩山温泉郷最古の老舗旅館
ということで、今回は山梨県甲州市にある塩山温泉へとやってまいりました〜!
と言っても、今まで通過したことは何度かあるものの実際に塩山温泉を訪問したのは今日が初めてというね。ということで、ちょっと駅前を散策してみたのですが、商店街はあんまりお店がやってなかったということでここもシャッター商店街となっているようには見えましたが果たしてどうなのか。。
とはいうものの、こんな場所にも映画館はいまだに残っているようです。こちらの塩山シネマは今でも現役の映画館。「こんな場所で営業していてお客さん来るんかいな??」とは思ってしまいます。
建物も時代を感じるし、ここはまた別件で訪れたいとも思っておりますけどね( ;∀;)
そんな駅前の街並みを後にして、塩山駅から歩いて15分ほどでしょうか。旅館の建物がいくらか現れて塩山温泉郷に到着!
そして、目の前に佇んでいる建物こそが今回の目的地である旅館「廣友館(こうゆうかん)」です。
建物はかなりデケェ!
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正面はこんな感じですが、堂々たる佇まいですね。看板にしろ建物にしろとても時代を感じる造り。
さっそく中に入ってみましょう!!
館内に入ると、早速女将さんが出迎えてくれました。
今は女将さんと旦那さんの二人でこの巨大な旅館を管理しているんだからこれは大変なんじゃないかな。。早速受付でチェックインを済ませるとともに、いつものように旅館に来た背景や日本の歴史を発掘するブログをやっているという旨を伝えて旅館の歴史を聞きたいと伝えると、女将さん、快く了承してくれました〜( ̄▽ ̄)
そしてご主人さんも呼んでいただき、館内を案内していただきながら背景や歴史を教えてもらいましたよん。
ということで、まずは塩山温泉の歴史からいきますか!!
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塩山温泉の歴史とは!?
今回の主役は塩山温泉なわけですが、山梨県でいうと一番名が知られている温泉は石和温泉かもしれないですね。とはいえ、この温泉はとても歴史が浅く1961(昭和36)年にたまたまブドウ畑から温泉が湧きだしたのをキッカケに誕生した温泉郷でした。
そして、簡単に言えば周囲に何もなかったのでストリップ劇場や秘宝館などの色物要素の強い温泉街へと変貌していったっていうね。以前、石和温泉で芸者をしていて、その後は風俗の客引きをしていたおばあちゃんを取材した記事を書いたので、良ければこちらも見てみて下さいな<m(__)m>
その他にも、山梨県には私が大学の卒業論文のテーマでも扱った増富ラジウム泉、昔たくさんの芸者がいた湯村温泉、武田信玄の隠し湯と言われた下部温泉などの温泉があるわけですが、その中でも今回の塩山温泉は結構知られざる温泉郷だとは思いますけどね~!
という他の温泉に関してはさておき、今回の主役である塩山温泉の歴史は大変古く、その歴史は1380年の頃からとのこと。
1380年って、、何時代だ??
社会人になっていろいろ歴史を勉強している私ですが、小中学時代はクソがつくほどの勉強嫌いだったので基本的な知識がいろいろ欠如してましてね・・( ;∀;)
で、もはやググって調べたわけですが室町時代ですか。。今の年数から引き算すると、その歴史は650年(or 640年)近くになるわけで、とてつもない歴史がある温泉郷なんですな!
この塩山温泉は廣友館から歩いて15分ほどの場所にある向嶽寺の開祖である抜隊禅師によって発見され、お寺の修行僧の方々が入浴していたのが始まりではないかとご主人さんはおっしゃっていました。
この向嶽寺は塩山温泉に広い土地を持つ、かなり格式もあるお寺らしいですよ!
ということで、ちょっと昔の地図を見てみますか!
明治時代後期、だいたい1900年くらいの地図ですが、塩山(鹽山)の麓に「塩山鉱泉」と書かれているのが分かりますね。温泉マークがある場所は、ちょうど廣友館がある場所かな。
そして地図には向嶽寺も書かれてますね。この辺は裏の塩山もそうですが大抵が向嶽寺の敷地なんだそうです。
先ほどの地図は古地図界隈では有名な今昔マップから拝借したものですが、旅館には大正時代の塩山温泉周辺の明細地図があったのでちょっとそちらも見てみますかね!
それがこちら。
『塩山駅案内』と書かれたこちらの地図は大正時代のものらしく、駅周辺には今に比べて多くの旅館や料亭などがあったことがわかるんですな!
最盛期、塩山温泉郷には20軒以上の旅館があったようで、この地図にも今以上に多くの旅館が書かれておりました。そんな塩山温泉郷は徐々に旅館の数を減らしていき、2020年には五軒のみに。
戦後あたりの賑やかだったころまでは置屋があって芸者さんもいたそうなんですけどね~、景気の後退、さらには1989年の「ふるさと創生事業」によって得た一億円で、甲州市内をボーリングしまくって市営の温泉も複数誕生したなどの背景もあって、塩山温泉にはお客さんの数も減ってきてしまうわけです。
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アルカリ成分満載の温泉に浸かる
旅館の歴史を聞いているさなか、ご主人さんから「せっかくですからお風呂の方でもどうですか?」と勧めていただき、お話を聞いた後は温泉に浸かる運びとなりました!
ということで、早速お風呂場へと向かう私。
廣友館は建物が旧館、新館、風呂場の三つに分かれていて、全部が廊下でつながっております。部屋から少しばかり館内を歩き回り、お風呂場へと向かうことに。。
ココが脱衣所!
今日の宿泊客は私だけなので、貸し切り状態っすね!!
その温泉がこちら。源泉かけ流しの温泉であり、草津温泉のような火山性の硫黄っぽい温泉ではなくてアルカリ成分が豊富なアルカリ泉っすね!
ちなみに、塩山温泉が発見されてからは廣友館の源泉しか湧いてる場所がなかったそうですが、1959(昭和34)年に市で周辺をボーリングをしまくったことから他の源泉も見つかるようになったそうです。それまでは他の旅館に宿泊しているお客さんが浴衣を着て廣友館に入りに来ていたんですって!
それだけ、塩山温泉郷でこの源泉は歴史があるわけですな。
見た目は普通の温泉に見えるかもしれませんが、実際に入浴すると驚くほどヌルヌル状態の温泉であることがわかるんですわ(*´▽`*)
ちなみにお風呂場はこんな感じ。老舗旅館ではあるものの、この辺はだいぶリフォームされているようですね。
そして風呂桶はやはりケロリン!
古い銭湯や旅館に行くとケロリンがあるのはもうお約束ですな(*´▽`*)
ちょろちょろと温泉が流れるこの空間を独占できたことで、普段都会の荒波に揉まれている私ですが、温泉に浸かったことでだいぶ癒されましたわ!!
普段、知の冒険を始めて銭湯にも興味を持ち始めている私ですが、温泉というのは本当に癒されますね。心の洗濯ですわ(*´▽`*)
温度も程よく、10分くらい浸かって気分がリフレッシュしたところで、再びご主人さんに話を伺いに行くことにしたわけですが、ここで一旦ページを区切りますか!
次のページでは、廣友館が誕生した背景やレトロな館内の様子をたっくさん紹介したいと思います!