楼門で有名な佐賀県武雄温泉にある元遊郭旅館「白さぎ荘」に宿泊し、その全貌を取材した!

↑更新・取材裏情報はTwitterにて(^ ^)

今回は、佐賀県の有名温泉街「武雄温泉」にある元遊郭旅館に関する記事になります。

2019年現在、元遊郭の建物を利用した旅館は九州や東北など本当に限られた場所にしか残っていないんですが、武雄温泉にも昔は一画に遊郭があり、今も一つだけ旅館として生き残っている建物があるんですね!

ということで、その旅館である「白さぎ荘」に宿泊して、ご主人さんから旅館の背景などをたんまり聞いてきたので、その全貌を以下で書いていきたいと思います!!

本記事のポイント

・武雄温泉の蓬莱町は遊廓街だった
・白さぎ荘は、満州楼という妓楼だった元遊廓旅館
・満州楼は長崎県佐世保市の花園遊廓が起源だった

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かつて遊廓街があった温泉街

辰野金吾が設計した楼門

日本銀行や東京駅を設計したことで知られる建築家「辰野金吾」によって設計されたこちらの楼門。この楼門は、佐賀県内にある武雄温泉を代表する観光スポットになっており、周辺には旅館や温泉がある温泉街になっているんですね!

遊廓があったのは蓬莱町

武雄温泉周辺の地図を使って説明すると、先ほどの写真にも写っている楼門と遊廓があった蓬莱町は上の地図の通りです。

私が今回宿泊しようと思っている白さぎ荘があるのも蓬莱町。ということで、最初はスターバックスが併設している豪華絢爛な武雄市図書館でありったけの資料を漁って複写した後、白さぎ荘へと向かったのでした。

元遊廓旅館「白さぎ荘」

はい、到着!今回宿泊した白さぎ荘がこちら。蓬莱町には7軒ほどの遊郭があり、ほとんどの遊廓が1958年の赤線廃止後も旅館やアパートに転業したものの、旅館として今も営業しているのはこの白さぎ荘のみ。

こちらからパッと見た感じでは遊郭だった旅館には見えませんね。結構改装しているんでしょうな~~。

果たして中はどんな雰囲気になっているのでしょうか。いざ、入館!

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遊廓の雰囲気を残した旅館

赤い絨毯が敷かれた玄関

中に入ると玄関はこんな感じでした。入り口のセンサーが鳴ってご主人が参上!

早速今回宿泊する部屋に案内していただき、少し建物の内部に関しても軽く説明してくれました。武雄温泉の遊廓や白さぎ荘の歴史は後で触れますが、まずは旅館の内部から!

中庭や太鼓橋は健在!!

赤い絨毯がなんとも言えないレトロな雰囲気を思わせるのですが、元遊郭とはいっても外観の通りそこまで昔の遊郭要素は残していないようです。

ただし、中庭は健在。現在はそこまで広い中庭にはなっていませんが、1階から3階までがぶち抜かれている開放感がなんとも言えないっす!!

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太鼓橋は当時のまま

1階の中庭の脇には太鼓橋も健在。ここからの眺めが、一番遊郭だったときの名残を感じられる景色じゃないですかね。

特に意味はないですが、めったにない機会だからと何往復も太鼓橋を歩きまくる私。はたから見たら超変な奴である(笑)

8匹ほどの鯉が優雅に泳ぐ

中庭に鯉は鉄板。この後、ご主人さんがエサを池に投入したら、暴れるように爆食いしてましたww

しょんべん小僧も健在だ

しょんべん小僧はしょんべんしていませんでしたが、堂々たる健在ぶり。今では建物の真ん中に中庭を作っている建物なんてそうそう見られるもんじゃないのでこりゃたまらんですわ。

白さぎ荘以外にも、広島県の一楽旅館や山口県萩市にある芳和荘などにも中庭は見られますけどね!

「お手洗い」の文字も風情あり

部屋がデカかったww

宿泊した部屋は「孔雀」

では、今回私が宿泊した部屋をちょっくらのぞいてみましょう!

余裕で二人泊まれる広さww

で、私が宿泊した部屋がこちら。マジでデカいっす(*’▽’)

私が泊まったのは平日でお客さんが少なかったからこの部屋だったのかわかりませんが、もう一人では十分すぎるほどの広さでした。宿泊費としては1泊2食付きで7,000円。文句なしの値段です(*’▽’)

広くてとても快適な部屋。ただ、丸窓やら遊郭当時のつくりと思わせるものはありませんでした。老朽化とか消防法の関係でいろいろと改装しているそうなので!!

白さぎ荘の歴史を紐解いた!

夕飯も文句なしの味だった

そして夕食を済ませた後に、ご主人さんからだいたい二時間半にわたって取材させていただき、白さぎ荘の歴史や武雄温泉の遊郭に関して知っていることをたくさん話してくれました!

まずは、白さぎ荘の歴史からいってみましょう!

元々は佐世保の花園遊廓にあった!

花園遊廓があった辺り

まず最初に白さぎ荘の歴史をほじくったわけですが、白さぎ荘の妓楼名は「満州楼」でした。そしてこの満州楼、もともとは武雄温泉ではなく起源は佐世保市だったそうです!

海軍の街である長崎県佐世保市には4箇所(勝富遊廓、花園遊廓、早岐月見町遊廓、相浦遊廓)に遊郭があり、実は満州楼はその中の一つである花園遊廓にあったことから歴史は始まっていたのです。

今のご主人は、満州楼を始めた初代から数えると8代目。それが、7代目、つまり今のご主人のお父さんにあたる方の時、昭和のはじめに武雄温泉にも満州楼を出すことになったそうです。

スナックが多く軒を連ねる中町

ただ、武雄温泉に出てきた当初は蓬莱町ではなく中町という場所で営業をしており、そのあとの1938(昭和13)年頃から今の場所で営業するようになったという。

『観光西佐賀』に出された広告

満州楼が佐世保にあったことに関しては、『観光西佐賀 』という観光案内にも記載されていました。これ、武雄市立図書館でコピーしてきたものなんですが、満州楼が広告を出していたようで、そこには武雄温泉だけでなく佐世保にある満州楼も一緒に載っけていたんですね!

で、佐世保の方の満州楼は、これはご主人に確認していなかったのでおそらくの話ですが佐世保空襲によって消失してしまったんだと思います。実際、この空襲によって花園遊廓自体ほとんどの建物が消失してしまったそうなので。

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武雄温泉の遊郭に関して

ロビーに昔の蓬莱町の写真があった

続いては武雄温泉にあった遊郭に関して。ロビーにはいくらか昔の武雄温泉の遊郭に関する写真がありそれらを見せてくれました。

かつての武雄温泉遊廓の全景

こちらは蓬莱町を高台から撮影した写真。現在の町並みと比較するとまぁ〜たくさんの建物が密度高く建っていること。

厳密にどれがどれだかはわかりづらいですが、一番手前にある赤く囲ったのは楼門であり、その奥で白く囲ったのは当時の満州楼ですかね。この中でピンクで囲った建物、花月かわかりませんがこの建物すごいっすね。。実際に見たら発狂するほど素晴らしい建物だったんだろうな〜〜。

さらにご主人が見せてくれたのが1897(明治30)年の地図。武雄市役所の課長さんだった方が「後世にこの資料を残して伝えていってほしい」ということでご主人さんに提供したものなんだそうです。

この地図にも満州楼の名前は確かに書かれていますが、満州楼が蓬莱町で営業したのは昭和13年頃。それまでは、文明楼という遊廓が営業をしていたそうです。明治30年の頃のここまで細かく書き残されたものは大変貴重。図書館でも見つけることはできなかったっすね〜〜。

1897(明治30)年の蓬莱町地図

ちょっと文字が小さくて申し訳ないです。。ここに載っているものはすべてが遊郭ではなく、普通の旅館や玉突場(たぶんスマートボール)、さらにはダンスホールもあったんですね。

この時点では、文明楼(のちに満州楼)、文明楼別館(のちに國明楼)、小櫻楼、花月、一楽、名月、新玉(のちに与加楼)と遊郭は7軒ですかね。

1929(昭和4)年の時の佐賀県統計資料でも、武雄温泉にある遊郭は7軒だったようなので、遊郭の数はこの辺りで収まっていたようです。

ちなみに桝屋、小櫻屋などは料亭だったとのこと。

赤線当時の貴重な写真が!

日本海軍の鎮守府である「佐世保」

遊廓として歴史を刻んできた蓬莱町。しかし、日本が太平洋戦争に突入した1940年前半である戦時中は、佐世保に近いということもあり遊郭だった建物は負傷者を受け入れるための病棟になったそうです。

実際、白さぎ荘のご主人も後に医療器具的なものが部屋から出てきたことがあったそうです。これは、蓬莱町だけじゃなくて他の遊廓街でも聞いたことがあります。

1948年に撮影された赤線時代の写真

ご主人さんは、武雄温泉遊郭で撮った貴重な写真ももっていました。ただ、撮影時期は1948(昭和23)年なので、厳密にいうと遊郭ではなく赤線の時代ですけどね。毎年4月4日は温泉祭りを行っており、その時は町にいた芸者さんたち皆が参加していたそうです。この写真には今のご主人のお父さんも写っているんですぞ!

上の写真は、 今の白さぎ荘の表玄関を撮った写真なのですが、実は当時の表玄関と今の表玄関は逆になっていて、私がさっき入ったのは上の写真の逆側なんですね!

こちらも赤線時代の写真

しかし、写っている建物を見ると本当に豪華絢爛。多くの建物が木造三階建だったそうで、特殊飲食店(元遊郭)の建物の前には石柱があり木が植えられていて風情も感じられますね。

この時は芸者さんが全部で200人くらいいたらしい。

全く景色が変わってますな・・

せっかくなので、昔と今の景色を比較してみますか。70年近く前の景色なので、通りの区画が一緒なだけで雰囲気はまるっきり変わっていますな・・。

こちらも変わっていますな・・
続きはこちら!赤線廃止後から現在まではどんな街だった?
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